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ボットが毎日ノートを確認し、最新の医学情報と食い違っていないかをチェックしています。修正した箇所はここに記録されます。681 runs · 5898 changes
2026
09.05トリヘプタノインとCNOの合意治療計画を薬剤側へ書き足し、ピコルナウイルスの授業ノートに残っていたライノウイルスの温度の断定を是正した。あわせて日米の添付文書が逆向きだとした記述を取り消した。
- 薬剤triheptanoinGeneReviewsのCPT1A欠損症章がトリヘプタノインとMCTオイルを同格の標的治療として並べていることに触れていなかった。同章の用量(トリヘプタノインは1日総カロリーの約30%・最大目標2 g/kg/日・実際の使用幅15〜42%、MCTオイルは15〜18%)と「どちらかの使用が推奨される」「トリヘプタノインが入手できないか忍容できない場合にMCTオイルを用いてよい」という書きぶりを表にし、CPT2章とは章ごとに数値も書きぶりも違うことを書き分けた。あわせて平常時の用量と急性期(罹病時に総カロリーの約3分の1)が別に定められていることを明示した(GeneReviews NBK1527、GeneReviews NBK1253)。⚠️ 同章が挙げる利益(年間総入院日数と横紋筋融解症エピソードの減少)は長鎖脂肪酸酸化異常症全体をまとめた集団での成績であり、同じノートが持つ無作為化比較試験の結果(C7とC8の直接比較で横紋筋融解症に差なし)とは比較の相手が違うことを注記した。日本での承認は「2026年3月に条件付き承認」から「2026年3月23日・条件付き承認かつ希少疾病用医薬品」へ具体化した(PMDA 承認品目一覧)。
- 疾患CPT1A欠損症トリヘプタノインへの切り替え手順について「FDAは開始前にMCT製剤の中止を勧めているが日本の添付文書は逆に併用中の患者で開始用量を同量にできるとしている」と、2つの規制文書が逆向きであるかのように書いていた。日本の電子添文を読み直すと、第II相試験2件とも「ベースライン時にMCTの投与は中止された」と明記しており、開始用量を直近のMCT量と同量にできるという規定は併用の許可ではなく切り替えの起点を定めたものである。FDAの勧めと同じ向きなので、原文に無い対立を作っていた記述を取り消した(ドジョルビ内用液 電子添文、GeneReviews NBK1527)。
- 薬剤methotrexate小児の慢性非細菌性骨髄炎(CNO/CRMO)に一言も触れていなかった。疾患ノート側はこの薬を治療薬として挙げているので、薬剤ページの逆参照に裏づけが無い状態だった。CARRAの合意治療計画が定める用量(15 mg/m²・1回最大25 mgを週1回、経口または皮下)と、NSAIDs単剤で効果不十分な場合の位置づけを追記した。⚠️ 同時に根拠の弱さも書いた——DMARDに関する報告は5件でエビデンスレベルIV、3報はスルファサラジン・メトトレキサート・アザチオプリンへの反応不良を記録しており、2つのコホートでの寛解率は18〜20%にとどまり、用量はCNO固有の設定試験ではなく若年性特発性関節炎の標準レジメンに倣ったものである(Arthritis Care Res 2018)。
- 薬剤sulfasalazineメトトレキサートと同じく、小児の慢性非細菌性骨髄炎(CNO/CRMO)に一言も触れていなかった。CARRAの合意治療計画がメトトレキサートと並ぶもう一方の選択肢として定める用量(50 mg/kg/日・1回最大1500 mgを1日2回に分割、経口)と、ビスホスホネートを除き最低12か月継続するという枠組みを追記した。⚠️ この薬が2択に入った理由が有効性データではなく部会委員の使用経験であること(調査で最も多く使われていたDMARDはメトトレキサートで34%)も明記した(Arthritis Care Res 2018)。
- トピックPicornaviruses: Rhino-, Coxsackie-, echo- and enterovirusesライノウイルスについて全体像・表・まとめの3箇所で「33℃という低い温度でしか増えないので上気道に限局し、ひたすら鼻風邪だけを起こす」と断定していた。出典は、多くの分離株が鼻腔の低温(33〜35℃)で深部体温(37℃)より旺盛に増殖すると比較しているだけで37℃での増殖を否定しておらず、同じ論文が下気道でも複製して喘息増悪の最多の誘因になると述べている。比較の記述へ改め、上気道に症状が偏りやすい理由の一つと位置づけ直した。あわせて、温度依存性の理由がウイルス側に見つかっておらず宿主側のインターフェロン応答の立ち上がりにくさにあること(MAVSまたはI型インターフェロン受容体を欠損させると37℃でも複製が増え温度依存性が部分的に解消する)を追記し、⚠️ マウス初代気道上皮細胞での実験でヒト細胞での機序は未解明だと原著が明記していることも書き添えた(PNAS 2015)。⚠️ 「ライノウイルスだけが仲間外れ」という酸抵抗性・感染経路・ウイルス血症の対比そのものは正しいので変えていない。
2026
09.05ドロキシドパの米国の適応を「糖尿病性自律神経障害」と読み違えていた(原文は非糖尿病性)。あわせて昇圧薬2剤に日本の効能・効果が無かったのを補い、ヘパリンに脳静脈洞血栓症の位置づけを書き足した。
- 薬剤droxidopa⚠️ 適応表が「糖尿病性自律神経障害では米国で承認されている」としていたが、米国添付文書の原文は「non-diabetic autonomic neuropathy」=**非糖尿病性**の自律神経障害であり、逆の意味に読み違えていた。同じノートの出典の claim 側は正しく「非糖尿病性」と書いており、本文だけが誤っていた(DailyMed NORTHERA)。日本の効能・効果に一言も触れていなかったので、電子添文の3区分を見出し構造ごと表にした——①パーキンソン病(Yahr III と判定され他剤の効果が不十分な患者にのみ)の「すくみ足・たちくらみ」、②シャイドレーガー症候群・家族性アミロイドポリニューロパチーの起立性低血圧・失神・たちくらみ、③起立性低血圧を伴う血液透析患者。⚠️ パーキンソン病の区分だけ対象症状が起立性低血圧ではないので平坦化していない。用法・用量も増量間隔が区分ごとに違う(パーキンソン病は隔日、シャイドレーガー症候群・家族性アミロイドポリニューロパチーは数日〜1週間ごと、透析は透析開始30〜60分前・1回400 mgまで)。ノートに欠けていた重大な副作用(悪性症候群、白血球減少・無顆粒球症・好中球減少・血小板減少)と、日本の禁忌6項目を追加した。⚠️ 禁忌なのは閉塞隅角緑内障だけで慢性開放隅角緑内障は注意にとどまる点、悪性症候群の対処が投与開始初期と継続投与中で逆になる点は、平坦化せず原文どおり書き分けた(ドプスOD錠 電子添文)。
- 薬剤midodrine米国添付文書だけで書かれており、日本の効能・効果に一言も触れていなかった。国内では「本態性低血圧、起立性低血圧」の2つに原因疾患の限定なく承認されており(効能又は効果に関連する注意の節そのものが電子添文に無い)、成人の用量は1日4 mgを2回に分割・重症時8 mgまでで、米国の1日30 mgより大幅に少ない。小児の用法(1日4 mg分2、最高6 mg)も国内にはある。⚠️ 適応の記載が原因疾患を限定していないことは、どの原因でも有効性が示されたという意味ではないと注記した。禁忌の日米差も書き分けた——日本の禁忌は甲状腺機能亢進症と褐色細胞腫/パラガングリオーマの2項目だけで、米国が禁忌とする重篤な器質的心疾患・急性腎疾患・尿閉などは「特定の背景を有する患者に関する注意」に置かれている。⚠️ 項目数が少ないことを使いやすさと読まないよう明記した(メトリジンD錠 電子添文)。
- 薬剤heparin適応表に脳静脈血栓症が無かった。急性期は非経口ヘパリンで抗凝固を開始し経口のビタミンK拮抗薬へ移行するのが標準治療であること、腎機能障害がある場合や緊急の中和が必要になりうる場合には低分子量ヘパリンより未分画ヘパリンが選ばれること(既存の「半減期が短くプロタミンで中和できる」という記述と接続した)を追加した。⚠️ 脳出血を合併していても抗凝固を控えないという点は、根拠となった2つの無作為化比較試験の結果が統計学的に有意ではなかったという原文の但し書きごと写した(AHA/ASA 2024、StatPearls NBK459315)。あわせて、アデノウイルスベクター型COVID-19ワクチン後のワクチン起因性免疫性血栓性血小板減少症ではこの方針が反転してヘパリン製剤を避けることを1段落追加し、⚠️ その根拠が自己免疫性ヘパリン起因性血小板減少症との類似であってエビデンスは乏しいと声明自身が述べていること、この例外をVITT以外へ一般化しないことを明記した。⚠️ 出典は誌上版が403で著者最終稿までしか取得できていない旨を claim に引き継いである。
2026
09.05アルコール性ケトアシドーシスの「βヒドロキシ酪酸/アセト酢酸比19:1」を、実際に測って比べた研究では有意差が出ていないと書き分けた。パラアミノサリチル酸は「冷所保存が要る」のが米国製剤だけである点を明示した。
- 疾患アルコール性ケトアシドーシス検査所見の記述が、教科書的資料(StatPearls)1件に寄りかかっている箇所を査読誌で裏づけ直した。①βヒドロキシ酪酸/アセト酢酸比について、本ノートは総説の引用値「19:1対11:1」だけを載せていたが、糖尿病性ケトアシドーシス14例とアルコール性ケトアシドーシス7例を実際に測って比べた後方視研究では、比は3.11±0.43対4.31±0.84で有意差が無く(p=0.1265)、有意に違ったのはアセト酢酸そのものだった。向きは一致するが数値は資料ごとに開くので「19:1」を目印として暗記しないよう書き分けた(Koyama 2024)。②同じ研究で乳酸は2.61±0.42対12.01±2.80 mEq/L(p=0.0005)と本症で著明に高く、既存の「乳酸4 mmol/L超を本症の否定に使わない」という注意を独立の資料で補強した。⚠️ この7例はほぼ全例が昏睡で搬送された集団(平均血糖51 mg/dL)である点も併記した。③血糖が「低値・正常・軽度上昇のいずれもありうる」ことと、治療の枠組みが輸液蘇生・ブドウ糖とビタミンの補充・電解質補正・他病態の評価であることを、救急医向けの叙述的総説でも裏づけた(Long 2021。⚠️ 全文は取得できず抄録のみで確認したことを claim に明記。血糖250 mg/dLの上限値・静注チアミン500 mg・重症低カリウム血症でのブドウ糖保留は抄録に無く、StatPearls 依存のまま据え置いた)。あわせてチアミン・低カリウム血症・低血糖・低リン血症の本文リンクを補った。
- 薬剤para-aminosalicylic acid①「冷所保存が必要な製剤があり」という主語のない一文が、PAS全般に冷蔵が要るように読めた。冷所保存(15℃未満)を求めているのは米国のPASER顆粒だけで、日本のニッパスカルシウム顆粒100%は室温保存・有効期間2年である点を明示した。あわせて、顆粒の褐変は米国ラベルが述べる加熱による脱炭酸だけでなく、日本の電子添文が有効成分の性状として記す「光によって徐々に褐色になる」性質もあること、取扱い上の注意が開封後は湿気と光を避けるよう求めていることを補った(ニッパスカルシウム顆粒100% 電子添文)。②1日量を2〜3回に分ける理由になる薬物動態が抜けていたので、健康成人に4gを経口投与したときの最高血中濃度90 μg/mL(約1時間後)・半減期0.91時間・24時間で投与量の約98%が尿中排泄されそのうち約57%がアセチル化体、という同電子添文の記載を追加した(電子添文がこのデータに付している「本剤の承認された剤形は顆粒である」という注も併記)。アセチル化体が排泄の主体であることは、米国ラベルが末期腎不全を避ける理由に挙げる「不活性なアセチル体の蓄積」とつながる。③日本ではプロベネシド併用が今も承認された効能・効果として生きている、という3箇所に書かれていた記述が無出典だったので、プロベネシド側の電子添文を取得して裏づけ、引用を原文どおり「ペニシリン・パラアミノサリチル酸の血中濃度維持」(読点ではなく中黒)に直した。用法・用量にもこの適応の項が独立して置かれ、1日1〜2gを4回に分割経口投与すると定められていることを追記した(ベネシッド錠250mg 電子添文)。
2026
09.052023年に出た心内膜炎の診断基準は Duke-ISCVID と ESC の2つで中身が違うのに、心炎のノートは同じものとして扱っていた。あわせて2026年に出た日本循環器学会の新ガイドラインを反映し、日本の予防投与が欧米と違って中等度リスク群にも及ぶことを書き足した。海馬硬化では術式による成績差と術後合併症が抜けていた。
- トピックCarditis⚠️ 「2023 Duke–ISCVID/ESC基準」と一括りにし「ESCの2023年ガイドラインもこの枠組みを採用している」と書いていたが、**2023年に出た基準は2つあり中身が違う**。ESCが導入したのは2023 ESC modified Duke criteria という別の基準で、術中直視所見の大基準を持たず、WBC SPECT/CT を画像の大基準に残し、追加された血管現象も異なる。日本循環器学会の2026年ガイドラインは両者を対比したうえで、デバイス関連心内膜炎の増加に照らして2023 Duke-ISCVID基準を採用したと明記している(JCS 2026)。Duke-ISCVID の改訂点も、原著全文にあたって是正した——血液培養の採血間隔・別穿刺部位の要件は「簡略化」ではなく**撤廃**(別穿刺部位は最良の実践として今も強く推奨されるが基準上の要件ではない)、術中直視所見が大基準になるのは心臓画像・組織学・微生物学による確定的な基準が得られない場合に限られる、人工物植込みから3か月以内のPET/CT異常集積は小基準にとどまる。⚠️ 3項目で閉じていた列挙に、核酸検査とBartonella/Coxiella血清学の大基準化、典型菌リストの拡大(心内人工物がある場合に限り典型菌として扱う菌群)、素因の明確化を補った(Duke-ISCVID 2023)。予防投与は米国心臓協会の推奨だけを載せて「高リスク患者に限定する」と書いていたが、JCS 2026 は『高リスク群に限定する欧米のガイドラインと異なり、日本のガイドラインは高リスク群と中等度リスク群の双方に予防投与を推奨する』と明記している。リスク群を Class I / IIa / IIb / III に分けた表と、処置別の区分(出血を伴う侵襲的歯科処置は Class I、上部消化管内視鏡・気管支鏡は Class IIb、経食道心エコー・尿道カテーテル・中心静脈カテーテル挿入は Class III)、レジメン(処置1時間前にアモキシシリン2 g単回経口、小児50 mg/kg)を追加した。⚠️ 推奨クラスは潰さず分けて書いた。血液培養の節にも、1セット=好気1本+嫌気1本で3セット以上(最低2セット)、持続的菌血症のため発熱時に合わせて採る必要はないこと、3という数がDuke-ISCVIDの「典型菌2セット以上・非典型菌3セット以上」に対応することを補った。
- 疾患海馬硬化⚠️ 「手術は選択的扁桃体海馬切除術または前側頭葉切除術で、いずれも良好」と書いていたが、根拠にしている当の621例の研究が、側頭極も切除する標準的な前内側側頭葉切除術78.6%と、側頭極を温存する経側頭下到達法の選択的扁桃体海馬切除術67.2%で**有意差がある**(p=0.002)と報告しており、術式は多変量解析でも独立した予測因子だった。再手術23例のうち18例は初回が選択的扁桃体海馬切除術である。同じ研究にある術後合併症(原著は無合併症の側で示しており直後87.0%・遅発性86.5%。合併症の記載があるのは直後11.2%・遅発性12.7%で、残りは記録が無い)と抗発作薬の中止率(19.5%が完全中止、35.9%が単剤)も落ちていたので補った。熱性けいれんの既往と良好な転帰の関連については「初期発症誘因を持つ古典的な海馬硬化ほど外科的に治せる」という原文に無い推論を書いていたので削り、著者ら自身が『海馬硬化例だけを解析した先行研究の多くはこの関連を認めていない』と考察で述べている但し書きに置き換えた(Frontiers in Neurology 2022)。外科紹介の時期について、ILAE外科治療委員会の専門家合意(28か国61名のDelphi法)を追加した——薬剤抵抗性が確定した時点で70歳までの全患者に紹介を提示すべきであり、海馬硬化のような病変がある例では抗発作薬1剤が無効の段階でも7割超が紹介すると答えている。⚠️ これは診療ガイドラインではなく専門家の合意であると原文が断っている点、治療への協力が前提である点も併記した(Epilepsia 2022)。無作為化比較試験の裏づけ(1年後の発作消失が手術群58%対薬物群8%、手術群の10%に有害事象)も加えた(NEJM 2001)。ILAE 2013分類については、type 2・3が系統的に検討された例が少なく一部の報告が予後不良を示唆する段階であること、型が確定するのは切除標本の組織像を見た手術後であることを補った。
2026
09.05糖尿病網膜症の1型スクリーニング開始時期を「5年以内」から「5年後」へ是正し、妊娠中の眼科検査の対象を「網膜症のある妊婦」から「妊娠前から糖尿病がある人」全員へ広げた。発育性股関節形成不全にスクリーニングの節を新設し、全例超音波が推奨されていないことと日本の二次検診紹介基準を書いた。
- 疾患糖尿病網膜症⚠️ 1型糖尿病の初回散瞳眼底検査を「診断後5年以内」(まとめは「発症後5年以内」で同一ファイル内でも割れていた)と書いていたが、ADA Standards of Care 2026 の推奨12.3 は「5 years after the onset of diabetes」=**5年以内ではなく5年後**である。高血糖の発症から網膜症出現までに少なくとも5年を要すると見積もられていることが根拠で、起点について推奨文が onset、同章の解説文が diagnosis と表現を揺らしている点も本文に明記した。⚠️ 妊娠中の眼科検査の対象を「既存の網膜症を持つ妊婦」と絞っていたが、推奨12.8 の対象は「妊娠前から1型・2型糖尿病がある人」全員で、網膜症の程度が決めるのは検査の可否ではなく追跡の頻度である(検査機会を失う方向の誤りだった)。妊娠糖尿病は妊娠中の眼科検査を要さないことも補った。スクリーニング間隔は「網膜症の所見が無い場合に限り1〜2年ごとでよく」としていたが、推奨12.5 は「年1回以上の検査で網膜症が無く、**かつ血糖指標が目標範囲内**」の2条件を課したうえで「考慮してよい(may be considered)」と書いており、進行性・視力を脅かす網膜症ではさらに頻回とする一文も落ちていたので補った。治療表は「増殖網膜症=汎網膜光凝固・抗VEGF」「糖尿病黄斑浮腫=抗VEGFが中心、病期を問わず適応」と平坦だったのを推奨12.9〜12.13の構造どおりに書き直した——汎網膜光凝固は**高リスク**増殖網膜症(症例により重症非増殖網膜症)、抗VEGFは増殖網膜症では光凝固の「妥当な代替」、黄斑浮腫では**中心窩を含み視力を損なう**眼への第一選択、抗VEGF後も遺残する浮腫と適応外の眼に黄斑局所・格子状光凝固とステロイド硝子体内注射。抗VEGFと光凝固の選択が優劣ではなく通院の継続性で決まること(中断例は転帰が悪化する)、非増殖網膜症への抗VEGFは2年で視力転帰を改善せず広く採用されていないこと、眼科への速やかな紹介の対象も追加した(ADA Standards of Care in Diabetes—2026 第12章)。
- 疾患発育性股関節形成不全スクリーニングの節が無く、「早期発見が大事」とだけ書いて誰にどの検査をするかが書かれていなかった。AAOSの診療ガイドライン(2014年初版・2022年改訂)から、⚠️ **新生児への全例超音波スクリーニングを行わないこと**が中等度のエビデンスで支持されていること(全例と選択的で遅発例の頻度に差が出ず、全例では治療を受ける児が増えた)、骨盤位分娩・家族歴・臨床的不安定性の既往があれば生後6か月までに画像を撮ること(強いエビデンス)、正常だった児も6か月までは再診察すること(中等度)を書いた。あわせて日本の国内標準を追加した——生後3か月の一次健診の推奨5項目(開排制限は開排70度以下で陽性、皮膚溝非対称、家族歴、女児、骨盤位分娩)と、⭐ 二次検診への紹介基準「①開排制限が陽性、または②〜⑤のうち2項目以上」で受診児の10〜15%が紹介されること、歩行開始後に診断される例が年間100例近くありその多くが健診を受けていたという全国実態調査、臼蓋角30度以上=臼蓋形成不全・Shenton線とCalvé線の途絶というX線の読み、M字型開脚と「コアラ抱っこ」の予防指導。⚠️ 海外との食い違いは日本側の誤りではなく、AAOSの危険因子が「画像を撮る適応」、日本の②〜⑤が「二次検診へ送る適応」という射程の違いであることを本文で説明した。⚠️ まとめの「治療はPavlik装具が第一選択」も断定が過ぎた——AAOSは不安定な股関節の初期治療にPavlik・Craig・Frejka装具より**von Rosen副子**を支持し(中等度)、開始時期も即時と2〜9週の遅延のどちらも限定的な支持にとどまる。国によって割れている点と、「安定していて超音波の形態異常だけなら装具を当てずに待つ」という一致点を書き分けた。画像の切り替え月齢も、AAOSが生後4か月以降のX線を支持する一方でオランダのガイドラインが6か月を境目に置くことを併記した(AAOS 発育性股関節形成不全 診療ガイドライン、乳児健康診査における股関節脱臼二次検診の手引き)。
2026
09.05性分化疾患の「性別確定を急がない」という記述を、2025年版の国内診療ガイドラインに照らして「専門家の評価の前に性別を割り当てない・評価そのものは急ぐ」へ改めた。あわせて新生児マススクリーニングとの関係を追加し、Ellis-van Creveld症候群では心奇形の型と鑑別疾患の用語を原文どおりに正した。
- 疾患性分化疾患⚠️ 初期評価の節が「性別を急いで確定させようとせず」と書いていたが、2006年のシカゴ・コンセンサスの原文は「新生児では専門家による評価の前に性別を割り当ててはならない」であって、決定の先送りを求めてはいない(Consensus statement on management of intersex disorders)。日本では戸籍法が出生後14日以内(日齢13まで)の性別の届出を義務づけるため、2025年版の国内診療ガイドラインは逆に「必要な医学的検索を実施し、出生後早期に性別を決定する」ことを提案しており(推奨の強さ:弱)、一定の重症度の非典型的外陰部では決定の保留を提案する(同じく弱)という二段構えになっている。この二つを節ごと書き分け、軽症の尿道下裂のみ・片側の停留精巣のみなら保留は要らないという但し書きと、出生時に選択された性別が将来変わりうることを家族へ説明する必要があるという一文も補った。⚠️ Prader分類・Quigley分類は男性ホルモン作用の程度を評価する道具であって選ぶべき性別を予測しない、という注意も追加した。用語の節には、DSDのDの展開が disorders から differences へ動いていること(国内ガイドラインは differences of sex development を採る)と、「半陰陽」「インターセックス」がDSDとは別の外延をもつ概念ではなく同じ状態群の旧称であることを、両ガイドラインの記述で裏づけて明記した。診断の節には、性腺が触知できるかどうかが性別決定に寄与する所見であること、核型はG分染法にSRYのFISH/PCRを併せて出してよいこと、そして⚠️ 21-水酸化酵素欠損症を除外できるまで血清電解質を24〜48時間ごとに測ることを追加した。外性器が非典型的な症例に限った内訳(46,XY DSD 51〜81%、46,XX DSD 18〜30%、性染色体性DSD 1〜8%、46,XX DSDのうち先天性副腎過形成65〜74%)は、DSD全体の内訳ではないと分母を明示して書いた(性分化疾患(DSD)の診療ガイドライン(2025年版))。さらに新生児マススクリーニングとの関係を一節新設した——日本では1989年から21-水酸化酵素欠損症のマススクリーニングが行われ小児の古典型はほぼ全例がこれで見つかるが、💡 外性器が非典型的な児ではその結果を待たず17-OHPを直接測る(46,XX症例の約半数はスクリーニングより前に発見される)。開始前の推定頻度1/43,674に対し開始後は1/18,827で男女比が1:1になったこと、開始以前は単純男性型の男児が見逃され塩喪失型が原因不明の突然死として扱われていたことも添えた(21-水酸化酵素欠損症の診断・治療のガイドライン(2021年改訂版))。
- 疾患Ellis-van Creveld症候群鑑別表のMcKusick-Kaufman症候群の欄が「膣留水腫」となっていたが、原文は hydrometrocolpos で子宮と腟の両方に液体が貯留する病態であり、「子宮腟留水腫」へ改めた(表記もコーパス標準の「腟」に揃えた。Ellis-van Creveld syndrome)。心の節では、まれな心奇形として挙げていた「左心低形成症候群」「肺動脈狭窄」が出典の原文では hypoplastic left ventricle・pulmonary valve stenosis/atresia であり、さらに aortic coarctation が落ちていたため、左心室低形成・肺動脈弁狭窄/閉鎖・大動脈縮窄と正した。比較的多い型に房室中隔欠損を補い、心房中隔欠損が単独のことも他の奇形と併存することもあると原文どおりに書いた(GeneReviews NBK596643。ライブページで2023年10月26日掲載・以後改訂なしを確認)。⚠️ 2007年の総説は左心低形成症候群を心奇形の内訳に挙げており、まれという位置づけが資料間で一致していないことも併記した。出生前診断には妊娠第1三半期後半の所見の組み合わせと妊娠13週の項部透明帯肥厚の報告を、管理には歯科処置時の予防的抗菌薬に関する2007年総説の記載を追加した(⚠️ 感染性心内膜炎の予防投与の対象は現在では最高リスク群に限られるため、適応判断は感染性心内膜炎のノートに従うと明記した)。
- 疾患先天性副腎過形成診断の節の「外性器の非典型所見をもつ新生児では性別決定を急がず」という一文が、性分化疾患のノートと同じ誤解を含んでいたため、「専門家による評価の前に性別を割り当てない」「評価そのものは急ぐ」へ書き改め、日本では戸籍法により出生後14日以内の届出が必要である点を添えた(性分化疾患(DSD)の診療ガイドライン(2025年版))。
2026
09.05類皮嚢胞に choristoma の訳語として存在しない「脈絡種」を当てていたのを「迷芽腫」へ直し、同じノートの StatPearls が本症を過誤腫と記していることを併記した。含歯性嚢胞には萌出嚢胞が本症の亜型であることと、小児で歯を残す保存的治療の実数を補った。
- 疾患類皮嚢胞choristoma の日本語として「脈絡種」という語を本文3箇所と出典の claim に書いていた。「脈絡」は choroid(脈絡膜・脈絡叢)の語で、choristoma の訳ではない。ボルト内では病理学 B/02 の腫瘍の組織分類が同じ概念を「迷芽腫」として出典つきで扱っているので、そちらへ揃えた。⚠️ あわせて、本症を腫瘍様病変のどちらに分類するかは資料で割れることが分かったので書き分けた——眼窩例30眼の報告は先天性の**迷芽腫**(本来その部位に無い組織が異所性に存在する)と定義する(Int Ophthalmol 2011)一方、同じノートが主要な根拠にしている StatPearls は病因の項で本症を "true hamartomas"=**過誤腫**(その部位に本来ある組織が構成の乱れを伴って増生したもの)と記している(StatPearls NBK560573)。どちらか一方を正解として断定せず、両者に共通する実体(胎生期に皮膚成分が癒合線へ閉じ込められた先天性の発達異常)を軸に据えた。出典に無い断定だった「表皮嚢腫との**唯一の**組織学的な違い」「再発を防ぐ**唯一の**鍵」も、原文が支える強さ(決め手・最大の鍵)へ戻した。安全面では、StatPearls が明記しているのに落ちていた2点を追加した——**画像評価は生検・穿刺・用手的操作より前に行う**(とくに正中と頭皮の病変)こと、**正中の類皮嚢胞は頭蓋・脊椎の癒合不全および頭蓋内進展との関連が最も高い**こと。順序を逆にすると感染を誘発したうえ交通路の有無が分からないまま処置することになる。
- 疾患含歯性嚢胞萌出嚢胞に一言も触れていなかったが、現行の2022年WHO分類(第5版)は萌出嚢胞を**含歯性嚢胞の表在型の亜型**として扱っている。「別の疾患を鑑別する」のではなく「同じ嚢胞が骨内にあるか歯槽部にあるか」の違いだと書き足し、同分類の要約表が示す年齢・性・部位(2nd–3rd decades・男性・第三大臼歯)と、エナメル上皮腫で見つかる BRAF p.V600E 変異が含歯性嚢胞では見つかっていないという分子的更新点も追加した(Turk Patoloji Derg 2022)。⚠️ 好発歯を「**下顎**第三大臼歯と上顎犬歯」と書いていたが、根拠にしている StatPearls の原文は "the third molars and maxillary canines" で下顎の限定は無く、WHO の要約表も第三大臼歯とのみ記す。出典に無い修飾を落とした。年代の記述が資料で食い違う点は、WHO の値を並べたうえで「若年層に多い」以上の断定はしないという既存の扱いを維持した。治療では「開窓して二期的に摘出することもある」と無出典で書いていた部分に実数を与えた——18歳以下・歯列へ整復可能な永久歯を伴う症例報告を集めた系統的レビュー(2012〜2023年、24論文・48例)で、完全または部分的な自然萌出は開窓術29例83%・摘出術17例59%・減圧術2例100%だった(J Stomatol Oral Maxillofac Surg 2025)。⚠️ 無作為化比較ではなく症例報告の集積であること、減圧術が2例しかないことを本文に明記し、数字の大小を術式の優劣として読まないよう注記した。摘出物を病理へ出す理由として、原発性骨内癌(NOS)の多くが歯原性嚢胞から発生し、頻度としては残留嚢胞・歯根嚢胞が多く含歯性嚢胞と顎骨角化嚢胞からの発生はより少ないことも補った。
2026
09.05アスピリン増悪呼吸器疾患のノートに、NSAID過敏の現行分類(世界アレルギー機構2025年声明)を追加した。COX-1阻害を機序として薬剤クラス全体に交差する型と、単一の薬剤にだけ反応するIgE介在型・T細胞介在型は別物で、後者に本症の枠組み(アスピリン脱感作を含む)は当てはまらない。あわせて誘発試験の適用条件と読み方、高用量パラセタモールでも反応が起こりうること、生物学的製剤の日米の適応年齢を添付文書で確かめ直した。
- 疾患アスピリン増悪呼吸器疾患NSAID過敏の分類を新設した。世界アレルギー機構の2025年声明は即時型(曝露から6時間以内)を本症・NSAID増悪皮膚疾患・NSAID誘発蕁麻疹/血管性浮腫/アナフィラキシー・単一NSAID誘発蕁麻疹/血管性浮腫/アナフィラキシーの4型に分け、NSAIDが食物アレルギーの増悪因子・補因子として働く型を新たに加えている。前3者はCOX-1阻害という薬理作用による交差反応型でクラス全体を避ける必要があるが、単一の薬剤にしか反応しない型はIgE介在(遅発型はT細胞介在)で交差せず原因薬だけを避ければよい。したがって基礎に鼻茸・喘息が無く1剤にだけ反応する患者を本症として扱ってはならない。逆に本症の約20%はCOX-1阻害薬で呼吸器外の症状も起こし混合型と分類される(Romano 2025)。
- 疾患アスピリン増悪呼吸器疾患誘発試験の適用条件と読み方を書き足した。経口アスピリン負荷が最も感度が高く(80〜90%)、吸入・経鼻負荷は感度が低い(77〜90%)ぶん安全で陰性なら経口へ進む。負荷は状態が安定し1秒量が予測値の70%以上であることを要し、β遮断薬の内服中は禁忌である。325mgを症状なく忍容すればおおむね除外できるが、喘息が良好に制御されている・鼻茸を最近切除した・ロイコトリエン受容体拮抗薬や高用量全身性ステロイドを内服中では陰性化しうる。血中好酸球・呼気一酸化窒素・尿中LTE4はいずれも確定診断に足りず、推奨できる体外診断法は無い(Romano 2025)。
- 疾患アスピリン増悪呼吸器疾患「NSAIDでなければ安全」という読み方への注意を加えた。同じ声明は、呼吸器反応を誘発するものとしてNSAIDと並べて一部の患者における高用量パラセタモールを挙げ、パラセタモールを弱いCOX-1阻害薬に位置づけている。COX-2選択的阻害薬についても、監視下の負荷試験で「ほぼ常に」忍容するという書き方に直した。発症のピークが20歳代と30歳代であること、鼻副鼻腔症状と嗅覚障害が喘息に先行しやすいこと、一般人口での有病割合0.1〜0.6%・成人喘息患者の7.2%・重症喘息では最大14.9%という数値も追加した(Romano 2025)。
- 疾患アスピリン増悪呼吸器疾患生物学的製剤の日米の適応を添付文書で確かめ直した。デュピルマブの米国添付文書は鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎の適応を12歳以上としており(DailyMed DUPIXENT)、これまで総説の記述に頼っていた欄を一次資料に置き換えた。日本の電子添文では鼻茸の用法が「通常、成人には」で小児を含まず、デュピルマブ・メポリズマブ・テゼペルマブの3剤とも鼻茸の適応は成人のみである。3剤とも「全身性ステロイド薬、手術等ではコントロールが不十分な患者に用いること」という限定を置いているが、24週で治療反応を見切る規定があるのはメポリズマブとテゼペルマブだけで、デュピルマブの鼻茸の適応にはその項が無い(デュピクセント電子添文)。
- 薬剤mepolizumab出典idの年が実体とずれていた件を是正した。ヌーカラの米国添付文書を指す出典idが末尾-2023だったが、DailyMedの公開日は2025年8月18日(spl_version 24)で、登録されているyearの2025が正しい。idを-2025へ改め、この出典を共有するアスピリン増悪呼吸器疾患のノートと同時に置き換えた。
2026
09.05急性尿細管壊死の「虚血性は致死率約50%」という無出典の数値を、実際にその水準が測られている集団(集中治療室で重症急性腎障害に至った患者の全死因死亡率)に結び直し、疾患ノートとトピック2件の計6箇所を同時に是正した。
- 疾患急性尿細管壊死無出典で2箇所に書かれていた「虚血性ATNの致死率約50%」を削除し、基底膜の対比が語るのは『腎の回復(再生できるか)』であることを明示したうえで、およそこの水準の死亡率が実測されている集団を出典付きで書き添えた——AKIKI試験(KDIGOステージ3で人工呼吸またはカテコラミンを要する620例を無作為化、60日死亡率48.5%/49.7%、Gaudry 2016)とSTARRT-AKI試験(重症AKI 2,927例、90日全死因死亡43.9%/43.7%、STARRT-AKI 2020)。どちらも組入れ基準はAKIの重症度と腎代替療法の必要性であって組織像ではないことを本文に明記した。あわせて、KDIGO 2012が現行版である一方、2012年版以来はじめての全面改訂となるKDIGO 2026 AKI・AKDガイドラインが公開レビュー用の草案の段階にあることを注記し(KDIGO 2026 draft)、鑑別として急性尿細管間質性腎炎をfrontmatterに追加した。
- トピックAcute tubular necrosis (ATN)「致死率約50%」「致死率50%」が形態の節・比較表・まとめの3箇所にあったのを、同じ2試験の数値と組入れ集団を添えた記述へ置き換え、比較表の『予後』列を『腎の回復(再生)』へ改めた。造影剤コホートの規模を「救急外来のCT 17,934件」から原著どおり「救急外来受診17,934件(造影CT・単純CT・CT非施行の3群を含む)」へ是正した(Hinson 2017)。
- トピックCauses and systemic consequences of acute renal failureATNの形態の箇条書きにあった「(致死率50%)」を、腎の回復のしやすさの記述へ改め、死亡率の数値は集中治療室で重症AKIに至った患者集団の全死因死亡率として出典付きで書き分けた。
- 疾患急性・慢性尿細管間質性腎炎急性尿細管間質性腎炎と急性尿細管壊死を尿沈渣で切り分ける1行(ATNは尿細管上皮細胞と泥状褐色円柱、AINは無菌性膿尿と白血球円柱)を臨床像に追加した(StatPearls: Acute Renal Tubular Necrosis)。
2026
09.05成人発症Still病のノートで、糖鎖化フェリチン20%以下の位置づけが過大に書かれていたのを検証研究の実測値で抑え、国内の位置づけ(指定難病54の診断基準・重症度分類、生物学的製剤の効能・効果)を電子添文と厚生労働省の掲載文書から書き足した。Fautrel基準の判定規則のずれについては、原著の枠組みとEULAR表の記載を表で並べて読者が突き合わせられる形に整えた。
- 疾患成人発症Still病糖鎖化フェリチンについて「通常の炎症では糖鎖化率が保たれる」とだけ書いていたため、20%以下がStill病に特異的な所見のように読めた。糖鎖化フェリチンを実測した患者を集めた後ろ向き解析(Still病28例・対照203例)では、20%以下は単独では特異度83.6%・感度63.2%・陽性的中率28.6%で、この閾値を下回った患者の3分の2はStill病以外の診断であり、血球貪食性リンパ組織球症・ウイルス感染症・重症COVID-19・急性肝炎でも低下する(原文は「20%以下はウイルス感染症を除外する指標にはならない」と明記している)。10%以下まで下げると感染症は1例も該当せず、著者らは16%への引き下げを提案している(J Clin Med 2022)。全体像・検査所見の表・まとめの3箇所を同時に直した。
- 疾患成人発症Still病国内の位置づけが1行も無かったため、指定難病の掲載文書から書き足した。成人発症スチル病は指定難病(告示番号54)で、医療費助成の診断基準は山口らの分類基準(1992年)そのものであり、Definite(大項目2項目以上かつ大項目・小項目を合わせて5項目以上、かつ除外項目を除外)を対象とする。除外項目の書きぶりはEULAR表の英訳とずれ、伝染性単核球症と悪性関節リウマチが名指しされている。「16歳未満の症例に対しても上記診断基準は適用される」という注記と、助成の対象を絞る重症度スコア(漿膜炎1点・DIC 2点・血球貪食症候群2点・好中球比率85%以上1点・フェリチン3,000 ng/mL以上1点・著明なリンパ節腫脹1点・ステロイド治療抵抗性1点、重症3点以上・中等症2点以上)も配点ごと載せた(厚生労働省)。
- 疾患成人発症Still病治療の節が2024年のEULAR/PReS勧告だけで書かれ、国内で使えるかどうかが分からなかった。トシリズマブは点滴静注製剤に成人発症スチル病の効能があり、副腎皮質ステロイド薬による適切な治療を行っても効果不十分な場合に1回8mg/kgを2週間隔で投与する(アクテムラ点滴静注 電子添文)。カナキヌマブも同じくステロイド不応例に置かれ1回4mg/kgを4週毎に皮下投与する(イラリス 電子添文)。アナキンラは2026年6月19日に全身型若年性特発性関節炎・成人発症スチル病を効能として承認された。あわせて、両剤の電子添文がマクロファージ活性化症候群を合併している患者には投与を開始しないと定めていることを合併症の節に加えた。
- 疾患成人発症Still病Fautrel基準の判定規則が原著の枠組みとEULAR/PReS 2024の表2で食い違う点を、地の文から表へ移して並べて読める形にした。原著は大項目6・小項目2で「大項目4つ以上、または大項目3つ+小項目2つ」、EULAR表は「項目1〜5のうち4つ以上、または項目1〜5のうち3つ以上+項目6と項目7」で、後者では項目8が判定規則に一度も登場しない。糖鎖化フェリチン20%以下が原著では大項目であることと、この基準セットが除外項目を持たないことを査読誌の記述で裏づけた(J Clin Med 2022)。原著本文そのものは取得できていない旨は残してある。外的検証の年を「Lebrun 2016」と書いていたのは当該論文がSemin Arthritis Rheum 2018;47:578-585であることが確認できたため、年を落として著者名のみとした。