病態生理学

病態生理学 · 2-18

ナトリウム(Na+)と水分平衡の異常

Sodium (Na+) and water balance disorders

応用トピック
ホメオスタシスとその障害生命を脅かす電解質異常(Na・K・Ca)の補正低Na血症・高Na血症電解質異常代謝性意識障害腫瘍救急小児のNa・K異常:低/高Na血症・低/高K血症
疾患
浸透圧性脱髄症候群脱水
検査値
高ナトリウム血症低ナトリウム血症転位性低Na血症

🧠 2軸で考える: 「血漿 Na⁺ 濃度」は水とのバランス(=、細胞が膨らむ/縮む)を、「/Na⁺ 総量」は(脱水/浮腫)を表す。Na⁺ 異常を見たら必ずを併せて分類するのがコツ。

体液区画・浸透圧・有効浸透圧

  • ECF と ICF は電解質組成は違うが 溶質濃度は等しい(膜は水を通す)。
  • は 膜を通れない溶質(Na⁺) が決める。通れる溶質(尿素、エタノール)はを変えない。グルコースは高濃度ではを上げる。
  • 血漿 Na⁺ の変化 → 高/。の変化 → の減少/増加。

細胞への影響

  • :
    • アポトーシス
  • : 。
  • 変化が極端でなく急速でもなければ、(グルタミン酸・) の放出/取込みでが守られる。CNS が特に脆弱(BBB は水を通すが Na⁺ は通さない)。状態ではニューロンがをアストロサイトへ渡し、ニューロンの代わりにアストロサイトが膨らむ。アストロサイトは1〜2日で容積を回復する。

高Na血症(Na⁺ > 145 mmol/L)— 常に高張性

詳しい原因の絞り方(口渇・ADH・腎の三重の防御という枠組み)とは高Na血症で扱う。

  • 講義の重症度区分:軽度145–150、中等度150–160、重度>160 mmol/L。
  • 高Na血症は常に血漿のを伴うが、は減少・増加・不変のいずれもありうる。
  • ⭐ 高Na血症の本質はNa過剰ではなくの欠乏である。が保たれ自由に飲水できる人にはまず起こらないため、実際には基礎疾患そのものより「なぜ水を飲めなかったか」(意識障害・乳幼児・高齢者・など)を映すであることが多い。
原因
(喪失 > Na⁺) 腎性: (糖尿病)、(髄質間質の浸透圧が下がりが落ちる)、(中枢性/腎性 — 多くは飲水で補われるので、になるのは非常に重いときだけで、通常は)。腎外性: 発汗、熱傷、GI 喪失;摂取不足・(まれ。自分の世話ができない状態やの落ちた高齢者)
(中枢性=ADH分泌不全、腎性=ADH抵抗)、発汗、
、Cushing症候群(コルチゾール → アルドステロン様+ADH 抑制)、医原性食塩、塩/摂取

帰結(主に神経学的、細胞脱水から)

  • 口渇
  • 脱力
  • 落ち着きのなさ
  • 悪心
  • 神経筋の興奮性↑/
  • 急性発症または>160:脳が縮む → 、、昏睡、痙攣。慢性 → 。

治療

原因(、、Na過剰投与など)への対応を並行する。⚠️ ショックや高度のがあれば、Na値にかかわらずまずで循環を立て直す。(5%グルコース液や経口水)は循環が安定してから投与する。

量は次の式で概算できる1。

量(L)=×(実測Na目標Na−1)\text{量(L)} = \text{} \times \left(\frac{\text{実測Na}}{\text{目標Na}} - 1\right)

この式はその時点までの欠乏しか表さないため、発汗・下痢・など進行中の喪失分と維持必要量を別にする。可能な限り経口・を優先し、消化管が使えないときだけの5%グルコース液へ切り替える1。

⚠️ にも上限がある。慢性の経過、または発症時期が不明な例では、血清Naの低下を1日あたりおおむね8〜12 mmol/L以内にとどめる2。急な低下は、すでにを蓄えて適応した脳細胞を相対的に化させ、脳浮腫・・痙攣を招く。明確に48時間以内に発症した急性例(Na過剰投与など原因が明らかな場合)に限り、専門的な監視下でより速い補正が許容されうる。

低Na血症(Na⁺ < 135 mmol/L)— 通常低浸透圧性

詳しい鑑別の進め方とは低Na血症で扱う。

  • 生化学的重症度は、欧州の診療ガイドラインでは軽度130–135、中等度125–129、<125 mmol/L とし、症状による重症度と混同しないよう「高度」に別の語を当てている3。講義資料は軽度130–135、中等度120–130、重度<120 mmol/L と区切っており、区切りの値は資料によって異なる。いずれにしても生化学的重症度と症状の重さは一致しない(高度でも無症状のことがあり、中等度でも重い神経症状が出ることがある)ため、は症状で決める。
  • ⭐ 血清Na濃度は体内のNa総量そのものではなく、Naと水の比を映す。 の原因(心不全・肝硬変など)では体内総Na量はむしろ過剰なことが多いが、それを上回って水が貯留するために濃度としては低下する。「低Na血症=Naが足りない」と短絡しない。

診断の進め方

flowchart TD
    A["低Na血症を確認"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='plasma osmolality'>血漿浸透圧</span>を測定"]
    B --> C{"浸透圧は?"}
    C -->|"正常"| D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='pseudohyponatremia'>偽性低Na血症</span><br>(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Hyperlipidemia'>高脂血症</span>・高蛋白血症による<span class='jp-term jp-term-diagram' title='measurement error'>測定誤差</span>)"]
    C -->|"上昇"| E["転位性低Na血症<br>(高血糖・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='mannitol'>マンニトール</span>が水を細胞外へ引く)"]
    C -->|"低下"| F["真の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='hypotonic hyponatremia'>低張性低Na血症</span>"]
    F --> G["臨床的<span class='jp-term jp-term-diagram' title='body fluid volume'>体液量</span>を評価<br>(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='hypovolemic'>低容量性</span>/<span class='jp-term jp-term-diagram' title='euvolemic'>正常容量性</span>/<span class='jp-term jp-term-diagram' title='hypervolemic'>高容量性</span>)"]
    G --> H["尿浸透圧・尿Naで機序を絞る"]

①まずを測り、(測定法の誤差)と転位性低Na血症(高血糖などが水を細胞外へ引き出して見かけ上薄める病態)を除外する。②真のであれば、臨床的な量(脱水/正常/過剰)を評価する。③そのうえで尿浸透圧(腎が水を十分に希釈できているか)と尿Na(に見合った排泄になっているか)で機序を絞る。この順序を飛ばしての分類だけから入ると、偽性・転位性の症例を真の低Na血症として誤治療しかねない。

原因
(塩喪失 > 水喪失) 腎性: 、、、欠乏。腎外性: 熱傷、GI 喪失、腸閉塞;(傷害脳からの )
()(浸透圧/刺激との ADH)、激しい運動、(>1 L/h;精神病)、、()、甲状腺機能低下症
(↓で ADH↑ の) 心不全、肝硬変、、急性/

SIADH — 除外診断であることを忘れない

SIADHは「Naが足りない」のではなく「水で薄まる」・の低Na血症で、浮腫も脱水所見もない。⚠️ 次の項目をすべて満たしたうえで、副腎不全・甲状腺機能低下症・腎不全・利尿薬など他の低Na血症の原因を除外して初めて診断できるである。これらを見逃したままのみで管理すると危険である。

  • (血清Na<135 mEq/L、<275 mOsm/kg)
  • 尿浸透圧の不適切な上昇(>100 mOsm/kg)
  • の上昇(>30 mmol/L、通常の塩分・水分摂取下で)
  • 臨床的に正常
  • 甲状腺機能・副腎機能・下垂体機能・腎機能が保たれている
  • 最近の利尿薬使用がない

(欧州の診療ガイドラインの必須項目。同ガイドラインは薬剤や遺伝要因による「ADH を介さない」も含めるため SIAD=不適合症候群の語を用いる3。)

治療は重症度で段階を踏む。慢性・軽症〜中等症ではを第一選択とし、原因薬剤の中止・基礎疾患治療を並行する(講義では慢性期の治療を塩錠ととしている)。欧州の診療ガイドラインは、中等度〜高度の SIAD( を含む不適合症候群)でを第一選択(2D)、尿素 0.25〜0.50 g/kg/日の追加か、低用量と経口食塩の併用を同格の第二選択(2D)とし、などのは中等度では推奨せず、高度では使わないよう推奨している(いずれも1C)3。一方、上の承認は3極とも存在する。米国ではが心不全・ を含む・の低Na血症(血清Na <125 mEq/L、またはそれより軽くても症候性でに抵抗するもの)に承認されている4。の承認はに続発する低Na血症の成人に限られ5、日本ではにおける低Na血症の改善が効能にあり、を実施しても改善しない場合にのみ適用する6。

⚠️ 米国の添付文書で、のは2つある。 ①血清Naを綿密に監視できる病院でのみ開始・再開すること(24時間で12 mEq/L を超えるような急速な補正はを起こしうる)、②肝毒性のリスクのため、には承認された の外で使わないこと。さらに・使用上の注意として、肝障害のリスクを抑えるため投与期間を30日までに限り、肝硬変を含む肝疾患のある患者では使用を避ける。重篤な神経症状のために血清Naを緊急に上げる必要がある患者には使わず、低Na血症には禁忌で、開始後24時間はを避ける4。重度の症候例では、下記のの上限を守りながらを用いる。

帰結

  • 急性: → 脳浮腫、ICP↑、、、痙攣()。
  • 慢性:
    • 性格変化
    • 骨粗鬆症(骨から Na⁺ を引き出す → 破骨細胞活性化)

治療と補正速度

⚠️ 痙攣・昏睡など重い神経症状があれば、原因確定を待たずに3%を投与する(講義では Na <121 mmol/L で急速に進み重い神経症状を伴う低Na血症を対象とし、ゆっくりしたで部分的・段階的に補正するとしている)。欧州の診療ガイドラインは、急性・慢性を問わず、3% 150 mL を20分で静注し、20分後に血清Naを測りながらもう一度 150 mL を20分で入れ、これを2回繰り返すか最初の1時間で血清Naが 5 mmol/L 上がるまで続けるとしている。目標は正常値へ一気に戻すことではなく、症状を改善させることで、5 mmol/L 上がって症状が改善したらを止める3。

⚠️ その後の補正は、今度は速すぎることが危険になる。上昇幅は最初の24時間で10 mmol/L以内、それ以降は24時間ごとに8 mmol/L以内を上限とする3。ただし、初期血清Na 115 mEq/L未満(とくに105 mEq/L以下)・・・進行した肝疾患・低K血症といったODS高リスク群では、このガイドライン上限(24時間10 mEq/L以内)を守っていてもODSが報告されている。そのためこうした高リスク群では、上限を24時間あたり8 mmol/L未満にさらに引き下げる7(1日4〜6 mmol/Lまで抑えるより慎重な運用を推す立場もある)。急速すぎる補正は、慢性低Na血症で浸透圧に適応済みの脳を過度に脱水させ、(ODS、旧称:)を招く。数日後に嚥下障害・・・として顕在化するの経過をたどりうる、不可逆的な合併症である。

flowchart TD
  A["低Na血症 → <span class='jp-term jp-term-diagram' title='body fluid volume'>体液量</span>は?"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='hypovolemic'>低容量性</span> → 等張0.9%<span class='jp-term jp-term-diagram' title='saline'>生理食塩水</span>"]
  A --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='hypervolemic'>高容量性</span> → 水制限+利尿薬+ADH拮抗薬"]
  A --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='euvolemic'>正常容量性</span> → 原因治療(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='syndrome of inappropriate antidiuretic hormone secretion'>SIADH</span>は水制限が第一選択)"]
  A --> F["重い症状 → 3%<span class='jp-term jp-term-diagram' title='hypertonic saline'>高張食塩水</span>150 mLを20分で<br>(最大3回)、最初の1時間で5 mmol/L上昇が目標"]
  F --> G["以後は24時間10 mmol/L以内<br>それ以降は24時間ごとに8 mmol/L以内に制限<br>ODS高リスク例は24時間8 mmol/L未満"]
  G --> H["⚠️ 急速すぎる補正は禁忌 → <span class='jp-term jp-term-diagram' title='osmotic demyelination syndrome, ODS'>浸透圧性脱髄症候群</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='locked-in state'>閉じ込め状態</span>"]

上の図の「 → ADH拮抗薬」は講義の記載である。欧州の診療ガイドラインは、が過剰な低Na血症(心不全・肝硬変など)では 軽度〜中等度では Na 値を上げることだけを目的とした治療を行わないよう推奨し(1C)、の悪化を防ぐを提案し(2D)、は使わないよう推奨している(1C)3。では、かを 0.5〜1.0 mL/kg/時で投与して量を戻す(1B)3。

水・Na⁺ 平衡の調節

  • 水の摂取: 口渇で調節(視床下部、、ANGII)。
  • 水の排泄: ADH で調節(、、悪心)。は無調節。
  • Na⁺ 排泄: /アルドステロン で調節(集合管で Na⁺再吸収↑、K⁺排泄↑)。Na⁺ 摂取を調節する仕組みは証明されていない(講義では、が観察されたのはだけとしている)。
  • 輸液の使い分け:
    • (血管内)
    • 等張/
    • 5%グルコース(体総水分)
  • 増加 → 原因治療、利尿薬、時に(腹水など)。

体液量の評価と補い方

低Na・高Na血症のは、それに伴う量の変化で決まる。同じ病態(など)でもNaとの組み合わせは複数ありうるので、は症状とからベッドサイドで判断する。

の喪失 所見
軽度(<5%) 低下、、乏尿
中等度(5〜10%) 上記に加え、起立時の頻脈・、高齢者の(神経系への影響)
高度(>10%) 重さを増すショック症状
足りない区画 輸液 理由
血管内 (アルブミン・ゼラチン・) へ出ず、で水を血管内に保つ
等張の・・ へ出て全体に分布する
体総水分(細胞内を含む) 電解質を含まない水(5%ブドウ糖液) ブドウ糖が細胞に使われたあとが残り、浸透圧に従って全区画へ分布する

の増加(浮腫)は、・肝硬変・心不全・腎不全のほか、(プロゲステロンがを刺激し、静脈を弛緩させる。卵巣ホルモンが下がる時期に ADH が一過性に上がる)でも起こる。所見は浮腫(部位は原因と体位で変わる)、、体重増加・・頭痛、肺水腫と呼吸困難である。

まとめ

項目 高Na血症(Na⁺ >145 mmol/L) 低Na血症(Na⁺ <135 mmol/L)
本質 の欠乏(常に) 水が Na に比べて相対的に多い(通常は)
細胞・脳 細胞が縮む。急性・高度では脳が縮み 細胞が膨らむ。急性では脳浮腫・・痙攣
最初にすること ショックや高度のがあればで循環を立て直す で偽性・転位性を除外し、と尿浸透圧・尿Naで機序を絞る
補正 (経口・経腸を優先、5%ブドウ糖液)。慢性例は急に下げない 重い症状には3%(最初の1時間で5 mmol/L上昇が目標)。以後は24時間10 mmol/L、その後24時間ごとに8 mmol/Lまで。ODS高リスクでは24時間8 mmol/L未満
  • Na⁺ 異常は必ず(・・)と組み合わせて分類し、治療はで決める。
  • はで、慢性・軽症〜中等症の第一選択は。は欧州のガイドラインが推奨しない一方、承認は米国(・)・(のみ)・日本(、で改善しない例)にある。
  • は米国添付文書で投与期間を30日までとし、肝硬変を含む肝疾患では使用を避ける。
  • 輸液は足りない区画で選ぶ:血管内は、は、体総水分は5%ブドウ糖液。

出典

  1. 1.Hypernatremia(New England Journal of Medicine・2000)自由水欠乏量の推定式(総体液量×(実測Na/目標Na−1))と、経口・経腸投与を優先する原則を確認した。閲覧 2026-08-14
  2. 2.Disorders of Plasma Sodium — Causes, Consequences, and Correction(New England Journal of Medicine・2015)慢性・発症時期不明の高Na血症では、補正速度を1日あたり8〜12 mmol/L以内に抑えることを確認した。閲覧 2026-08-14
  3. 3.Clinical practice guideline on diagnosis and treatment of hyponatraemia(European Society of Intensive Care Medicine / European Society of Endocrinology / ERA-EDTA・2014)2026-09-24 に EJE 版の全文PDF(Wayback 20221226020019)で確認:生化学的重症度を軽度130〜135、中等度125〜129、高度(profound)<125 mmol/L と定義し、症状による重症度と区別するため severe ではなく profound の語を用いること。重い症状では急性・慢性を問わず3%高張食塩水150 mLを20分で静注し(1D)、20分後に血清Naを測りながら次の150 mLを20分で入れ(2D)、これを2回繰り返すか血清Naが5 mmol/L上がるまで続けること(2D)。改善したら高張食塩水を止め、上昇を最初の24時間で合計10 mmol/L、その後は24時間ごとに8 mmol/Lまでに制限し、血清Naが130 mmol/Lに達するまで続けること(1D)。SIAD の診断の必須項目(実効血清浸透圧<275 mOsm/kg、尿浸透圧>100 mOsm/kg、臨床的正常体液量、通常の塩分・水分摂取下で尿Na>30 mmol/L、副腎・甲状腺・下垂体・腎機能不全がないこと、最近の利尿薬使用がないこと)。中等度〜高度の SIAD では水分制限を第一選択(2D)、尿素0.25〜0.50 g/kg/日または低用量ループ利尿薬+経口食塩を同格の第二選択(2D)とし、バソプレシン受容体拮抗薬は中等度では推奨せず・高度では使わないよう推奨すること(1C)。細胞外液過剰の低Na血症では Na 値を上げるだけの治療を軽度〜中等度で行わないよう推奨し(1C)、水分制限を提案し(2D)、バソプレシン受容体拮抗薬を使わないよう推奨すること(1C)。循環血液量減少では0.9%生理食塩水または平衡晶質液0.5〜1.0 mL/kg/時で細胞外液量を戻すこと(1B)。閲覧 2026-09-24
  4. 4.SAMSCA (tolvaptan) tablets, for oral use — Full Prescribing Information(米国FDA(DailyMed収載の添付文書)・2026)2026-09-24 に取得した DailyMed の SPL(version 23、effectiveTime 20260507=DailyMed表示の更新日。Highlightsに印字された改訂表示は4/2021のまま)で確認:枠組み警告は(A)血清Naを綿密に監視できる病院でのみ開始・再開すること(24時間で12 mEq/Lを超えるような急速な補正は浸透圧性脱髄を起こしうる)と(B)常染色体優性多発性嚢胞腎には使わないこと(REMSの外では禁忌)の2つ。適応は心不全とSIADHを含む臨床的に意味のある高容量性・正常容量性低Na血症(血清Na<125 mEq/L、またはそれより軽くても症候性で水分制限に抵抗するもの)で、重篤な神経症状のために血清Naを緊急に上げる必要がある患者には使わないこと。用法の項で肝障害のリスクを抑えるため30日を超えて投与しないこと、開始後24時間は水分制限を避けることを定め、5.2で投与期間を30日に限り、肝硬変を含む基礎に肝疾患のある患者では使用を避けるよう求めること。禁忌に低容量性低Na血症を含むこと。閲覧 2026-09-24
  5. 5.Samsca (tolvaptan): EPAR(European Medicines Agency・2026)2026年9月24日にEMAのEPARランディングページで、Samscaの適応が「SIADHに続発する低Na血症の成人の治療」であり(心不全などの高容量性低Na血症は適応に含まれない)、中央審査で承認済み(初回承認2009年8月、Revision 17、Product Informationの最終更新2026年8月20日)であることを確認した。閲覧 2026-09-24
  6. 6.サムスカOD錠7.5mg/サムスカOD錠15mg/サムスカOD錠30mg/サムスカ顆粒1% 添付文書(医薬品医療機器総合機構(PMDA)/大塚製薬・2025)2025年12月改訂(第6版、再審査結果)の電子添文で、効能又は効果に「抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)における低ナトリウム血症の改善」が全規格にあり、ほかに心不全・肝硬変の体液貯留(規格により異なる)と常染色体優性多発性のう胞腎の進行抑制があること、5.2で水分制限を実施しても低ナトリウム血症が改善していない場合にのみ適用するとしていることを確認した。閲覧 2026-09-24
  7. 7.Osmotic Demyelination Syndrome following Correction of Hyponatremia by ≤10 mEq/L per Day(Kidney360・2021)初期血清Na 115 mEq/L未満などODS高リスクの慢性低Na血症では、ガイドラインが許容する範囲内の補正(24時間10 mEq/L以内)でもODSが起こりうるため、高リスク群では24時間あたり8 mEq/L未満にさらに制限すべきことを確認した。閲覧 2026-08-14