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Symptoms · Published

顔面神経麻痺

Facial nerve palsy

別名
顔面麻痺
臓器系
神経耳鼻咽喉科
科目
NeurologyENTInternal Medicine
トピック
神経内科 G1-02:顔面神経障害の症候耳鼻咽喉科 14:中枢性・末梢性顔面神経麻痺の鑑別、末梢性麻痺の原因と鑑別診断耳鼻咽喉科 13:急性・慢性化膿性中耳炎の合併症耳鼻咽喉科 50:唾液腺の良性・悪性腫瘍内科学 S-54:ライム病
関連疾患
ギラン・バレー症候群サルコイドーシスベル麻痺(末梢性顔面神経麻痺)ライム病外耳炎急性中耳炎・慢性中耳炎(滲出性中耳炎を含む)急性乳様突起炎小脳橋角部腫瘍神経線維腫症2型水痘・帯状疱疹前庭神経鞘腫側頭骨骨折唾液腺腫瘍頭蓋底腫瘍
スコア
House-Brackmann分類NIHSS

🧠 全体像の診療は中枢性か末梢性かの1点から始まる。上顔面は両側の大脳半球から支配されるため、では額のしわ寄せとが残り、だけが対側に落ちる。核・では同側の顔面半分が上下まるごと麻痺する。この分岐だけで、脳卒中のに乗せるか、耳と耳下腺を調べるかが決まる。そしてどちらであっても不全があれば角膜保護は原因診断を待たずに始める。局在の一般的な枠組みはの対比は麻痺を参照。

中枢性と末梢性を分ける

中枢性( 末梢性(核性・
麻痺する側 病変の対側 病変と同側
額のしわ寄せ・ 保たれる 保たれない。不全
、口角下垂 同じく障害される
顔面神経固有の随伴症状 ない 、耳周囲痛
併せて探すもの 、感覚障害、 難聴・めまい、、水疱、

⚠️ 「額が麻痺している=脳ではない」は成り立たない。 脳幹のとその線維の病変はだが、に出るので末梢性に見える。急性のに四肢の脱力、、失調、感覚障害、を伴うなら、末梢性に見えても脳卒中として評価する。

💡 と情動運動は経路が違う。 の麻痺では「歯を見せて」と指示したときに口角が動かないのに、自然に笑うと左右対称に動くことがある。診察の指示だけでなく、患者が笑った瞬間の顔を見ておく。

末梢性なら、どの高さかを随伴症状で決める

⭐ 顔面神経はのほかにへの副交感線維、枝、味覚・を順に分岐する。どこまでが障害されているかが、そのまま病変の高さになる。

随伴所見 病変の高さ
難聴・めまいなど障害を伴う
があり、も伴う 付近、より近位
がありは保たれる より近位、
のみ より近位
のみで味覚・・聴覚は正常 より末梢。一部の筋だけなら耳下腺内の分枝

原因を絞る所見

所見 想定するもの 動き方
急性・片側性・単独。数時間〜2日で完成 ルーチンの画像・採血は不要。発症72時間以内の治療開始を急ぐ
強いと耳介・外耳道の水疱 再活性化 より予後不良。抗ウイルス薬を併用する
、マダニ曝露、流行地。小児・夏、両側性のこともある ライム病 血清検査と抗菌薬治療。ステロイド単独で対応しない
中耳炎・の経過中、の持続 合併症、 感染源の制御が治療。耳鼻科へ
緩徐進行、3か月で回復しない、、顔面の麻痺 腫瘍。ではが悪性を強く示唆する 造影MRI・CT、
高齢・糖尿病・免疫抑制で難治性の外耳道痛と 画像と検索、長期の抗菌薬

⚠️ 両側のを「両側の」と呼ばない。 片側性の特発性疾患がたまたま両側に起きる確率より、全身性・髄膜性の原因である確率のほうが高い。、ライム病、、髄膜病変を系統的に探す。

角膜保護は診断を待たない

⚠️ 不全があれば、原因が何であれその場から角膜保護を始める。角膜潰瘍は不可逆で、そのものより重いを残しうる。

  • 日中は無添加の、夜間はまたは
  • 時に眼球が上外側へ回転するは正常な防御反射だが、眼瞼が閉じない以上、角膜は露出しているがあるから安心という読み方をしない。
  • の障害を合併してが落ちていると、患者はできない。危険度は跳ね上がる。
  • 眼痛、充血、は角膜障害を疑い、眼科へ緊急紹介する。

まとめ

  • 額のしわ寄せが残れば中枢性、額まで落ちれば末梢性。これが最初で最大の分岐。
  • ただし脳幹の病変はでありながら末梢型に出る。を必ず探す。
  • ではが落ちても情動性の表情が保たれることがある。笑った顔を見る。
  • 末梢性の高さは・味覚のどこまでが落ちているかで決まる。
  • と水疱、、緩徐進行は以外を探す合図。両側性は全身性・髄膜性疾患として扱う。
  • 不全があれば原因診断を待たず角膜保護を開始する。は角膜を守らない。