画像診断学

画像診断学 · 06

超音波検査の原理と臨床応用

Clinical ultrasonography: basic principles and applications

前提:正常
超音波の発生と検出音響インピーダンスと音の反射率超音波検査の画像表示モードドプラ効果とドプラ偏移

🧠 全体像:は「短いパルスを送り、戻ってきたエコーの時間と強さから断面像を作る」検査である。明るさ()は組織境界の差で決まり、骨と空気の前では音が返りきって奥が見えない。これに血流の向きと速さ(ドプラ)、微小による造影、硬さ()を重ねると、なしに肝胆膵・腎膀胱・骨盤・甲状腺・血管・外傷まで第一選択として使える。弱点は空気・骨・肥満・依存の4つで、これを知っていれば「どこまで超音波で決め、どこから・へ渡すか」が判断できる。

1. 超音波とは何か

周波数の位置づけ

音は周波数で3つの帯域に分かれる。医用超音波は、人が聞ける上限のおよそ数百倍の周波数を使う。

帯域 周波数 例
超音 20 Hz未満 地震波、ゾウの鳴き声
可聴音 20 Hz〜20 kHz 音楽、会話
超音波 20 kHz超 コウモリ・イルカの反響、画像診断(おおむね2〜20 MHz)

圧電効果で送って受ける

の中には(もとは水晶、現在は主に圧電セラミック)が並ぶ。は向きによって送信と受信の両方に使える。

現象 変換の向き での役割
電圧 → 素子の(振動) 超音波パルスを送る
正 による → 電圧 戻ってきたエコーをとして受ける

を利用した音響探知は、第一次世界大戦のソナーとして最初に実用化された。

パルスエコー法

は、ある周波数のごく短いパルスを送った後、時間のおよそ99%を受信(聴く時間)に使う。送信と受信を同じ素子が担う。1回のパルスは数波長ぶんの短い波の束で、次のパルスを送るまでの間隔(パルス繰り返し周期)の大半が「聴く時間」になり、その間に装置は組織から返ってきた波を解析する。パルスが戻るまでの時間から深さが、戻ったエコーの強さから明るさが決まる。

flowchart TD
    A["電圧をかけて<span class='jp-term jp-term-diagram' title='piezoelectric element'>圧電素子</span>を振動させる<br>(短いパルスを送信)"] --> B["パルスが組織内を伝わる"]
    B --> C["組織境界で一部が反射し<br>残りは奥へ透過する"]
    C --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='transducer'>探触子</span>が受信に切り替わり<br>戻ったエコーを<span class='jp-term jp-term-diagram' title='PSP, postsynaptic potential'>電気信号</span>に変える"]
    D --> E["往復時間 → 深さ<br>エコーの強さ → 明るさ"]
    E --> F["多数の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='scan line'>走査線</span>を並べて<br>実時間の断層像にする"]
    F --> A

💡 ゼリーを塗る理由:と皮膚の間に空気が残ると、空気と皮膚の差が大きいため音のほとんどが反射し、体内へ入らない。ゼリーで空気層を消して音を通す。

2. 超音波と組織の相互作用

画像を作る4つの現象

超音波像は「の音波を作る → 反射波を受ける → エコーを画像へ変換する」の3段階で作られる。その途中で音は組織と次のように相互作用する。

現象 起こること 画像への影響
反射 大きく平らな境界で音が跳ね返る 臓器の輪郭、被膜、壁を明るい線として描く
散乱 波長より小さい不均一構造で音が四方へ散る の内部のきめ()
屈折 の異なる境界を斜めに通るとき進路が曲がる 位置ずれや辺縁の欠け
減衰・吸収 深く進むほど音のエネルギーが熱などに変わって弱まる 深部ほど暗くなる。ほど強い

組織ごとに伝わる速さが異なり、境界に当たったパルスの一部は反射し、一部は透過する。

音響インピーダンス

⭐ 境界の両側のの差が小さいほど透過が多く、差が大きいほど反射が多い。

境界の例 差 見え方
軟部組織と骨 大きい 骨表面がほぼすべてを反射して明るい線になり、その奥は音が届かず黒い帯()になる
軟部組織と空気(肺・腸管ガス) 非常に大きい ほぼし、奥の構造は見えない。多重反射のが出る
嚢胞内の液体 内部に境界がない 内部は反射せず黒く、音が弱まらずに通り抜けるので奥が明るくなる

詳しい物理はと音の反射率を参照。

エコー輝度の用語

は、組織が音をどれだけ反射するか・透過させるかで決まる明るさである。個々の用語の定義と注意点はにまとめてある。

用語 意味 典型例
周囲より多く反射して明るい 腎洞の脂肪、、血管腫、石灰化
周囲より反射が少なく暗い リンパ腫・転移の結節、、
反射がなく黒い 胆汁、尿、嚢胞、流れている血液
強いエコーと ほぼすべてを反射して明るく、奥が黒い帯になる 胆石、、骨、腸管ガスを含む憩室

後方の所見(伝播現象)

病変の奥に出る明るさの変化は、病変の内部構造ではなく音の通り方を表す。

所見 機序 示唆するもの
液体で音がほとんど減衰せず、同じ深さの周囲より奥が明るくなる (乳腺嚢胞、、卵巣嚢胞)
強い反射体や強い減衰体で奥へ音が届かない 結石、石灰化、骨、ガス。硬い癌の一部でも部分的に出る
多重反射(肺のAライン) 胸膜との間を音が往復し、等間隔の横線ができる 正常な肺(の実技で扱う)

3. 探触子と周波数

周波数と分解能・深達度のトレードオフ

⭐ 周波数が高いほど分解能は良いが深くまで届かず、低いほど深く届くが分解能は落ちる。したがって浅い臓器にはのリニア型、深い臓器にはのコンベックス型を使う。

周波数 視野の形 主な用途
コンベックス(曲面) 3〜5 MHz 扇形で深部ほど広い。リニアより視野が広い 腹部、産科
リニア(直線) 7〜10 MHz以上 長、浅い範囲をで 血管、甲状腺・乳腺・精巣などの小器官、筋骨格、リンパ節、肺胸膜
体腔内(経腟・経直腸) 先端から扇形 女性骨盤臓器、初期妊娠、前立腺
セクタ(心臓用) 小さな面から扇形に広がる 心エコー(肋骨の間から当てる)
flowchart TD
    A["見たい臓器はどの深さにあるか"] --> B{"体表から数cm以内"}
    B -->|"はい"| C["リニア 7〜10 MHz以上<br>甲状腺・乳腺・頸動脈・下肢静脈・リンパ節"]
    B -->|"いいえ"| D{"骨の隙間から狭い窓で見るか"}
    D -->|"はい"| E["セクタ<br>心臓(肋間)"]
    D -->|"いいえ"| F["コンベックス 3〜5 MHz<br>肝胆膵・腎・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='abdominal aorta'>腹部大動脈</span>・骨盤・FAST"]
    C --> G{"体腔から近づけるか"}
    F --> G
    G -->|"はい"| H["体腔内<span class='jp-term jp-term-diagram' title='transducer'>探触子</span><br>経腟・経直腸・経食道・内視鏡"]

体腔内超音波

体腔内のはで、臓器のすぐ近くから当てるためが高い。

経路 主な対象 典型的な所見
経直腸 前立腺 辺縁域の境界明瞭なは前立腺癌を疑う
経腟 子宮・卵巣 卵巣嚢胞はの円形構造として描出される
経食道 心臓、食道 肺と肋骨を避けて心臓の後方から観察する
内視鏡 、近接する膵・肝・リンパ節 で壁の層構造と周囲臓器を評価する

携帯型超音波

白衣のポケットに入る携帯型装置(スマートに接続する有線型や無線型の)が普及した。欧州放射線学会は2019年の声明で次の点を挙げている。

利点 守るべきこと
どこへでも持ち運べ、ベッドサイドでの検査()の可能性が広がる 高い衛生水準を保つ(とスマート・タブレットの消毒)
患者の転帰と体験を改善しうる 画像と所見を診療録に保存し、後から参照できるようにする
ベッドサイドでの検査時間を大きく短縮できる

4. 表示モード

モード 表示するもの 主な用途
Aモード 1本の上の深さごとのエコー振幅をで表示 眼科(の)
各エコーを明るさの点として並べた2次元断層像。実時間で動きも見える 画像診断の大部分
Mモード 1本の上の構造の深さ(縦軸)を時間(横軸)に沿って表示 心臓弁・心壁の動き、肺の胸膜の動き
選んだ位置(ゲート)のを時間に沿ったスペクトル波形で表示 流速の定量、波形解析
内の血流の向きと平均速度を色でに重ねる 血流の有無と向き、
血流信号の強さだけを色で表示(向き・速度はない) 腫瘍内・臓器内の遅い血流、血流の分布

Aモード

最も単純なモードで、深さの軸に沿ってエコーの振幅がとして立つ。眼科の測定では、角膜、の前面と後面、網膜の位置にが並び、その間隔から深度・厚・長・を求める(10 MHzでの測定例:21.66 mm、深度2.96 mm、厚4.36 mm、長14.34 mm。3区間の和がに一致する)。の度数計算に使う。

Bモード

画像診断で最もよく使うモードで、各エコーを点の明るさとして並べ、2次元の断層像を作る。実時間で表示するため、臓器の動きや呼吸性移動、圧迫による変形も観察できる。胆石は胆嚢内の強いとして描出され、その奥にを伴う。

Mモード

1本のを選び、そこを通る構造が時間とともにどう動くかを記録する。では、が拡張期に2回開く(急速流入と)ためM字形、後尖はそれと鏡像のW字形の動きを描く。心電図を同時に記録してと対応させる。肺では胸膜の動きの有無を判定する(後述の)。

ドプラ効果

音源と観測者が相対的に動くと、観測される周波数が変わる(ドプラ)。近づく救急車のサイレンは高く、遠ざかると低く聞こえるのと同じ原理で、血球に当たって戻る超音波の周波数変化から血流の向きと速さを求める(ドプラ効果とドプラ)。

パルスドプラ

血管内の狭い位置(ゲート、例:幅2 mm)を指定し、そこのを実時間で測る。縦軸が速度、横軸が時間のスペクトル波形として表示され、定量的な測定ができる。に向かう流れをの上、遠ざかる流れをの下に描くのが慣例である。

カラードプラ

像の上に選んだ領域の周波数や振幅の情報を色で重ねる。

  • へ向かう流れ:赤
  • から遠ざかる流れ:青

⚠️ 色の割り当ては設定で反転できる(画面に反転表示が出る)。色は「動脈か静脈か」ではなく「に対する向き」を表す。流速が表示範囲(スケール)を超えると、色が反対側へ折り返すが起こり、部の目印にもなる。

パワードプラ

血流の強さだけを1色の濃淡で表示し、方向と速度の情報をもたない。そのかわりより感度が高く(向きと速さを捨てて信号の総量だけを見るため雑音に埋もれにくい。何倍高いかは装置と設定で異なる)、遅い血流を拾えるため、腫瘍の血管分布や腎実質内の末梢血管の描出に向く。3次元で腫瘍の血管網を表示することもできる。

flowchart TD
    A["何を知りたいか"] --> B{"血流があるかどうか・分布"}
    B -->|"遅い血流まで拾いたい"| C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='power Doppler'>パワードプラ</span><br>腫瘍血流・腎実質・精巣"]
    B -->|"向きも知りたい"| D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='color Doppler'>カラードプラ</span><br>門脈の向き・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='pseudoaneurysm'>仮性動脈瘤</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='venous occlusion'>静脈閉塞</span>"]
    A --> E{"速さを数値で知りたい"}
    E -->|"はい"| F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='pulsed-wave Doppler'>パルスドプラ</span><br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='peak systolic velocity'>収縮期最高血流速度</span>・抵抗係数・波形"]
    A --> G{"1本の線上の動きを時間で追う"}
    G -->|"はい"| H["Mモード<br>弁・心壁・胸膜"]

5. 造影超音波

造影剤のしくみ

は、殻に包まれた気体の微小である。

性質 内容
大きさ 1〜4 μm(赤血球ほど)。毛細血管は通るがへは漏れにくい
投与量 2〜3 mLを静注
殻 アルブミン、、脂質(リン脂質)、ポリマー
中の気体 空気(第一世代)、パー、六フッ化硫黄
排泄 気体は肺から呼気へ出る。のように腎から排泄されるのではない
画像での見え方 周囲との差が極めて大きく、強く反射・共振するために見える。毛細血管レベルの血流まで描出できる
製剤 気体 殻
レボビスト(第一世代、現在の製剤一覧には含まれない) 空気 と
ソナゾイド ペルフルブタン 脂質
デフィニティ ペルフルトレン リン脂質
ソノビュー(米国名ルマソン) 六フッ化硫黄 リン脂質

現在されている製剤はオプチゾン(ペルフルトレン・アルブミン殻)を加えた4つで、ソナゾイドは成人のみ・米国未承認、ソノビューは妊娠中の使用が推奨されていない。1

💡 では、を壊さないよう低い送信出力(メカニカルインデックスが0.1未満程度の低い値)で撮像し、左右に造影像と通常の像を並べて表示する。静注からのを画面に出して、からまで同じ病変を追う。

主な用途

領域 使い方
肝・腎の 造影パターンで病変の性状を判定する
小児: 造影排尿超音波。膀胱内に造影剤を入れ、拡張した腎盂・に逆行性に造影剤が入れば逆流と判定する。X線被ばくがない
婦人科: 造影子宮卵管超音波。子宮内腔が造影され、卵管に沿って造影剤が流れれば疎通あり
科:大動脈 外への造影剤の漏れ()を見る

造影パターンの例

病変 造影の経過
で辺縁に結節状・のが出て、時間とともに中心へ向かって埋まり、後期(3〜10分)に全体が染まる
血管がないため、どのでも造影されず黒く抜ける

利点と欠点

利点 欠点
分解能がよい 高性能の装置が必要
実時間の断層像 比較的高価
がない(小児に妥当な選択) では描出が制限される
重い副作用が極めてまれ に依存する
肺から排泄され腎不全でも使える 1回の投与で見られるのは1領域・1病変
再現性がある、が不要

⚠️ 安全性

は腎毒性がなく、も起こさない。74研究を統合した2026年のでは、重篤な急性副作用は成人で10万件あたり約6件、小児で約16件、軽い急性副作用は1万件あたり成人約11件・小児約8件で、製剤間に差はなく、心血管疾患のある患者でも一般集団と同程度だった。高度も重要な禁忌とはされない。1

ただし「安全」は「無害」ではない。重篤例にはアナフィラキシー、心停止(死亡例を含む)、アレルギー性のが報告され、多くは投与直後から数分以内に起こる。1 は、蘇生の準備と救急対応の手順がある環境で行う。

6. エラストグラフィ

が触診で確かめる「硬さ」を、画像で再現・置き換える技術である。病的な過程は組織の弾性を変え、炎症や悪性腫瘍では細胞密度が上がって硬く、弾力が乏しくなる。高性能の装置が必要で、超音波で行うものを超音波と呼ぶ。でも硬さを測れる(MR)。

方式 原理 表示
ストレイン(静的・圧迫) で軽く押し、組織がどれだけ変形するかを比べる 相対的な硬さを色で重ねる(柔らかい部分と硬い部分の色分け)。乳腺の腫瘤で使う
波 組織内に(波)を起こし、その伝わる速さから硬さを求める。硬いほど速い 弾性率をkPaなどの数値や色の地図で示す。過渡はこの原理を使う方式の一つ
内容
腫瘍の良悪性の鑑別 とくに乳腺
非侵襲的かつ定量的に評価する。にを置き、硬さをkPaで読む(画面には例えば「19.7 kPa」と深さ・の指標が並ぶ)。色の地図で硬さの分布を見て、平均値とばらつきを確かめる
代謝機能障害関連の・の評価()
生検部位の決定 硬い部分を狙ってより正確に採取する

7. 安全性・長所と短所・前処置

生体への影響

  • 検査はよく耐えられ、必要ならベッドサイドで行える。
  • は最小限(腹部検査前の絶食など)か不要である。
  • わずかな加熱作用はあるが、診断で使う出力では問題にならない。
  • 長期的な副作用は知られていない。

⚠️ それでも超音波は医学的に必要なときだけ使う。は、妊娠中に記念目的で3D・4D超音波を不必要に行うことにしている。胎児の顔の立体表示のような長時間の照射は、診断上の利益がないなら行わない。

長所と短所

短所
がない 空気で満たされた部位(肺、ガスの多い腸管)と骨に覆われた部位では使えない・制限される
手に入りやすい に依存する
・より待ち時間が短い 肥満患者では制限される
・より安価 術後(・カテーテル・ドレーン)は当てられる場所が限られる
携帯型装置、救急外来・でのベッドサイド検査

臍帯ののように、妊娠中の血流評価にも放射線なしで使える。

検査前の準備

検査 準備 理由
腹部超音波 最低6時間の絶食 胆嚢を拡張させ、腸管ガスを減らす
(経腹) 膀胱を適度に満たす 充満した膀胱をにする
共通 炭酸を含まない水は飲んでよい 炭酸はガスを増やす
特別な準備は不要
術後 可能ならを外す 当てる面を確保する

8. 臓器別の臨床応用

肝臓

超音波は、良性・悪性を問わない限局性肝病変と、・線維化・肝硬変などのびまん性実質病変を見つける第一の方法である。さらに精査には、とを加える。

  • 多発する境界明瞭な結節:後にリンパ腫と判明した例がある。転移()も同じく結節として見えることが多い。
  • :同じ深さの右腎皮質と比べて肝が明るい()。脂肪の沈着で音の散乱が増えるためである。

胆道系

  • の第一選択の検査である。胆石の検出ではは超音波より感度が低い(はで周囲の胆汁と同じ濃度になりうる)。は強いエコーとで見つける。
  • ・と膵管の評価で中心的な役割をもつ。
  • 正常なは見えない。拡張した胆管は、で血流信号のない構造として見え、隣の血管には血流が出る(「血流のない管」は胆管)。
  • の原因:胆石、、狭窄、硬化性胆管炎、、転移。

腎臓

腎と膀胱は超音波で正確に評価できる。

構造 正常の見え方
腎洞 脂肪を含むため明るい
通常は見えない
腎実質 肝とほぼ同じ

⭐ 肝と腎の明るさの比較は2方向に読む。肝が腎より明るければを、腎実質が肝より明るければ内科的腎疾患(など実質のびまん性障害)を示唆する。

超音波は主に水腎症の有無を見るために使う。尿管は超音波で追いにくいため、尿管結石を探す検査は通常で行う。

膀胱

  • 液体で満たされた膀胱では超音波が第一選択で、壁の厚さ、腫瘍、憩室、を評価する。
  • は、尿失禁やの評価に役立つ。膀胱のバルーンは膀胱内の輪状の構造として見える。
  • 充満した膀胱はになり、ガスを含む腸管を避けて男性の前立腺や女性の骨盤臓器を観察できる。
  • 尿管ジェット:から膀胱へ尿が周期的に噴き出す生理的な流れで、で炎のような色の帯として見える。片側または両側で完全に消えていれば尿路閉塞を疑う。
  • を見るには膀胱が充満している必要がある。は膀胱内腔へ突出するので、で内部に血流が出る点がとの区別になる。

⚠️ 無痛性血尿の患者で超音波を「を除外して不要なを避ける」スクリーニングとして使う考え方もあるが、現行の米国泌尿器科学会の指針は、悪性腫瘍リスクが中等度以上のにはや上部尿路画像とあわせてを行うとしている。2 超音波で腫瘍が見えなくても、平坦な病変や小さな腫瘍は否定できない(血尿)。

腸管

  • 主にの診断と経過観察に使い、侵襲的で高価な検査の回数を減らす。では小腸壁が厚くなり、でに見える。
  • 蠕動と腸管内の空気を減らすため、午前中の食前か、少なくとも4時間の絶食後に行う。
  • ガスとで描出が妨げられ、への依存度が高い。
  • S状結腸:正常部では壁肥厚がなく、炎症部では壁が厚くなり、壁外へ突出する憩室がガスによるを伴って見える。

腹水

  • の腹水は主にだが、滲出液や、出血・膿を含む液体は内部にエコーをもつことがある。
  • 大量の腹水は腹部の4区画すべてで容易に見つかり、腸管ループが液体の中に浮いて見える。
  • 少量の腹水は右上腹部でしか見えないことがある。仰臥位では液体が右を上って右へたまるためである。
  • を安全に行うための画像ガイドになる。

女性骨盤

  • 女性のやの評価では第一選択の画像検査である。
  • 経腹では膀胱の充満が必須で、の膀胱を窓にして子宮の縦断像を得る。
  • 経腟はよりのでが高い。
  • 骨盤は3次元の用に使う(軟部組織は骨盤よりはるかによい)。
  • 一般に子宮の腫瘤は、卵巣の腫瘤は嚢胞性が多い。子宮底部のは、境界明瞭で内部が不均一な良性腫瘤として見える。

陰嚢

⚠️ 臨床的に捻転が強く疑われるなら、超音波で時間を失わない。ドプラ所見が典型的でなくても手術による確認を優先する場面がある。

甲状腺

  • 甲状腺とその異常を調べる最も感度の高い画像検査である。
  • ただし機能(低下・亢進・正常)は画像では決まらず、血液検査やの検査が必要である。
  • 超音波で決めるべきこと:体積、内部構造、血流、結節の記述。
  • では、で腺全体にびまん性のが見える。

結節の悪性を示唆する所見(詳細は):

悪性を示唆する所見 補足
周囲の甲状腺実質より暗い
小さな点状の
周囲構造への浸潤 被膜外への進展
が1を超える(がより大きい) 「縦長」の形
頸部の疑わしいリンパ節 を伴うリンパ節腫大は、ほぼ100%特異的とされる
結節内の血流

疑わしい結節(と該当するリンパ節)は、を行う。コンピュータ支援診断では、組成()、(中等度〜軽度)、向き(平行)、辺縁(平滑)、所見(なし)、形(円形〜楕円形)、石灰化()などの項目を画面上に並べ、良悪性の二択の判定との分類(例:「悪性の可能性あり」)を示す。

リンパ節

正常リンパ節 転移リンパ節
大きさ 短径は通常10 mm未満(部位による) 腫大
形 楕円形 円形
内部構造 の脂肪性リンパ門との皮質 皮質とリンパ門の区別が消える、壊死、石灰化

超音波は頸部・腋窩・鼠径などの表在リンパ節の評価と生検のガイドに非常に感度が高い。腸間膜や後腹膜などの深部では造影CT・が代わりになる。は機能を評価できるが、壊死・嚢胞化したリンパ節は偽陰性になりえ、の集積が低い腫瘍もある。

動脈:プラーク

  • はのスクリーニングの第一選択で、プラークの形態と血流の両方を評価できる。
  • プラークの危険は、血行動態の変化と血栓塞栓症(、脳卒中)である。
  • 血行動態的に有意なは、通常またはMRAでさらに精査する。
  • 四肢の動脈は一般に超音波でスクリーニングしない(頸動脈より区間が長く、分枝が多く、深い)。
  • 軟らかいプラークは内膜中膜複合体の肥厚として見え、は強いエコーとを伴う。は症状を起こしにくく、軟らかいプラークより安定していると考えられる。

動脈:正常なドプラ波形

ドプラ波形は、狙った場所のを時間に沿って描いたものである。波形は、その動脈が灌流するの抵抗で決まる。

波形 特徴 例
高抵抗型 収縮期に鋭く、拡張早期にの下へ逆流が出る 安静時のなどの四肢動脈、
低抵抗型 拡張期にもの血流が途切れず続く (脳)、、

💡 脳や腎のように常に血液を必要とする臓器はが低く、拡張期にも血液が流れ込む。安静時の骨格筋は抵抗が高いため、拡張期に流れが止まるか逆流する。

動脈:有意狭窄

内腔の直径が50%減ると血流が臨床的に意味のある程度まで減るため、一般にとみなす。症候性の70〜99%では、の明確な利益が試験で示された。

のドプラ所見は、狭窄部のの著明な上昇、目に見えるプラーク、狭窄直後の(カラーのモザイク、スペクトルの幅が広がるスペクトル拡大)、カラーのである。左で366 cm/sを示した例は、70%以上〜ほぼ閉塞のにあたる。この例ではでも約182 cm/sと速く、ドプラ角45°でしている。スペクトルは反転表示の設定での下に描かれているので、波形がの上か下かだけで流れの向きを決めず、画面の反転表示を確かめる。

の狭窄度 グレースケール所見
正常 125 cm/s未満 プラーク・なし
50%未満 125 cm/s未満 プラークまたはあり
50〜69% 125〜230 cm/s プラークあり
70%以上〜ほぼ閉塞 230 cm/s超 プラークと内腔狭小化
ほぼ閉塞 速度はあてにならない カラーで著明な内腔狭小化
血流なし 開存内腔なし

この分類では、検査はグレースケール・カラー・スペクトルドプラを必ず併用する。3 疾患としての扱いはを参照。

腹部大動脈瘤

  • 無症状のがあるとき、超音波がスクリーニングの第一選択である。
  • 大動脈内腔を流れる血液は、瘤壁のはエコーをもつ。血栓はの内腔より明るいが周囲の組織より暗い、三日月形の帯として見える。
  • と縦断像で最大径を測る。

瘤径はと直接関係する。従来は「4 cm未満なら破裂の可能性10%未満、4〜5 cmでほぼ25%、5〜5.5 cmを超えたら()か手術」と教えられてきたが、現行の欧州科学会ガイドラインは、修復を男性で55 mm以上、女性で50 mm以上から考慮し、それ未満の無症候例には修復を勧めない。急速に大きくなって見える小さな瘤では、まず径を測り直す。4 疾患としてはを参照。

仮性動脈瘤

血管壁の破綻(外傷、カテーテル操作などの)で血液が漏れ出し、外膜や周囲の軟部組織に包まれて袋を作ったものである。

  • では液体貯留(血腫・嚢胞)と区別がつかないの腔に見える(径7 cmを超える大きな例もある)。
  • で、頸部を通って血液が出入りする往復流が見え、正しく診断できる。袋の中では前向きと後ろ向きのが渦を巻き、赤と青が半分ずつ並ぶ陰陽徴候を作る。
  • 経由のカテーテル検査後に生じた例でも、同じ陰陽徴候が見える。
  • 超音波は、このような限局した血管の問題を特徴づけるのに優れた検査である。

深部静脈血栓症

flowchart TD
    A["リニア<span class='jp-term jp-term-diagram' title='transducer'>探触子</span>で動脈と静脈を<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='axial image'>横断像</span>に並べて描出する"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='transducer'>探触子</span>で静脈がつぶれるまで押す"]
    B --> C{"<span class='jp-term jp-term-diagram' title='intravenous'>静脈内</span>腔が完全につぶれるか"}
    C -->|"つぶれる<br>(動脈は形を保つ)"| D["その部位に血栓なし"]
    C -->|"つぶれない"| E["血栓あり"]
    E --> F["グレースケールで<br>内腔を埋めるエコーを確認"]
    E --> G["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='color Doppler'>カラードプラ</span>で<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='intravenous'>静脈内</span>の血流の有無を見る"]
    G --> H["治療後は<span class='jp-term jp-term-diagram' title='recanalization'>再疎通</span>の評価にも使う"]

正常では、浅とを並べて描出し、圧迫すると静脈だけが消える。血栓を含む静脈は圧迫しても完全にはつぶれず、内腔をの血栓が埋める。

肝硬変での門脈血流の逆転

は、・と比べて、血流の有無だけでなく血流の向きが分かる点が大きな利点である。

線維化・肝硬変ではの抵抗が上がり、が減り、進行すると逆流(遠肝性)になる()。正常では門脈は肝へ向かう流れ(求肝性)で、右下ではに向かうので赤く表示され、そばに細いが並ぶ。肝硬変では門脈が青(逆流)に変わり、は赤のまま、肝周囲に腹水が見える。

ポイントオブケア超音波とFAST

ベッドサイドで、を直接決めるために使う超音波が増えている()。心臓(傍胸骨長軸・短軸、四腔)、下大静脈(下)、腹腔(右上腹部・・恥骨上)、大動脈、肺(左右の)を組み合わせて当てる。

FAST(外傷の)の主目的は、、胸水()、心嚢内の血液、気胸を見つけることである。液体は体の最も低い場所にたまるため、仰臥位では肝と右腎の間()と骨盤の後方(・)を中心に探す。右上腹部のでは横隔膜の上まで見て、胸水の域も探す。胸腔の評価まで加えたものがeFASTである。

⭐ eFASTは陽性なら確定に強いが、陰性でも除外できない。75研究ので、腹腔内遊離液の感度74%・特異度98%、気胸の感度69%・特異度99%、の感度91%・特異度94%だった。5 陰性でも後腹膜や腸管の損傷は残るため、が説明できなければ当て直し、で探す()。

気胸の診断ではが基準である。胸部超音波は、後の気胸の検出で仰臥位の胸部X線より感度が高く、ベッドサイドで行える利点がある。仰臥位では空気が側へ上がるため、にリニアを当てるだけで、が必要な大きさの気胸は見つかる。Mモードでは次の徴候を見る。

徴候 Mモードの見え方 意味
海岸徴候 胸膜より浅い胸壁は動かず横縞(空と海)、胸膜より深い肺は(浜辺) 肺が胸膜に沿って滑っている=正常
() 全層が横縞だけになる 肺の動きがない=気胸を疑う

⚠️ 肺の動きの消失は気胸に特異的ではない(片肺挿管、、胸膜癒着でも消える)。気胸と判定するにはなどの所見を組み合わせる()。

術中超音波

  • 手術中に双方向的で時宜を得た情報を与える動的な画像検査である。
  • を臓器に直接当てるため、空気・骨・皮下組織に妨げられないの像が得られる。
  • 病変の正確な位置の特定、術中生検のガイド、切除範囲を限定するのに使う。
  • 移植臓器では、ドプラ波形で血流が保たれているかをその場で確かめる。移植肝では下大静脈の良好な血流と、の拡張期にも続く低抵抗の波形を確認する。例として73.2 cm/s、36.6 cm/sなら、抵抗係数=(73.2−36.6)÷73.2=0.50になる。

9. Exam Imagesで確かめる

Bモードで形とエコー輝度を読む

  • EI-03-05 乳腺のと乳癌:リニア(7.5〜10 MHz)の。左の嚢胞は境界明瞭なで、その真下が周囲より明るい帯()になる。右の癌は境界不明瞭なで縦長の形をとり、奥が暗く抜ける(部分的な)。後方所見の明暗が逆になる対比を読む。
  • EI-14-05 左乳房の多発嚢胞:の内外方向で境界明瞭な腫瘤が複数重なり、リニアの超音波で同じ腫瘤がいずれもでを伴う。では充実か嚢胞か決められない腫瘤を、超音波で嚢胞と確定する流れである。
  • EI-09-06 胆石を伴う胆嚢炎:コンベックスの右下で縦断・横断の2方向を見る。胆嚢内にを伴う強いエコー(結石)があり、胆嚢壁が厚く層状(浮腫)に見える。結石と壁肥厚の組み合わせで胆嚢炎と読む。
  • EI-04-04 多発:コンベックス(3.5〜5 MHz)の右下で、に複数の病変がある。同じ例の造影CTでは多発する造影不良域として見え、超音波で拾った病変をで全体評価する関係を確認する。
  • EI-01-05 虫垂周囲膿瘍を伴う:リニア(7.5〜10 MHz)の。左の像で虫垂が約12 mmに腫大したの構造で、圧迫してもつぶれない。右の像では虫垂先端の周囲にの液体貯留(膿瘍)がある。小さな挿入図の正常虫垂(細い管)と太さを比べる。
  • EI-13-05 正常リンパ節と転移リンパ節の超音波像:リニアで頸部を見る。左の正常リンパ節は短径10 mm未満の楕円形で、の脂肪性リンパ門との皮質が区別できる。右の転移は3 cmを超える円形のの塊でリンパ門の構造が消えている。
  • EI-07-04 の:リニアで、境界明瞭な結節をで測り、で結節内と周囲の血流を確かめ、最後に穿刺針が明るい線()として結節へ入る様子を見る。正常甲状腺のでは、気管の両側に右葉・左葉、前に、外側にと頸静脈、前頸筋群・、後方に食道と頸長筋が並ぶ配置を覚える。
  • EI-10-05 膀胱:コンベックス(3.5〜5 MHz)。左ので、の尿で満たされた膀胱内腔へのが突出し、右ので腫瘤内に血流信号が出る。血流があることがではなく腫瘍と判断する根拠になる。

ドプラで血流の有無と向きを読む

  • EI-05-05 :リニア(7.5〜10 MHz)で浅・を見る。左のでは静脈がの血栓で埋まり、圧迫してもつぶれない。右の縦断像のではに血流信号がなく、その深部のにだけ正常な血流が出る。
  • EI-08-06 正常な頸動脈・の超音波像:リニア。との組み合わせ()で、頸動脈の波形が拡張期にも途切れない形との実測値(約88 cm/s)を確認する。では遠位壁のが自動されている。下段では系の血流の向きを色で確かめる。
  • EI-15-06 肝硬変の門脈逆流と腹水:3〜5 MHzのコンベックスで右上腹部を見る。左の正常例では門脈が赤(求肝性)で、そばに細いが並ぶ。右の肝硬変例では門脈が青(遠肝性の逆流)に変わり、肝の表面にの腹水の帯がある。
  • EI-12-05 のドプラ評価:コンベックス(3〜5 MHz)の。内を2本の明るい平行線(の壁)が走り、その内腔に血流信号が満ちている。から枝へ向かう正しい向きに流れていることを、赤(へ向かう)と青(遠ざかる)の配置から読む。
  • EI-12-04 :コンベックス(3.5〜5 MHz)の右腎縦断像で、腎が腫大し、中心部エコー(腎洞)の境界がぼやけ、で実質の血流が乏しい。同じ例の造影CTでは右腎が腫大し、斑状の造影不良域を示す。超音波の所見は非特異的なので、と合わせて読む。

造影超音波とFAST

  • EI-08-05 :コンベックスので境界明瞭な腫瘤がある。微小の静注後、で辺縁に結節状のが輪のように並び、で腫瘤全体が埋まる。辺縁から中心へ向かう造影の進み方が血管腫の決め手になる。
  • EI-02-05 後の腹腔内遊離液体(FAST):コンベックスで、肝と右腎の間()にの液体が挟まり、脾の周囲、腸管ループの間、膀胱の背側()にも液体がある。で複数の区画に液体があればを疑う。

まとめ

  • 超音波はで短いパルスを送り、時間の大半を受信に使って、往復時間から深さ、エコーの強さから明るさを決める。
  • 差が大きい境界ほど反射し、骨・空気の奥は見えない。液体はで、結石・石灰化は強いエコーと。
  • (リニア)は分解能、(コンベックス)は。浅い小器官・血管はリニア、腹部はコンベックス、体腔内は臓器に近づいて分解能を上げる。
  • で形、Mモードで線上の動き、で速度、で向き、で遅い血流の分布を見る。色はに対する向きであって動静脈の区別ではない。
  • の微小は肺から排泄され腎毒性がなく、重篤な副作用は10万件あたり数件とまれだが、アナフィラキシーに備えて行う。
  • 臓器別には、肝・胆道・腎・膀胱・骨盤・甲状腺・表在リンパ節・頸動脈・・で第一選択になる。尿管結石・深部リンパ節・の精査は・へ渡す。
  • は(125・230 cm/s)とプラークで段階分けし、の修復は男性55 mm・女性50 mmから考慮する。
  • FAST・は陽性なら確定に強いが陰性で除外はできない。

出典

  1. 1.Type, severity, frequency and management of adverse reactions associated with ultrasound contrast agents: a systematic review and meta-analysis(European Radiology・2026)PMC全文(PMC13574902)で確認した。74研究(成人100万人超・小児3万6千人超)の系統的レビュー・メタ解析で、重篤な急性副作用は成人10万件あたり約6件(57コホート・831,262検査)、小児約16件、非重篤な急性副作用は成人1万件あたり約11件・小児約8件、遅発性副作用は成人100万件あたり1件未満だった(2026-09-26にDZNE機関リポジトリの抄録でも74研究・重篤6/16件(10万件あたり)・非重篤11/8件(1万件あたり)・遅発性1件未満(100万件あたり)を再確認)。製剤間に安全性の差はなく、心血管疾患患者の頻度は一般集団と同等、妊婦での副作用報告はなかった。重篤例はアナフィラキシー、心停止(12例、うち死亡2例)、アレルギー性急性冠症候群(Kounis症候群)に分かれ、標準的な救急対応がほぼ全例で有効だったがまれに死亡があった。序論は高度腎機能障害も使用の重要な禁忌ではないとし、表1で市販製剤をOptison(ペルフルトレン・アルブミン殻)、Definity(ペルフルトレン・リン脂質殻)、SonoVue/Lumason(六フッ化硫黄・リン脂質殻、妊娠中は推奨されない)、Sonazoid(ペルフルブタン・リン脂質殻、成人のみ、FDA未承認)と整理している閲覧 2026-09-25
  2. 2.Microhematuria: AUA/SUFU Guideline(American Urological Association / Society of Urodynamics, Female Pelvic Medicine & Urogenital Reconstruction (SUFU)・2025)顕微鏡的血尿を「適切に採取された単一尿検体の強拡大視野あたり赤血球3個超」と定義し(Strong Recommendation, Grade C)、血尿の原因は悪性腫瘍から尿路結石・感染症まで幅広いため、疼痛など随伴症状の有無で悪性腫瘍のリスクを一律に判定してはならず、随伴症状があってもリスクに応じた評価(低リスク:6か月以内の再検査、中リスク:膀胱鏡+腎超音波、高リスク:膀胱鏡+上部尿路の造影画像検査)を省略しないとしていることを確認した。閲覧 2026-09-16
  3. 3.Carotid artery stenosis: gray-scale and Doppler US diagnosis--Society of Radiologists in Ultrasound Consensus Conference(Radiology・2003)PubMed抄録で確認した。内頸動脈の検査はグレースケール・カラードプラ・スペクトルドプラを併用し、正常(内頸動脈収縮期最高血流速度125 cm/s未満でプラーク・内膜肥厚なし)、50%未満(125 cm/s未満でプラークまたは内膜肥厚あり)、50〜69%(125〜230 cm/sでプラークあり)、70%以上〜ほぼ閉塞(230 cm/s超で可視プラークと内腔狭小化)、ほぼ閉塞(カラードプラで著明な内腔狭小化)、完全閉塞(開存内腔がなく全ドプラで血流なし)に分類する。内頸動脈/総頸動脈の収縮期最高血流速度比と拡張末期血流速度は、収縮期最高血流速度が病変を代表しないと懸念されるときの補助指標とする閲覧 2026-09-25
  4. 4.European Society for Vascular Surgery 2024 Clinical Practice Guidelines on the Management of Abdominal Aorto-Iliac Artery Aneurysms(European Society for Vascular Surgery・2024)誌上版PDF(リエージュ大学リポジトリ、Eur J Vasc Endovasc Surg 2024;67:192-331)で、推奨22(Changed)「男性で径55 mm以上のAAAは待機的修復を考慮すべき(Class IIa、Level C)」、推奨23(Changed)「女性で径50 mm以上のAAAは待機的修復を考慮してもよい(Class IIb、Level C)」、推奨20・21「無症候で男性55 mm未満・女性50 mm未満のAAAは待機的修復を推奨しない」、推奨24(Unchanged)「急速な増大(年10 mm以上)を示す小さなAAAでは、まず径を測り直すことを考慮すべき(IIa、C)」を確認した。本文は、明確な根拠のある径の境界が無いため改訂推奨では「閾値」と呼ぶのを控えたと述べている。半年で5 mmという基準はこのガイドラインには無い閲覧 2026-09-24
  5. 5.Diagnostic accuracy of eFAST in the trauma patient: a systematic review and meta-analysis(CJEM・2019)75研究24,350例のメタ解析で、統合感度・特異度は気胸69%・99%、心嚢液91%・94%、腹腔内遊離液74%・98%だった。腹腔内遊離液のサブグループ解析では低血圧例74%・95%、成人正常血圧例76%・98%、小児71%・95%であり、eFASTは確定(rule in)には有用だが除外(rule out)の道具としては支持されないと結論している閲覧 2026-09-08