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Disease Atlas · 血液 · 疾患

溶血性尿毒症症候群

Hemolytic uremic syndrome

別名
HUSSTEC-HUS非典型HUSaHUS
臓器系
血液腎・泌尿器
科目
Internal MedicinePediatrics
トピック
内科学 S-44:血栓性微小血管症(TTP・HUS)小児科 3-25:溶血性尿毒症症候群
上位概念
血栓性微小血管症
鑑別疾患
移植関連血栓性微小血管症遺伝性・後天性溶血性貧血(遺伝性球状赤血球症・G6PD欠乏症・自己免疫性溶血性貧血・発作性夜間ヘモグロビン尿症)血栓性血小板減少性紫斑病播種性血管内凝固膜性増殖性糸球体腎炎
合併症
急性腎障害
治療薬
エクリズマブラブリズマブ
原因薬剤
ゲムシタビン
原因微生物
Escherichia coliShigella dysenteriaeStreptococcus pneumoniae
症状
下痢倦怠感蒼白浮腫乏尿無尿
検査値
カリウム血小板減少血清クレアチニンLDHビリルビン網赤血球破砕赤血球ADAMTS13活性ホモシステイン
原因となる疾患
細菌性急性胃腸炎赤痢
適応薬
エクリズマブラブリズマブ

🧠 全体像:()は、・血小板減少・の三徴を示す()である。小児に多い(STEC)関連は血性下痢の後にから発症し支持療法が中心だが、下痢を伴わない・再発する・家族歴がある非典型例ではの制御異常による(aHUS)を疑い、によるへ速やかに切り替える必要がある。が正常であることがとの鍵となる鑑別点である。

病態

はが異なる複数の病型からなるが、いずれも→→溶血・腎障害という共通の最終経路をたどる。

  • STEC-(関連):最多の病型。(O157:H7など)の腸炎後、吸収されたが内皮細胞・の受容体に結合し、細胞内に取り込まれてリボソームを切断しタンパク質合成を阻害する。内皮細胞が障害・活性化されると血小板・凝固因子が引き寄せられてが形成され、を中心に虚血性障害が起こる。
  • 肺炎球菌関連:肺炎球菌のが赤血球・血小板・の細胞膜表面を修飾し、通常は隠れているを露出させる。これに対する既存のIgM抗体が結合し、を介して溶血・・を起こす。(、)が陽性になり得る点でSTEC-と異なる。
  • (aHUS、):の制御分子の(CFH、I因子CFI、MCP/CD46、THBD、関連蛋白CFHR1-5)、活性化因子であるC3・(CFB)の、あるいはに対する自己抗体により、の活性化に歯止めがかからなくなる。⭐ aHUSのおよそ2/3でが同定される——裏を返せば、遺伝子変異が見つからないことはaHUSを否定しない1。に亢進したが内皮細胞を持続的に傷害し、形成を来す。感染・妊娠・移植・特定の薬剤が引き金となって表面化することが多い。
flowchart TD
    A["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Shiga toxin-producing Escherichia coli (STEC)'>志賀毒素産生大腸菌</span>(STEC)腸炎"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Shiga toxin'>志賀毒素</span>が<span class='jp-term jp-term-diagram' title='glomerular endothelium'>糸球体内皮</span>細胞の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='globotriaosylceramide (Gb3)'>Gb3</span>受容体に結合"]
    B --> C["リボソーム切断によるタンパク質合成阻害・内皮細胞障害"]
    C --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='endothelial activation'>内皮活性化</span>:血小板・凝固因子の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='adhesion'>粘着</span>"]
    D --> E["糸球体<span class='jp-term jp-term-diagram' title='microthrombi'>微小血栓</span>の形成"]

    F["補体制御分子(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='complement factor H'>H因子</span>・I因子・MCP)の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='genetic abnormality'>遺伝的異常</span><br>または<span class='jp-term jp-term-diagram' title='complement factor H'>H因子</span>自己抗体"] --> G["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='alternative complement pathway'>補体第二経路</span>の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='chronic'>慢性的</span>な<span class='jp-term jp-term-diagram' title='hyperactivation'>過剰活性化</span>"]
    G --> H["持続的な<span class='jp-term jp-term-diagram' title='endothelial injury'>内皮傷害</span>"]
    H --> E

    E --> I["赤血球が血栓に衝突して<span class='jp-term jp-term-diagram' title='fragmentation'>破砕</span>:MAHA"]
    E --> J["血小板の消費:血小板減少"]
    E --> K["糸球体<span class='jp-term jp-term-diagram' title='microcirculatory dysfunction'>微小循環障害</span>:<span class='jp-term jp-term-diagram' title='acute kidney injury, AKI'>急性腎障害</span>"]

💡 STEC-はという急性の外因性トリガーが内皮を直接障害するのに対し、aHUSは補体制御分子の異常という慢性・内因性の素因が持続的に内皮を傷害し続ける点が本質的に異なる。この違いが、STEC-では支持療法だけで自然軽快することが多いのに対し、aHUSではによるが必要になる理由である。

⚠️ はいずれの病型でも正常〜軽度低下にとどまる。ADAMTS13の重度欠乏(多くは10%未満)はを示唆する所見であり、では通常認めない2。

臨床像

  • STEC-HUS:多くは小児(特に5歳未満)。汚染された食肉・生野菜・などの摂取、または動物・ヒトとの接触後、3〜4日の潜伏期を経て水様性下痢が始まり、しばしば血性下痢(bloody diarrhea)に移行する。下痢発症から数日〜1週間程度で蒼白、乏尿・、浮腫、、など症状が出現する。
  • 肺炎球菌関連:・・髄膜炎などの侵襲性肺炎球菌感染症に続発する。
  • (aHUS):下痢を伴わない発症、緩徐な経過での血小板減少・貧血・腎障害、家族歴、再発、妊娠・感染・移植後の発症などが示唆所見となる。神経症状、心筋障害、膵炎など腎外の多臓器障害を伴うことがある点はと似るが、機序は補体を介する点で異なる。

診断

TMAの三徴の確認

血算・で貧血・血小板減少・を確認する。LDH上昇、間接ビリルビン上昇、上昇、低下は溶血の裏付けとなる。・・フィブリノゲンは通常ほぼ正常であり、著明な異常があればDICを再考する。

TTPとの鑑別

⭐ が正常またはごく軽度低下であることが、HUSをTTP(重度欠乏、多くは<10%)と鑑別する最である2。が高くない場合や治療反応が乏しい場合は、ADAMTS13検体を確保のうえを念頭に置いた評価も並行する。

病型の鑑別(STEC-HUS vs aHUS)

項目 STEC- (aHUS)
中心機序 による直接的 の制御異常(慢性・内因性)
先行症状 血性下痢が多い 下痢を伴わないことが多い
正常〜軽度低下 正常
・ STEC陽性 陰性
補体検査 通常異常なし 低下(患者の20%未満にとどまり、正常でも否定できない)、H/I因子異常、遺伝子変異を認めることがある
好発年齢 小児(特に5歳未満) 全年齢(小児〜成人)
経過 多くは自然軽快傾向、一部が重症化 治療しなければ進行性・再発性
家族歴・再発 通常なし あり得る
第一選択治療 支持療法(を含む) (、)

検査の進め方

  • ・:血性下痢を伴う小児では最優先で提出する(、の免疫学的検査、による遺伝子検出)。
  • 検査:下痢を伴わない発症、な経過、再発例、家族歴がある例では、・C4、・I因子・MCP(CD46)の定量、自己抗体、関連を専門施設で行い、aHUSを支持する所見を探す。⚠️ 低下はaHUS患者の20%未満にしか認められず、C3が正常でもaHUSは否定できない1。
  • :⚠️ を見落とさないために、とくに18歳未満のでは測定する1。C欠損症(cblCなど)は補体とはの代謝異常でありながらを起こしうる病型として分類上も独立しており1、見落とすとへ流れてしまう。同じ理由で、専門施設のパネルには補体遺伝子に加えてMMACHC(C代謝異常)とDGKE(2歳未満、とくにを伴う例)が含まれる1。
  • 腎機能・電解質・尿検査:、電解質(特にカリウム)、尿量、血圧、尿蛋白・血尿を評価し、腎障害の重症度との適応を判断する。
flowchart TD
    A["貧血+血小板減少+<span class='jp-term jp-term-diagram' title='acute kidney injury, AKI'>急性腎障害</span>を認める"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='peripheral smear'>末梢血塗抹</span>で<span class='jp-term jp-term-diagram' title='schistocyte'>破砕赤血球</span>を確認:<span class='jp-term jp-term-diagram' title='thrombotic microangiopathy'>TMA</span>を疑う"]
    B --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ADAMTS13 activity'>ADAMTS13活性</span>を確認"]
    C -->|"重度低下(多くは<10%)"| D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='thrombotic thrombocytopenic purpura'>TTP</span>として緊急<span class='jp-term jp-term-diagram' title='therapeutic plasma exchange, TPE'>血漿交換</span>を検討"]
    C -->|"正常〜軽度低下"| E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='hemolytic uremic syndrome'>HUS</span>として評価継続"]
    E --> F{"血性下痢が先行するか"}
    F -->|"はい"| G["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='stool culture'>便培養</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Shiga toxin testing'>志賀毒素検査</span>を提出"]
    G -->|"STEC陽性"| H["STEC-<span class='jp-term jp-term-diagram' title='hemolytic uremic syndrome'>HUS</span>として支持療法を開始"]
    F -->|"いいえ、または<span class='jp-term jp-term-diagram' title='atypical course'>非典型的経過</span>・再発・家族歴"| I["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='complement C3'>補体C3</span>・H/I因子・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='genetic testing'>遺伝子検査</span>を提出"]
    I -->|"補体異常を支持"| J["aHUSとして<span class='jp-term jp-term-diagram' title='C5 inhibitor'>C5阻害薬</span>(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='eculizumab'>エクリズマブ</span>等)を検討"]
    H --> K["重症例・治療反応不良例では補体評価も追加"]

治療

STEC-HUS:支持療法が中心

  • 輸液・:の適正化との回避の両方に注意し、電解質異常・高血圧を管理する。
  • 輸血:症候性貧血にはを行う。⚠️ は原則として避ける(重篤な出血やが必要な場合に限り慎重に検討する)。血小板を補充すると形成を悪化させ得る点はと共通する。⚠️ ()の検体は、どの輸血よりも前に採取する。 ブラジル腎臓学会の2025年合意は全般の支持療法として、ヘモグロビン7 g/dL未満の重症貧血にはを行う一方、は活動性出血または手術を要する場合に限るとし、輸血前のの採血を求めている1。
  • :難治性、重症代謝性アシドーシス、肺水腫、症状(脳症、など)を認める場合に導入する。
  • ⚠️ 抗菌薬投与は原則として避ける:STEC腸炎に対する抗菌薬治療は、傷害・死滅した菌体からの放出を増加させ、発症・重症化のリスクを高める可能性が指摘されている。方法論の質が高い研究に限ったでも発症が2.24倍と有意に上昇しており3、確定・を問わず、他の感染症治療上どうしても必要な場合を除きルーチンには投与しない。同様の理由で抑制薬()も血性下痢の症例では避ける。
  • は標準治療ではない:典型的なSTEC-にをルーチンに行う根拠は確立していない。
  • (等)はSTEC-のルーチン適応ではない。 小児100例を対象に4週間投与とを比較した第III相無作為化試験では、に有意差がなかった。⚠️ このは「が48時間未満で済んだ=治療成功」の割合であって、48時間以内に透析を要した割合ではない。 48%に対し38%と、数値のうえではむしろのほうが高い(P=0.31)。ITT解析でもを要したのは群30例(60%)・プラセボ群25例(50%)で有意差がない(P=0.315)。血液学的経過・腎外症状も同様だった。⚠️ ただしである1年後の腎は、群43.48%・プラセボ群64.44%と有意に低かった(P=0.04)——著者ら自身が「急性期の腎は改善しないが長期の腎を減らす可能性があり、さらにな前向き研究が要る」と結んでおり、この一文の後半だけを落として「無効」と覚えない4。重症・遷延例では個別に専門医と検討され得る。

非典型HUS(aHUS):補体阻害療法が中心

  • :、より半減期の長いといった補体が第一選択治療であり5、aHUS患者は全例がその対象となる(grade 1A)。⭐ 急性期に開始するほど腎機能の回復が良く1、aHUSを疑ったら24〜48時間以内の開始を目標にする6。溶血所見(上昇、低下、)とを確認できれば、の結果を待たずに開始を検討する。
  • ⚠️ が直ちに手に入らないときは血漿療法をつなぎとして始める。 抗C5抗体が救急外来で即座に使えない場合は、またはを開始する(grade 1B)。血漿療法はの維持や腎機能の回復を示せていないが、を補い、であれば自己抗体を除去できるため、一時的にを改善させうる1。⚠️ 逆に、中心静脈カテーテルが確保できない場合やカテーテル感染・でが難しい場合は、より先にを投与してよい6。
  • ⚠️ 髄膜炎菌感染予防:はを遮断するため(特に髄膜炎菌)による重症感染のリスクが上昇する。4価結合型(血清群A・C・W-135・Y)とB群のを治療開始前に接種する(理想的には2週間前6、ブラジル腎臓学会の合意は少なくとも15日前とする)。肺炎球菌(13価結合型・23価)・・インフルエンザのワクチンも併せて推奨され、追加接種で接種歴を更新する(grade 1A)1。⚠️ 緊急に開始せざるを得ず接種が間に合わない場合は予防的抗菌薬でカバーしたうえで投与する6。⚠️ 接種を先行できなかった症例では、を使っているあいだ予防的抗菌薬を継続することが勧められている(製造販売業者が求める接種後15日間より長い。grade 1A)1。投与中も注意深く経過観察する。
  • 治療反応や補体遺伝子変異のパターンに応じて、治療期間(生涯継続か中止可能か)を専門医と個別に判断する。

まとめ

  • はMAHA・血小板減少・の三徴を示すで、STEC-(による、小児に多い)と(aHUS、の制御異常)に大別される。
  • が正常〜軽度低下であることが(重度欠乏)との鍵となる鑑別点である。
  • STEC-は血性下痢後の発症が典型的で、・で確認する。治療は支持療法(輸液・、必要時)が中心で、抗菌薬・・はルーチンには行わない。もルーチンではない——無作為化試験で急性期の腎は改善しなかったが、1年後の腎は減っており、「無効」と単純化しない。
  • 下痢を伴わない発症、再発、家族歴、がある場合はaHUSを疑い、・H/I因子・を進める。⚠️ C3低下は20%未満にしか出ず、C3正常はaHUSを否定しない。小児ではを測ってを除外する。
  • aHUSの第一選択治療は(、)で、全例が対象となり(grade 1A)、24〜48時間以内の開始を目標にする。直ちに入手できなければ血漿療法をつなぎとして始める(grade 1B)。投与に際しては髄膜炎菌感染予防が必須である。

出典

  1. 1.Recommendations for diagnosis and treatment of Atypical Hemolytic Uremic Syndrome (aHUS): an expert consensus statement from the Rare Diseases Committee of the Brazilian Society of Nephrology (COMDORA-SBN)(Sociedade Brasileira de Nefrologia(COMDORA-SBN。Brazilian Journal of Nephrology掲載)・2025)Europe PMC(PMC11804885)で全文を取得して確認した。aHUS患者は全例がC5阻害薬の対象で第一選択として推奨されること(grade 1A)、急性期に開始するほど腎機能の回復が良いこと、抗C5抗体が救急外来で直ちに入手できない場合は血漿療法(血漿交換または血漿輸注)を開始すべきこと(grade 1B)、aHUSの約2/3に遺伝的背景が知られCFH・CFI・MCP(CD46)・THBDの機能喪失変異とC3・CFBの機能獲得変異およびCFHR1-5が挙がること、血清C3低下は患者の20%未満にしか認められず正常C3はaHUSを否定しないこと、診断のためのTMA検査一式に血漿ホモシステイン(コバラミン代謝異常の検出。とくに18歳未満)が含まれ遺伝子検査にMMACHCとDGKEが挙がること、支持療法として重症貧血(Hb 7 g/dL未満)に赤血球輸血を行う一方で血小板輸血は活動性出血または手術時に限ること、輸血前に直接クームス試験の検体を採取すべきこと、髄膜炎菌ワクチン(MenACW135Y+B)を治療開始の少なくとも15日前に接種しPn13・Pn23・Hib・インフルエンザワクチンも推奨すること(grade 1A)を確認した閲覧 2026-09-08
  2. 2.ISTH guidelines for the diagnosis of thrombotic thrombocytopenic purpura(International Society on Thrombosis and Haemostasis・2020)ADAMTS13活性10%未満(重度欠乏)がTTPの診断上の目安であり、HUSを含む他のTMAとの鑑別点となる閲覧 2026-08-03
  3. 3.Shiga Toxin-Producing Escherichia coli Infection, Antibiotics, and Risk of Developing Hemolytic Uremic Syndrome: A Meta-analysis(Clinical Infectious Diseases・2016)方法論の質が高い研究に限ると、STEC感染への抗菌薬投与はHUS発症リスクを有意に上昇させ(オッズ比2.24倍)、ルーチンでの抗菌薬使用は推奨されない閲覧 2026-08-03
  4. 4.Efficacy and Safety of Eculizumab in Pediatric Patients Affected by Shiga Toxin-Related Hemolytic and Uremic Syndrome: A Randomized, Placebo-Controlled Trial(Journal of the American Society of Nephrology・2023)PMC10482062の全文を取得して確認した。STEC-HUSの小児100例を1:1でエクリズマブ4週間投与とプラセボへ無作為に割り付けた第III相試験で、主要評価項目は原文で「Eculizumab treatment was considered successful if RRT duration was less than 48 hours」と定義される治療成功の割合で、「The rate of RRT <48 hours did not differ significantly between the two groups (48% in the placebo versus 38% in the eculizumab group; P = 0.31)」=数値上はプラセボのほうが高く有意差なし。ITT解析でも腎代替療法を要したのはエクリズマブ群30例(60%)・プラセボ群25例(50%)で有意差なし(P=0.315)、血液学的経過と腎外症状も両群で同様だった。一方、副次評価項目である1年後の腎後遺症の割合はエクリズマブ群43.48%・プラセボ群64.44%で有意に低かった(P=0.04)。著者らの結論は「急性期の腎アウトカムの改善には結び付かないが、長期の腎後遺症を減らす可能性があり、さらに大規模な前向き研究が必要」である閲覧 2026-09-08
  5. 5.Atypical hemolytic uremic syndrome and C3 glomerulopathy: conclusions from a Kidney Disease: Improving Global Outcomes (KDIGO) Controversies Conference(KDIGO・2017)aHUSは補体第二経路の制御異常が本態であり、C5阻害薬(エクリズマブ)による補体阻害療法が治療の中心に位置づけられる。中止可否は個別に、治療反応やモニタリングを踏まえて専門医が判断する閲覧 2026-08-03
  6. 6.Atypical Hemolytic-Uremic Syndrome: Genetic Basis, Clinical Manifestations, and a Multidisciplinary Approach to Management(Journal of Multidisciplinary Healthcare・2023)Europe PMC(PMC10408684)で全文を取得して確認した。Comprehensive Care節が「成人のTMAではTTPの可能性への急性期介入として血漿交換が一次的に開始されるのが通例だが、aHUSが疑われる場合はエクリズマブも24〜48時間以内に開始すべきであり、早期介入が腎機能の温存に役立つ」と述べ、中心静脈カテーテルが確保できない場合や感染・輸血反応で困難な場合にはエクリズマブを血漿交換より先に投与してよいとしていること、髄膜炎菌ワクチンは理想的にはエクリズマブの2週間前に接種するが緊急時は2週間の予防的抗菌薬で代替しうるとしていることを確認した閲覧 2026-09-08