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  1. 2026 09.08

    ジフテリアの「牛の首」を偽膜の下方進展の結果と説明していた1ファイルをCDC Pink Bookで正し、コーパスのどこにも書かれていなかった横隔膜(呼吸筋)麻痺を、軟口蓋は第3週・眼筋/四肢/横隔膜は第5週以降という時間差つきで疾患ノートと微生物ノートの両方に入れた。ジフテロイドの「ミコール酸を欠く唯一の種」も原記載で覆した。レファムリンでは米国添付文書とEUの製品概要を取り直し、MRSAが承認適応に入らないこと、投与期間が剤形で違うこと、禁忌が剤形と国で書き分けられていることを反映した——このノートは出典が0件だったので、確かめた2文書を新設した。

    • 微生物Corynebacterium diphtheriae①病態の表が「咽頭から喉頭・気管へ広がると頸部リンパ節腫脹と軟部組織浮腫による牛の首徴候を呈し」と書き、牛の首を偽膜の下方進展の結果として説明していた。CDC Pink Book 第7章の原文は「Patients with severe disease may develop marked edema of the submandibular areas and the anterior neck along with lymphadenopathy, giving a characteristic 'bull neck' appearance.」で、正体は重症例における顎下部・前頸部の著明な軟部組織浮腫にリンパ節腫脹が加わった外観であり、下方進展とは結びついていない。⚠️ 同じ主張をコーパス全体で数えると、正しく書けていたのは疾患ノート・頸部リンパ節腫脹・咽頭痛の3ファイルで、この1ファイルだけが浮いていた。偽膜の進展と牛の首を別の文に分け、要約行(起こす疾患の表・まとめ)にも同じ是正を入れて同一ファイル内に旧記述を残さないようにした。②神経麻痺を「軟口蓋→眼筋→四肢」で閉じており、臨床的に最も危険な横隔膜麻痺が1件も無かった。同章の「Paralysis of the soft palate is most frequent during the third week of illness. Paralysis of eye muscles, limbs, and the diaphragm can occur after the fifth week.」にもとづき、第3週の軟口蓋麻痺と第5週以降の眼筋・四肢・横隔膜麻痺という時間差を、本文の表・病型の表・mermaid図・まとめの4箇所すべてに入れた(mermaidのノードラベルにはWikilinkを書いていない)。③心筋炎の時期を「発症後1〜2週間」とだけ書いていたので、CDCが「経過の早期にも数週間後にも起こりうる」としている点を併記した(旧記述は消していない)。④抗菌薬14日間・濃厚接触者への予防投与・アミノグリコシド非適応が無出典だったので、CDCサーベイランスマニュアル第1章(「A treatment course with erythromycin or penicillin is administered over 14 days.」)と臨床ガイダンス(「Only erythromycin or penicillin is recommended.」)を出典として付け、感染部位・症状の有無・毒素産生性を問わないこと、複数地域で高率のペニシリン耐性が報告されていること、皮膚ジフテリアでは抗毒素が通常不要であることを補った。⑤frontmatterの sources が0件だったので、上記3文書を新設した。(出典:CDC Pink Book Chapter 7: Diphtheria・CDC Manual for the Surveillance of Vaccine-Preventable Diseases Chapter 1: Diphtheria・CDC Clinical Guidance for Diphtheria)
    • 疾患ジフテリア①神経毒性を「軟口蓋麻痺→四肢の弛緩性麻痺・眼筋麻痺・複視」で閉じており、横隔膜麻痺が本文・mermaid図・まとめのいずれにも無かった。CDC Pink Book 第7章の原文(「Paralysis of eye muscles, limbs, and the diaphragm can occur after the fifth week.」)にもとづき、第3週の軟口蓋麻痺と第5週以降の眼筋・四肢・横隔膜麻痺を3箇所に入れ、「急性期を乗り切っても呼吸筋麻痺の監視期間が残る」という注意を新設した。旧稿の「2〜3週間で神経毒性」は原文の時期と食い違うので置き換えた。②牛の首の記述そのものは正しかったので向きは変えず、CDC Pink Book を出典として付けたうえで「重症例の顎下部から前頸部にかけての著明な軟部組織浮腫にリンパ節腫脹が加わる」という原文の言い方へ揃え、致命率5〜10%を補った。③抗菌薬14日間・濃厚接触者への予防投与が無出典だったので出典を付け、CDCの予防投与が「エリスロマイシン7日または10日間」と書かれている点(旧稿は「7〜10日間」)へ改め、皮膚ジフテリアでは抗毒素が通常不要であること、複数地域で高率のペニシリン耐性が報告されていることを補った。④frontmatterの treatmentDrugs にペニシリンGしか入っておらず、本文が同格で挙げているエリスロマイシンが欠けていた。受け皿ノートが実在し、そちらの本文もジフテリアを節を割いて扱っている(逆参照の裏づけあり)ことを確認して追加し、本文側にもリンクを張った。⑤sources が0件だったので上記3文書を新設した。(出典:CDC Pink Book Chapter 7: Diphtheria・CDC Manual for the Surveillance of Vaccine-Preventable Diseases Chapter 1: Diphtheria・CDC Clinical Guidance for Diphtheria)
    • 微生物Diphteroids①菌種の表が「*C. amycolatum* はミコール酸を欠く唯一の種」と断定していた。*C. kroppenstedtii* の原記載の題名そのものが「Corynebacterium kroppenstedtii sp. nov., a novel corynebacterium that does not contain mycolic acids」であり(Crossref でDOIを解決し、International Journal of Systematic Bacteriology 48巻1449-1454頁・1998年を照合した)、「唯一」は成り立たない。断定を外し、*C. kroppenstedtii* の行を表に新設して肉芽腫性乳腺炎との関連まで書き、まとめにも同じ是正を入れた。⚠️ この誤りは同じ主題のトピックノートでも同時に是正されており、出典idを共有させてある。②sources が0件だったので上記の原記載を新設した。⚠️ このノートで一次資料に当たったのはこの1件だけなので、下限2件に届かせるための出典の水増しはしていない。③受け皿が実在するのにリンクが無かった6語に本文リンクを張った(感染性心内膜炎・敗血症・尿路感染症・尿路結石・ジフテリア・紅色陰癬・肉芽腫性乳腺炎)。あわせて house style に従い「紅色陰癬 erythrasma」の英語併記を外した(対訳表に登録済みの語であることを確認した)。(出典:Corynebacterium kroppenstedtii sp. nov., a novel corynebacterium that does not contain mycolic acids)
    • 薬剤lefamulin①全体像・比較表・適応・まとめの4箇所が「1剤で定型・非定型病原体とMRSAまで同時にカバーできる」と書いていた。米国添付文書1.1項の適応菌種は *Staphylococcus aureus*(**メチシリン感受性株**)で、MRSAは12.4項の「*in vitro* では感受性ブレイクポイント以下のMICを示すが、臨床効果は適切な対照試験で確立されていない」区分にのみ挙がる。⚠️ 試験管内の活性と承認された適応は別物なので、4箇所すべてを書き直した。あわせて適応菌種の一覧から落ちていた *Haemophilus influenzae* を本文と targetMicrobes に加え、腸内細菌科細菌と緑膿菌に活性が無いことを補った。②⚠️ **適応の書かれ方が国で根本的に違う。** EUの製品概要は錠剤・点滴剤とも「成人の市中肺炎で、初期治療に通常推奨される抗菌薬を用いることが不適切と考えられる場合、またはそれらが無効であった場合」という温存目的の限定つきで、原因菌の列挙が無い。米国だけを根拠に何かを消すのではなく、2極を並べた表にした。日本の電子添文は2026-09-08 時点で取得できておらず、国内で未承認だと断定できる材料も無いので、そのことを本文に明記して断定を避けた。③用法が「経口600 mg 1日2回、静注150 mg 1日2回、5〜7日間」と剤形をまたいで平坦化されていた。米国のTable 1 は静注5〜7日・経口5日、EUは静注7日・経口5日(切り替え時は合計7日)で、期間は剤形で違う。点滴時間(60分)も落ちていたので補い、投与間隔と取り違えないよう注記した。米国だけにある重度肝障害での減量規定と、EUが腎障害・肝障害とも用量調節不要としている点も表にした。④「禁忌・注意」の節に禁忌が1つも無かった。米国は4.1過敏症と4.2「**錠剤に限り** QT延長作用をもつ感受性CYP3A4基質との併用」の2項のみで、同項が「Concomitant use of XENLETA Injection with CYP3A4 substrates does not affect the exposure of CYP3A4 substrates.」と明記している。EUの4.3ははるかに広く、QT延長そのもの・未補正の低カリウム血症・臨床的に問題となる徐脈や不安定な心不全・症候性心室性不整脈の既往・感受性CYP2C8基質との併用まで禁忌に置き、しかも「強いCYP3A阻害薬との併用」は**錠剤の4.3にだけ**あって点滴剤の4.3には無い。剤形と国で書き分けられた構造をそのまま表にした。⚠️ 米国で警告(5.1)にとどまるQT延長が、EUでは禁忌である。⑤「妊娠中は避ける」を禁忌のように箇条書きしていたが、両文書とも禁忌ではない(米国は5.2の胎児毒性の警告、EUは4.6の「推奨しない」)。推奨の強さを戻し、避妊の指示(米国は最終投与後2日間、EUは経口避妊薬使用者に追加の物理的避妊法)を補った。⑥副作用を「高頻度=悪心・下痢」とまとめていたが、米国添付文書は2試験を分けて示しており、下痢12%は経口のみの試験2の値で、静注±経口の試験1では投与部位反応7%が最上位で下痢は2%以上の一覧に入らない。剤形別に分け、EUの集計値と分母が違うことを明記した。⑦sources が0件だったので、上記2文書を新設した。米国添付文書の id は同じ資料を引く既存ファイルに合わせ、改訂表示(Revised 6/2021)に基づく dailymed-lefamulin-label-2021 を使い回した。(出典:XENLETA (lefamulin acetate) injection, solution; XENLETA (lefamulin) tablet, film coated・Xenleta EPAR Product Information)
  2. 2026 09.08

    レファムリンの禁忌を米国添付文書だけで「2つ」と断定していた薬理トピックを、EUの製品概要と突き合わせて国ごとに書き分けた。マルスタシマブの適応年齢を地域差込みで直した波及として、コンシズマブの比較表が国を書かずに「6歳以上」と載せていた行も米国の値であることを明示した。

    • トピックC15: Macrolides. Pleuromutilinsレファムリンの禁忌を「禁忌は2つ——過敏症と、錠剤とQT延長作用をもつCYP3A基質との併用。QT延長そのものは禁忌ではなく警告の側にある」と国を書かずに断定していた。これは米国添付文書だけの姿で、EUの製品概要(Annex I)4.3項は錠剤・点滴剤とも、過敏症2項に加えてCYP3Aの中等度/強い誘導薬との併用・QT延長作用をもつCYP3A基質との併用・Class IA/III抗不整脈薬などQT延長薬との併用・既知のQT延長そのもの・未補正の低カリウム血症・臨床的に問題となる徐脈/不安定な心不全/症候性心室性不整脈の既往を禁忌に挙げる(強いCYP3A阻害薬との併用と感受性CYP2C8基質との併用は錠剤の4.3にのみあり点滴剤の4.3には無い)。米国とEUを並べて書き分け、EUでは適応そのものが原因菌を列挙せず「初期治療に通常推奨される抗菌薬を用いることが不適切と考えられる場合、またはそれらが無効であった場合」の市中肺炎に限定されていることも補った。(出典:Xenleta EPAR Product Information)
    • 薬剤concizumabコンシズマブとマルスタシマブの比較表が「適応年齢(現行)」として国を書かずに「12歳以上/6歳以上」と載せていた。表の本文自身がFDA承認の順序を主題にしているとおりこれは米国の値であり、マルスタシマブはEU・日本では12歳以上(EUは体重35kg以上、日本は25kg以上)である。行の見出しを米国と明示し、地域差の詳細をマルスタシマブのノートへ送った。
  3. 2026 09.08

    2026年8月に出たASHの免疫性血小板減少症ガイドラインを反映し、フォスタマチニブ(SYK阻害薬)が第二選択の選択肢として推奨に入ったこと・2019年版の序列が撤回されたことを書き換えた。あわせて「禁忌なし」が米国の書き方にすぎないこと、12週での打ち切り規定を追記し、グリセオフルビンの小児用量を添付文書の承認用量と実地の用量に書き分けて重症皮膚反応・肝障害の警告を補った。

    • 薬剤fostamatinib禁忌を3極で書き分けた。米国は「なし」だがEUは過敏症と妊娠、日本も成分過敏症と妊婦を禁忌に挙げる(出典:TAVLESSE 製品概要、タバリス錠 電子添文)
    • 薬剤fostamatinib12週間で十分な血小板数に達しなければ中止するという打ち切り規定と、血小板数25万/μL超での減量・休薬、血小板増加に伴う血栓塞栓症リスク、B型肝炎再燃への注意を追加した(出典:TAVALISSE 添付文書、タバリス錠 電子添文)
    • 薬剤fostamatinib位置づけを2026年8月のASHガイドラインへ更新した。2019年版の第二選択の序列(脾摘・TPO受容体作動薬・リツキシマブ)は撤回され、TPO受容体作動薬・リツキシマブが適さない場合にBTK阻害薬・ミコフェノール酸モフェチルと並んでSYK阻害薬を提案する推奨2bへ置き換わっている(条件付き推奨・エビデンスの確実性は非常に低い)(出典:ASH 2026 ITPガイドライン)
    • 薬剤fostamatinib適応を「複数の前治療に反応不十分」から米国承認書どおりの「前治療(1回以上)への反応が不十分」へ訂正し、「作用点が違うので併用の余地がある」という記述を、EU製品概要が併用は検討されていないと明記している旨へ差し替えた(出典:NDA 209299 承認書)
    • 疾患免疫性血小板減少症成人の初回治療と第二選択の節を2026年8月のASHガイドラインへ更新した。初回治療にリツキシマブまたはトロンボポエチン受容体作動薬をステロイドへ併せることが提案され、第二選択はトロンボポエチン受容体作動薬を推奨(確実性は中)・リツキシマブを提案(確実性は低)・どちらも適さない場合にBTK阻害薬/ミコフェノール酸モフェチル/SYK阻害薬を提案(確実性は非常に低い)という構成に置き換わった(出典:ASH 2026 ITPガイドライン)
    • 疾患免疫性血小板減少症フォスタマチニブのFDA承認適応の書き方を承認書どおり「前治療1回以上への反応不十分」に直し、H. pylori 除菌の推奨がASH 2011年版の再掲であって2019年版が根拠を再検討していない旨を明記した(出典:ASH 2019 ITPガイドライン)
    • 薬剤griseofulvin小児用量を、米国添付文書の承認用量(ウルトラマイクロサイズ約7.3 mg/kg/日)と総説が挙げる実地の用量(10〜15 mg/kg/日、マイクロサイズ懸濁液20〜25 mg/kg/日)に書き分け、治療期間4〜6週と6〜8週の食い違いが資料の性質の違いであることを示した(出典:Ultramicrosize Griseofulvin 添付文書、小児表在性真菌感染の総説)
    • 薬剤griseofulvin禁忌を「重度肝不全・晩発性皮膚ポルフィリン症」から添付文書どおりの「妊娠・ポルフィリン症・肝細胞性肝不全・過敏症」へ訂正し、警告に置かれているStevens-Johnson症候群/中毒性表皮壊死融解症と肝障害を副作用に追加した(出典:Ultramicrosize Griseofulvin 添付文書)
    • 薬剤griseofulvinペニシリン交差過敏の記述に、同じ添付文書の「既知のペニシリン過敏の患者が問題なく治療されている」という但し書きを補い、爪白癬にはグリセオフルビンを用いないという「白癬治療の落とし穴」の項目を適応に追記した(出典:AAFP 白癬の診断と管理)
    • 薬剤griseofulvin小児頭部白癬コホートの症例数を489例から原著どおりの456例へ訂正し、指標を「完全治癒率」から「臨床的完全奏効」へ改めた(出典:Pediatric Tinea Capitis コホート)
  4. 2026 09.08

    二次的な薬剤情報サイトに依拠していた6ファイルの出典を、EUの製品概要・PMDAの電子添文・審査報告書・厚生労働省の検討会資料といった一次資料へ置き換え、そのうえで支えられていた主張を検算した。ベロトラルスタットの「食後投与」は日本の用法には無く、セベトラルスタットの追加投与間隔と肝障害の扱いは3極で違い、日本のDMSO膀胱内注入はハンナ型に限定された適応だった。あわせて新鮮凍結血漿の出典が平成29年版の使用指針のままだったため現行の平成31年版へ更新し、「融解後3時間」「赤血球液比1/1〜2.5」がいずれも旧版の規定であることを是正した。

    • 薬剤fresh frozen plasma出典にしていた「血液製剤の使用指針」が平成29年3月版で、平成31年3月の一部改正で置き換わっていた。現行版へ差し替えたところ、本文の3つの記述が旧版由来だったことが分かった。①「融解後3時間以内」は旧版の規定で、現行版は添付文書と同じ「融解後は直ちに輸血、直ちに使用できない場合は2〜6℃で保存し融解後24時間以内」に揃えられている。②大量出血時の投与は「10〜15 mL/kgまたは新鮮凍結血漿・赤血球液比1/1〜2.5(推奨2C)」から「速やかに新鮮凍結血漿および血小板濃厚液を投与(推奨1C)、投与単位の比は新鮮凍結血漿:血小板濃厚液:赤血球液=1:1:1が望ましい」へ変わり、早期からのトラネキサム酸(推奨2B)が加わっている。③不適切な使用に「終末期患者への投与」が加わっている(出典:血液製剤の使用指針 平成31年3月、新鮮凍結血漿-LR「日赤」480 添付文書)
    • 薬剤fresh frozen plasma「明示的な禁忌区分はない」とだけ書いて、添付文書の冒頭に置かれた「1. 警告」に触れていなかった。輸血について十分な知識・経験を持つ医師のもとで使用すること、副作用発現時に救急処置をとれる準備をあらかじめしておくことの2点を追記した(出典:新鮮凍結血漿-LR「日赤」480 添付文書)
    • 薬剤berotralstat日経メディカル処方薬事典と企業のプレスリリースを、EUの製品概要・PMDAの電子添文・DailyMedの添付文書へ全面的に置き換えた。日本の承認日(2021年1月22日)は電子添文の主要文献欄で確認できる(出典:Orladeyo 製品概要、オラデオカプセル150mg 電子添文、ORLADEYO 添付文書)
    • 薬剤berotralstat用法を「150mgを1日1回、食後に経口投与」としていたが、日本の電子添文の用法及び用量に食後の指定は無い。食事とともに服用すると書いているのはEUと米国で、日本の電子添文は高脂肪食後にTmax中央値が2時間から5時間へ遅れる一方でCmaxとAUCは変わらないと記すにとどまる。3極の書きぶりの違いとして書き分けた(出典:オラデオカプセル150mg 電子添文、Orladeyo 製品概要)
    • 薬剤berotralstat対象年齢を「米国は2歳以上、日本は12歳以上」の2極でしか書いていなかった。EUは12歳以上かつ体重40kg以上で、それ以外は顆粒剤の別の製品概要に従う。中等度・重度の肝機能障害への対処も3極で分かれ、米国は110mgへ減量、EUは使用回避、日本は減量規定を置かず注意にとどめる。侵襲を伴う処置による発症抑制の有効性・安全性が検討されていないこと、日本ではオラデオ顆粒分包との互換使用が認められていないことも追記した(出典:Orladeyo 製品概要、オラデオカプセル150mg 電子添文、ORLADEYO 添付文書)
    • 薬剤sebetralstat日経メディカル処方薬事典と企業リリースを、EUの製品概要とPMDAの電子添文へ置き換えた。用量は日米の2極ではなく3極で違い、追加投与までの間隔がEUは3時間、日本は2時間である。CYP3A4に関する調整は向きが逆で、米国は強力な阻害薬との併用を避けるのに対しEUは阻害薬では用量調整不要とし、代わりに中等度・強力な誘導薬の併用時は900mgの単回投与を推奨する(出典:Ekterly 製品概要、エクテリー錠300mg 電子添文、EKTERLY 添付文書)
    • 薬剤sebetralstat喉頭発作に用いたときは投与後に直ちに医療機関を受診させるという日本の電子添文の重要な基本的注意が抜けていた。副作用も「頭痛3.2%」だけを載せていたが、これは米国試験の集計枠での値で、EUは頭痛を患者の9.2%とし浮動性めまい・悪心・背部痛・ほてりなどをcommonに挙げ、日本の電子添文は1%以上に頭痛・消化不良・疲労を挙げる。集計の枠ごとに分けて表にした(出典:エクテリー錠300mg 電子添文、Ekterly 製品概要)
    • 薬剤atazanavir日経メディカル処方薬事典を、厚生労働省がアタザナビル硫酸塩に出した最後の使用上の注意改訂指示(令和4年9月13日)へ置き換えた。日本の禁忌欄でボノプラザンは独立した区分ではなく「プロトンポンプ阻害剤」の括弧内に置かれており、「PPIとP-CABが別々に禁忌」と読むと原文とずれる。DailyMedの添付文書に欠けていた発行年(2017)も補った(出典:アタザナビル硫酸塩 使用上の注意改訂指示、REYATAZ 添付文書)
    • 薬剤atazanavir「日本ではPPI・P-CABが併用禁忌」を現在形で3箇所に書いていたが、酸分泌抑制薬側の記載は薬剤ごとに分かれている。ボノプラザン(タケキャブ)の現行の電子添文は今もアタザナビル硫酸塩を禁忌に挙げるのに対し、ラベプラゾール(パリエット)の現行の電子添文にアタザナビルの記載は無く、抗HIV薬はリルピビリンだけである。あわせて、2026年9月時点でPMDAの医療用医薬品情報にアタザナビル硫酸塩の収載品目が無く日本の記述を現行の電子添文では検算できないことを注記した(出典:パリエット錠 添付文書、タケキャブ錠 添付文書)
    • 疾患間質性膀胱炎日経メディカルの記事を、ジムソ膀胱内注入液50%の電子添文と審査報告書へ置き換えた。この置き換えで、日本の承認適応が「間質性膀胱炎(ハンナ型)の諸症状の改善」であってハンナ型に限定されていることが分かり、「間質性膀胱炎に対する初の保険収載薬」という書き方を訂正した。膀胱内視鏡でハンナ病変を確認した確定診断例にのみ投与するという効能に関連する注意、用法(1回50mL・2週間隔で6回・注入後15分以上保持)、投与前の局所麻酔剤注入、膀胱痛30.6%とニンニク様の呼気臭・皮膚臭も追記した(出典:ジムソ膀胱内注入液50% 電子添文、ジムソ膀胱内注入液50% 審査報告書)
    • 疾患間質性膀胱炎「日本では保険適用の薬物治療が存在しなかった」という無出典の記述に、審査報告書の逐語(本邦で唯一保険適用のある膀胱水圧拡張術は侵襲性が高い/間質性膀胱炎に対して本邦で承認された薬剤がない)を根拠として与え、DMSOが米国では1978年・カナダでは1980年に承認済みだったという時間差も補った。本文で名指ししていたアミトリプチリン・シメチジン・ヒドロキシジン・ヘパリン・リドカイン・トリアムシノロン・シクロスポリンA・ボツリヌス毒素へのリンクも張った(出典:ジムソ膀胱内注入液50% 審査報告書)
    • トピックTumors of childhood and their characteristics (neuroblastoma, retinoblastoma, Wilms tumor)日経メディカルのブログ記事を、厚生労働省「神経芽細胞腫マススクリーニング検査のあり方に関する検討会」の資料へ置き換えた。中止の理由として従来は「死亡率減少効果が確認できない」だけを書いていたが、同じ資料は発見例に積極的治療を必要としない例が相当程度含まれること、治療そのものが合併症を生むこと(1976〜1996年の1,453例で手術1,226例中132例・化学療法1,025例中49例に合併症、治療合併症死が手術8例・化学療法10例)も不利益として挙げている(出典:神経芽細胞腫検査事業に関する評価について)
    • トピックTumors of childhood and their characteristics (neuroblastoma, retinoblastoma, Wilms tumor)ウィルムス腫瘍の素因症候群を「WT1異常と関連:WAGR、Denys-Drash、およびBeckwith-Wiedemann症候群」と平坦に並べ、9〜17%という割合をWT1関連症候群のものとしていた。原著はWT1(11p13)関連としてWAGR・Denys-Drash・Frasierを挙げ、Beckwith-Wiedemannは11p15のインプリンティング異常として別に置いている。9〜17%は素因症候群全体の割合である。遺伝子座で表に分け、落ちていたFrasier症候群と、症候性例で診断年齢が早く両側性・異時性が多いこと、3〜4か月ごとの腹部超音波によるサーベイランスを補った(出典:Syndromic Wilms tumor)
  5. 2026 09.08

    ガランタミンのレビー小体型認知症を承認適応の欄から外し(EU・日本・米国のいずれも承認しておらず、日本の電子添文はアルツハイマー型と診断された患者にのみ使うよう定めている)、ゲムツズマブオゾガマイシンの適応と用法が3極でまったく一致しないこと(日本は再発・難治例の単剤9mg/m²のみで併用は警告で禁止)を書き分け、hCGの停留精巣について日本の承認適応と米国AUAの否定的推奨が両立することを示した。

    • 薬剤galantamine承認適応からレビー小体型認知症を外した。EU・日本・米国のいずれも軽度〜中等度のアルツハイマー型認知症しか承認しておらず、日本の電子添文は5.1で「アルツハイマー型認知症と診断された患者にのみ使用すること」、5.3で「アルツハイマー型認知症以外の認知症性疾患において、本剤の有効性は確認されていない」と定める。レビー小体型認知症での根拠は50例・24週間の非盲検単群試験1本で、適応外使用である旨を本文に明記した(出典:レミニール 電子添文、Reminyl 製品概要)
    • 薬剤galantamine「禁忌は本剤成分への過敏症のみ」という記述を国ごとに書き分けた。重度肝機能障害(Child-Pugh 9超)とクレアチニンクリアランス9mL/分未満は、EUの製品概要4.3では禁忌だが、日本と米国では回避勧告・非推奨であり禁忌欄には無い。腎機能障害と肝機能障害の双方が著明な患者を禁忌に置くのもEUだけである(出典:Reminyl 製品概要、レミニール 電子添文)
    • 薬剤galantamine開始用量の1日8mgが治療量ではないこと(日本の電子添文7.1は消化器系副作用を抑える目的なので原則4週間を超えて使わないと定める)と、コリンエステラーゼ阻害薬3剤の適応範囲が横並びではないこと(非アルツハイマー型へ広げられるのはドネペジルの日本のレビー小体型とリバスチグミンのEUのパーキンソン病認知症だけ)を追記した(出典:アリセプトD錠 電子添文、Exelon 製品概要)
    • 疾患血管性・レビー小体型・前頭側頭型認知症など非アルツハイマー型認知症レビー小体型認知症の治療でガランタミンをドネペジル・リバスチグミンと同列の選択肢として並べていた記述に、適応外使用であることと根拠が非盲検単群試験1本に留まることを明記した(出典:レミニール 電子添文、Reminyl 製品概要)
    • 薬剤gemtuzumab ozogamicin適応を国ごとに書き分けた。EUはダウノルビシン・シタラビンとの併用療法のみ(15歳以上・未治療de novo・急性前骨髄球性白血病を除く)で単剤の適応を持たず、強力な寛解導入化学療法を受けられる患者にのみ使用すると定める。日本は再発又は難治性のCD33陽性AMLの単剤のみで新規診断への適応は無い。3通りの適応を持つのは米国だけである(出典:Mylotarg 製品概要、マイロターグ 電子添文)
    • 薬剤gemtuzumab ozogamicin「分割投与への変更で再承認された」という経緯が米国の話であることを明示し、日本の承認用法が今も1回9mg/m²を2時間で点滴し14日以上あけて2回であること、警告1.2が他の抗悪性腫瘍剤との併用を禁じていること、対象が他の再寛解導入療法の適応がない5類型に限られることを追記した(出典:マイロターグ 電子添文)
    • 薬剤gemtuzumab ozogamicin予後不良染色体異常の群でALFA-0701の無イベント生存に上乗せ効果が示されていないこと(ハザード比1.11、95% CI 0.63〜1.95)と、核型判明後に継続の是非を評価するという規定、腫瘍崩壊症候群の予防(投与前に白血球数を30,000/µL未満へ抑える白血球除去の考慮、高尿酸血症対策)、QT延長への注意を補った(出典:MYLOTARG 添付文書、Mylotarg 製品概要、マイロターグ 電子添文)
    • 薬剤human chorionic gonadotropin停留精巣を「現行ガイドラインでは推奨されない歴史的な適応」とだけ書いていた記述を改めた。日本では効能又は効果に停留睾丸が挙がり用法・用量も定められている一方、米国AUAは精巣下降を誘導する目的のホルモン療法をStandard・Grade Bで否定している。AUAガイドラインは2014年発表で2025年に妥当性が再確認されており、否定は下降誘導の目的に限られ、精巣固定術前のhCG投与が生検上のfertility indexを改善したという別項は残っている(出典:AUA 停留精巣ガイドライン、ゴナトロピン 電子添文)
    • 薬剤human chorionic gonadotropin禁忌を効能共通と適応限定に分けて書き直した。共通はアンドロゲン依存性悪性腫瘍・性腺刺激ホルモン製剤への過敏症・性早熟症の3項目で、活動性の血栓塞栓性疾患は不妊治療の適応にだけ掛かる。卵巣過剰刺激症候群が副作用ではなく警告欄の項目であることも明記し、低ゴナドトロピン性男子性腺機能低下症での2段階の用法とFSH製剤併用、停留睾丸の用量を追記した(出典:ゴナトロピン 電子添文)
    • 疾患思春期早発症性早熟症がヒト絨毛性ゴナドトロピンの効能共通の禁忌であること(アンドロゲン産生を促進して性的早熟を早め骨端の早期閉鎖を来すため)を末梢性思春期早発症の節に追記した(出典:ゴナトロピン 電子添文)
  6. 2026 09.08

    薬剤3件の規制上の記述と推奨の強さを一次資料で洗い直し、米国で販売中止になっているヒドロキシアンフェタミン点眼、欧州で承認されなかったL-グルタミン、ヒドロキシ尿素の推奨が年齢で2段に分かれることを明記した。

    • 薬剤hydroxyamphetamine米国で承認された2製剤(単剤PAREDRINEと配合剤PAREMYD)がいずれも販売中止であることをFDAの承認薬データベースで確認し、「現在はPAREMYDを用いる」という記述を時点つきで是正した。あわせてコカイン点眼・アプラクロニジン点眼の後は48時間あける必要があること、開放隅角緑内障での眼圧上昇や小児・高齢者での中枢神経系障害の注意を追記した(出典:Drugs@FDA NDA 019261、Drugs@FDA NDA 000004、StatPearls Anisocoria)
    • 薬剤L-glutamine欧州では承認されておらず、米国が承認の根拠にしたのと同じ試験について欧州医薬品庁が「疼痛クリーゼも受診回数も減らす有効性は示されていない」と判断し2019年9月に申請が取り下げられたことを追記した。副作用の分母が第III相試験の230例ではなく2試験を併合した187例であることを是正し、商品名Endariを欧州の商品名欄から外した(出典:EMA Xyndari、ENDARI 添付文書)
    • 薬剤idebenone禁忌が過敏症のみであること、赤褐色の着色尿が代謝物によるもので無害であること、CYP3A4の弱い阻害とP糖蛋白阻害による併用注意、食後投与で生物学的利用能が約5〜7倍になることを追記し、無出典だった米国の審査完了通知の記述に企業発表が根拠である旨と時点を添えた(出典:Raxone SmPC)
    • 疾患鎌状赤血球症ヒドロキシ尿素の推奨を「重症度を問わず強い推奨」と一段に潰していたのを是正し、対象が生後9か月以上の小児・青年であること、月齢42か月を境に強い推奨と中等度の推奨に分かれること、成人は条件つきであること、HbSC・HbSβ⁺サラセミアの推奨が弱い推奨ではなく中等度の推奨であることを明記した。L-グルタミンが欧州で承認されていないことも追記した(出典:NHLBI 2014 専門家パネル報告、EMA Xyndari)
    • 疾患Leber遺伝性視神経症米国の審査完了通知の内容が規制当局の文書ではなく開発企業の発表に基づくものであることと、その時点を明記した。
  7. 2026 09.08

    米国血液学会が2026年8月にITPガイドラインを改訂し、2019年版の推奨5〜9(初回治療にステロイド単独、および脾摘・トロンボポエチン受容体作動薬・リツキシマブの序列)が撤回されたため、この序列を引いていた薬剤1件とトピック3件を新版へ揃えた。あわせて、H. pylori除菌を2019年版の推奨として引いていた誤帰属と、推奨の強さを一段に潰していた記述を是正した。

    • 薬剤eltrombopag「持続性・慢性ITPの第二選択としてトロンボポエチン受容体作動薬をリツキシマブ・脾摘より優先する」という2019年版の序列(推奨7〜9)が撤回されたため、初回治療後になお追加治療を要する成人へトロンボポエチン受容体作動薬を推奨(強い推奨・エビデンスの確実性は中)、リツキシマブを提案(条件付き推奨・確実性は低)とする2026年版の推奨2aへ書き換えた。エルトロンボパグとロミプロスチムの優劣を述べていた2019年版の推奨6も撤回されており、2026年版は承認されている薬剤であればいずれを標準開始用量で用いてもよいとするだけである旨を追記した。あわせて適応の節が国を書かずに断定していたのを米国添付文書の記述と明示し、効能の限定(骨髄異形成症候群には適応が無いこと、インターフェロンを用いない直接作用型抗ウイルス薬との併用では有効性・安全性が確立していないこと)と適応年齢(ITPは1歳以上、重症再生不良性貧血の一次治療は2歳以上)を補った(出典:ASH 2026 ITP guidelines、ASH 2019 ITP guidelines、PROMACTA 添付文書)
    • トピックThrombocytopenias第二選択の序列を2026年版の推奨1・2a・2bへ差し替え、初回治療がステロイド単独からステロイドとリツキシマブまたはトロンボポエチン受容体作動薬の併用の提案へ変わったことを表と本文へ反映した。治療開始の閾値3万/μLは2026年版でも更新されていない一方、3万/μL以上で経過観察とするのは強い推奨、3万/μL未満でステロイドを選ぶのは条件付き推奨であるという強さの違いを明記した。H. pylori陽性成人への除菌療法を2019年版の推奨として引いていたが、これは2019年版がTable 2に再掲した2011年版の推奨であり、同表の前文が根拠を再検討していないと明記していることを確認して帰属を是正した(出典:ASH 2026 ITP guidelines、ASH 2019 ITP guidelines)
    • トピックSurgery of the spleen and retroperitoneum脾摘の適応欄が2019年版の序列を根拠に「脾摘の位置づけは後退している」と書いていたが、2026年版で撤回されたのはその序列(推奨7〜9)のほうであり、脾摘は推奨の枠から良質診療の記述の枠へ移って引き続き適切な選択肢とされている。複数の薬物療法に不応・不耐、長期の薬物治療を避けたい、重度の血小板減少に緊急の治療を要し薬物療法への反応が不十分、という3つの状況を明示する節を新設した。あわせて術前説明に敗血症だけでなく血栓症のリスクを含めること、術後は少なくとも年1回追跡すること、脾摘後に血小板数が正常化しても母体の抗血小板抗体の経胎盤移行は防げないことを追記した(出典:ASH 2026 ITP guidelines、ASH 2019 ITP guidelines)
    • トピックInvestigation of a thrombocytopenic patient引いていたのは撤回対象ではない推奨1a・1bだったので閾値そのものは据え置いたが、両者を「確実性の低いエビデンスに基づく条件付きの目安」と一段に潰していたのを是正し、3万/μL以上での経過観察が強い推奨、3万/μL未満でのステロイドが条件付き推奨、確実性はどちらも非常に低いことを明記した。治療する場合の選択が2026年版でステロイド単独からステロイドとリツキシマブまたはトロンボポエチン受容体作動薬の併用の提案へ変わったこと、診断が不確実なら2週以下の短期ステロイドで反応を見てよいこと、ステロイドは6週以下に留めるのが望ましいことを追記した。2019年版が緊急時の管理・妊娠・2017年以降の治療を扱わないと明記していることも添えた(出典:ASH 2026 ITP guidelines、ASH 2019 ITP guidelines)
  8. 2026 09.08

    コリンエステラーゼ阻害薬3剤が徐脈性不整脈・消化性潰瘍を「禁忌」として掲げていたが、日米いずれの規制文書でも警告・注意であることを確認して是正。あわせてITPの脾摘の位置づけと、廃止された厚労省「血液製剤の使用指針」への参照を直した。

    • 薬剤donepezil徐脈性不整脈・消化性潰瘍を禁忌欄から外し、慎重投与として書き分けた。日本の電子添文の禁忌は「本剤の成分又はピペリジン誘導体に対する過敏症の既往歴」の1項目のみ、米国添付文書も4項が同一の1項目のみで、いずれも徐脈性不整脈・消化性潰瘍を禁忌としていない。(出典:アリセプト錠・細粒 電子添文 2026年5月改訂第5版)
    • 薬剤rivastigmine徐脈性不整脈を禁忌欄から外し、慎重投与として書き分けた。日本の電子添文の禁忌はカルバメート系誘導体を含む過敏症の1項目のみ。あわせて米国添付文書だけが「貼付剤でアレルギー性接触皮膚炎を示唆する適用部位反応の既往」を禁忌に挙げるという国差を追記した。(出典:イクセロンパッチ 電子添文 2024年10月改訂第4版)
    • 疾患免疫性血小板減少症ASH 2026年版で脾摘が推奨2a・2bの選択肢から外れたことを「適応が消えた」と読ませない形に改めた。同版は脾摘をgood practice statementとして別に扱い、複数の薬物療法に不応・不耐、長期治療の回避希望、薬物療法に反応不十分な重度血小板減少への緊急治療、の3状況では引き続き適切な選択肢としている。あわせて撤回された2019年版の推奨の内訳を、推奨6(TPO受容体作動薬2剤の同等性)と推奨7〜9(脾摘・リツキシマブ・TPO受容体作動薬の序列)に正した。(出典:ASH ITP Summary of Changes 2026)
    • 薬剤fostamatinib撤回されたASH 2019年版の推奨の内訳を正した。推奨6はエルトロンボパグとロミプロスチムのどちらでもよいという同等性の推奨で、脾摘の序列は推奨7〜9である。(出典:ASH ITP Summary of Changes 2026)
    • 薬剤cryoprecipitate投与量の確認先として挙げていた厚生労働省「血液製剤の使用指針」が、2026年3月24日付け医薬発0324第2号により「輸血療法の実施に関する指針」「血液製剤保管管理マニュアル」とともに廃止され、日本輸血・細胞治療学会「輸血療法実践ガイド」へ統合されたことを追記した。(出典:医薬発0324第2号)
  9. 2026 09.08

    夜尿症の治療の節を国際小児禁制学会の標準化文書と日本夜尿症学会のガイドラインで組み直して第一選択の選び方と3段の階段を明示し、イミプラミンの承認適応・禁忌・年齢下限がEU・日本・米国で揃わないことを3極の規制文書で確かめて書き分けた。

    • 疾患夜尿症治療の節を、英国の指針とコクランレビューだけで組まれていた形から、国際小児禁制学会の標準化文書(2020年版が現行であることを確認)と日本夜尿症学会の診療ガイドライン2021で組み直した。第一選択が夜尿アラームとデスモプレシンの2つであること、どちらから始めるかを排尿日誌の所見で決める方法と家族の希望で決める方法の2通りがあること、先に選んだほうが無効ならもう一方へ切り替え単独でどちらも無効なら併用すること、抗コリン薬が第二選択でイミプラミンが専門医の扱う第三選択であることを、段階の表と診療の流れ図に反映した。アラームは6週間で進歩が無ければ中止し進歩があれば14夜連続の乾燥まで続けること、デスモプレシンは無効なら1〜2週間で見切りをつけること、抗コリン薬は開始前に便秘と残尿を除外し残尿があれば禁忌であること、日本では抗コリン薬に夜尿症の保険適用が無い一方で三環系抗うつ薬にはあることを補った。イミプラミンについては用量・投与時刻・効果判定・休薬・中止方法を原文の数値で入れ、心毒性のスクリーニングが資料ごとに違うこと、抗コリン薬との併用の可否が英国の指針と日本のガイドライン・標準化文書で正反対であることを書き分けた(出典:国際小児禁制学会 夜尿症の管理と治療、NICE 臨床ガイドライン111、夜尿症診療ガイドライン2021)
    • 薬剤imipramine承認適応の記述を、日本と米国の2文書で組まれていた形からEU・日本・米国の3極の表へ改めた。うつ病がこの3極すべてで承認適応として残っていることを確かめ、疾患側の関係フィールドにも反映した。夜尿症の年齢下限がEUで5歳超・日本で4歳以上が望ましい・米国で6歳以上と揃わないこと、昼間の失禁まで効能に明記しているのが日本だけであること、不安発作と慢性疼痛の適応があるのがEUだけであることを補った。禁忌も国ごとに数も中身も揃わないため表にし、EUが緑内障を隅角の限定なしで挙げ前立腺肥大や消化管および尿路生殖器の狭窄・ポルフィリン症・肝疾患・妊娠・授乳を加える一方、QT延長症候群を禁忌に明記しているのは日本だけであることを示した。あわせて「アミトリプチリンとクロミプラミンには泌尿器の適応が明記されない」という誤りを是正した——日本の電子添文ではアミトリプチリンが夜尿症を、クロミプラミンが遺尿症を効能又は効果に持つ。EUの小児用量表と日本夜尿症学会が示す用法も追記した(出典:スペイン医薬品庁 Tofranil 製品概要、トフラニール錠 電子添文、米国 TOFRANIL 添付文書、トリプタノール錠 電子添文、アナフラニール錠 電子添文)
    • 疾患気分障害(うつ病・双極性障害)三環系抗うつ薬の代表薬にイミプラミンが挙がっておらず、薬剤側から「適応薬」として参照される裏づけが無かったので、系統の原型として代表薬に加え、うつ病がEU・日本・米国のいずれでも承認適応として残っている(ただし現在の第一選択ではない)ことを3極の規制文書で示した(出典:スペイン医薬品庁 Tofranil 製品概要、トフラニール錠 電子添文、米国 TOFRANIL 添付文書)
  10. 2026 09.08

    脾のB細胞リンパ腫・白血病について、WHO分類第5版で新設された病型の日本語名がコーパスで3通りに割れていたのを原文の逐語で1つに揃え、あわせて有毛細胞白血病の一次治療と脾辺縁帯リンパ腫の治療の推奨を現行の一次資料で確かめて更新した。

    • 疾患有毛細胞白血病有毛細胞白血病バリアントの新しい病型名を「著明な核小体を伴う脾原発B細胞リンパ腫・白血病」から、WHO分類第5版の原文どおりの「著明な核小体を伴う脾B細胞リンパ腫/白血病(SBLPN)」へ是正した。この改称が置き換えたのはCD5陰性のB前リンパ球性白血病であってB前リンパ球性白血病全体ではないこと、国際コンセンサス分類は旧病名を維持していることを補った。治療では、一次治療をプリンアナログ単剤からクラドリビン+リツキシマブの同時併用へ改め、治療開始基準の数値(ヘモグロビン・血小板・好中球の閾値)と支持療法の予防投与を追記した。ただし75歳以上ではクラドリビン単剤が引き続き好まれることも併記した。モキセツモマブ パスドトクスの「2023年に販売中止」という断定を、出典どおり「大半の国で入手できない」という記述へ改めた(出典:WHO分類第5版 リンパ系腫瘍、国際コンセンサス分類2022、FILO 有毛細胞白血病診療推奨2024、高齢者の有毛細胞白血病に関する専門家合意2025)
    • 疾患脾辺縁帯リンパ腫NOTCH2変異・KLF2変異を「脾辺縁帯リンパ腫にほぼ特異的」としていた記述を是正した。根拠にしていた論文自身が、KLF2について他の報告とは対照的に検出されなかったと断り、NOTCH2については他のB細胞リンパ腫でも低頻度に報告されると書いている。さらにその対照群には節性辺縁帯リンパ腫が含まれておらず、日本血液学会のガイドラインは両変異を節性辺縁帯リンパ腫にも関連する異常として挙げている。治療では、症候性でC型肝炎ウイルス陰性の例についてリツキシマブ単剤と脾臓摘出を同格に並べていたのを改め、ガイドラインの推奨どおりリツキシマブ単剤を先に置き、脾臓摘出はリツキシマブ無効で脾腫による症状がある場合に考慮する位置づけとした。WHO分類第5版が、著明な核小体を持つ細胞が主体のごくまれな脾辺縁帯リンパ腫を新病型へ吸収したことも追記した(出典:NOTCH2・KLF2変異の臨床的意義、造血器腫瘍診療ガイドライン 第3.1版 辺縁帯リンパ腫、WHO分類第5版 リンパ系腫瘍)
    • トピックNodularis lymphoid infiltratio – spleen脾のB細胞リンパ腫・白血病4病型の名称を、総説独自の略記だった「著明な核小体を伴う脾リンパ腫(SLPN)」からWHO分類第5版の原文どおりの「著明な核小体を伴う脾B細胞リンパ腫/白血病(SBLPN)」へ是正し、各病型に疾患ノートへのリンクを張った。骨髄の増殖パターンによる4病型の対比と、脾臓摘出標本が無いと区別が常にはできないという分類自身の注意を追記した(出典:WHO分類第5版 リンパ系腫瘍)
    • トピックCLL (MGG) – BLOOD SMEARB前リンパ球性白血病の振り分け先を英語のまま置いていたのを、日本語名と略語を添えた「著明な核小体を伴う脾B細胞リンパ腫/白血病(SBLPN)」に改めた。あわせて、この新病型が吸収したのはCD5陰性の症例であること、実体としては有毛細胞白血病バリアントが主体で腫瘍細胞がCD25・アネキシンA1・TRAP・CD123陰性であること、国際コンセンサス分類は旧病名を維持しているため「B前リンパ球性白血病という病名は消えた」と書けるのはWHO分類第5版の体系に限った話であることを補った(出典:WHO分類第5版 リンパ系腫瘍、国際コンセンサス分類2022)