薬理学

薬理学 · B9

脂質代謝に作用する薬・体重管理薬

B9: Drugs affecting lipid metabolism. Drugs controlling body weight

前提:病態
Core37:栄養補助食品(サプリメント)Core63:薬剤性有害反応:肝毒性Core68:薬剤性有害反応:体重増加・減少Core71:薬剤性有害反応:性機能障害
応用トピック
心血管リスク因子と一次・二次予防脂質異常症の薬物療法脂質異常症肥満症
薬剤
アシピモクスアトルバスタチンアリロクマブイコサペント酸エチルインクリシランエゼチミブエボロクマブオルリスタットゲムフィブロジルコレスチラミンコレセベラムシンバスタチンセトメラノチドトコフェロールニコチン酸エステルニコチン酸(ナイアシン)ニコモールピタバスタチンフェノフィブラートベザフィブラートペマフィブラートベンペド酸マジンドールメトレレプチンラロピプラントロスバスタチン魚油ベース脂肪乳剤
疾患
スタチン関連筋障害横紋筋融解症

🧠 全体像:の「どこに作用するか」で整理する。 肝合成↓(スタチン)・↓(・)・阻害(抗体/siRNA)・↓()。

ポイント:コレステロール()が主体ならスタチンが第一選択、トリグリセリド(TG)が主体なら(ただし心血管リスクを下げる土台はあくまでスタチンで、の主眼は著明高TGでのの予防にある。詳細はのノート)。

(※本文で詳しく扱う体重管理薬はである。かつての中枢性のうち、は2008年11月13日に販売が停止され、2009年1月16日の欧州委員会決定での販売承認が取り下げられた12。シブトラミンは2010年8月6日の欧州委員会決定で全域の販売承認が「停止」された——取下げではなく、便益がリスクを上回る患者群を特定できるデータが出るまでという解除条件つきの停止である34。現在の薬物療法の中心である/作動薬はのノートで扱う)

スタチン

肝でのコレステロール合成↓→受容体↑→↓(第一選択)。⚠️筋障害()・肝障害。

⚠️ 「スタチンで筋肉痛が出る」の多くはでも同程度に起こる(ノセボ効果)。 過去に筋症状を訴えスタチンを中止していた200例を対象に、20mgとを2か月ずつに繰り返すn-of-1試験を行ったところ、筋症状スコアにスタチン期と期で有意差はなかった(-0.11、95%信頼区間-0.36〜0.14、P=0.40)5。ただしは頻度こそ稀だが実在する重篤なであり、が基準値上限の10倍を超える上昇は重篤な筋障害を示唆するとされる6。「筋肉痛の多くがノセボ」という知見は「が起こらない」ことを意味しない。

⚠️ 「スタチンはを起こす」はの側から支持されていない。 授業資料を含む古い記載ではスタチンが・の原因薬として挙げられることがあり、テストステロン合成の低下が機序として想定されてきた。しかし11件の(計647例、平均年齢58歳)は、5項目版(IIEF-5)がスタチン群で対照群より3.4点改善したと報告し、を逐語で「スタチンは勃起機能を臨床的に意味のある程度に改善する」としている。⚠️ 少なくともとして勃起機能を悪化させるとは言えない。 詳細と出典はCore71:薬剤性:が正本である。

💡 肝への作用は「起きるが、定期的な酵素監視を全例に課す段階ではない」。 はスタチンの既知の作用だが、無症候性の軽度上昇で中止する必要は乏しい。の一般的な枠組み(どの型か・いつ測るか・いつ中止するか)はCore63:薬剤性:肝毒性で扱う。

コレステロール吸収阻害(腸管)

  • — 阻害(輸送体)|適応:スタチンに併用または単独
  • — →胆汁酸を結合→肝受容体↑|適応:高。⚠️ 2型糖尿病の血糖改善は米国だけの適応——米国のは成人2型糖尿病の改善を独立した適応に挙げるが7、のCholestagel(製品情報2025年6月3日更新)の適応は成人の原発性だけで糖尿病は含まれない8
  • — 同じの旧世代薬(粉末を液体に懸濁して服用)。脂質以外に胆汁うっ滞性の掻痒にも使われ、日本ではの除去にも適応がある(詳細はノート側)

PCSK9阻害(LDL受容体のリサイクル↑)

を抑えると受容体が分解されず再利用→大幅に↓。スタチン不十分時・。

💡 阻害の効果は、心筋梗塞・脳卒中を起こす前の集団でも示された。 または糖尿病があり心筋梗塞・脳卒中の既往がなく、が90 mg/dL以上の12,257例を対象としたVESALIUS-CV試験(追跡4.6年)では、2つのがいずれも群で低かった——3-point MACE(冠動脈死・心筋梗塞・)の5年Kaplan-Meier推定値が6.2%対8.0%(0.75、95%信頼区間0.65-0.86、P<0.001)、4-point MACE(これに虚血によるを加えた複合)が13.4%対16.2%(0.81、95%信頼区間0.73-0.89、P<0.001)で、安全性イベントの群間差は認められなかった9。⚠️ 組入れは 90 mg/dL以上の高リスク例であって「誰でも下げるほどよい」を示した試験ではない。

ATPクエン酸リアーゼ阻害(スタチンの1段上流)

  • — コレステロール合成経路で還元酵素より上流のを阻害する。💡 活性化に必要な酵素(ACSVL1)が肝に限局し骨格筋には無いため、筋症状を理由にスタチンを続けられない患者の選択肢になる(詳細はノート側)

フィブラート(PPAR-α作動・TG中心)

⚠️ とスタチンの併用によるリスクは、の種類で大きさが違う。 はCYP2C8とOATP1B1輸送体を強く阻害するためスタチン(特に・・)との併用でリスクが著しく高まる一方、/はこの的な相互作用が乏しく、スタチン併用が必要な場面ではより優先される10。上の一覧に挙げたはこの相互作用が乏しい側である。

⚠️ ()はTG↓・↑を狙う古典的な薬だが、で心血管の改善を示せていない。 スタチン治療下への追加でAIM-HIGH試験はを減らさず(16.4% vs 16.2%)有効性欠如で早期中止となり11、HPS2-THRIVE試験も主要を有意に減らさず重篤な有害事象(新規糖尿病・重篤感染症・出血)を増やした12。そのため現在この適応でのの位置づけは限定的である。⚠️ HPS2-THRIVEで投与されたのは単剤ではなく、を抑えるとの配合剤である——有害事象のどこまでが由来かは、この試験だけからは切り分けられない。

⭐ この「位置づけが限定的」は感想ではなく、上の帰結として残っている。 米国は2016年4月18日発効で、錠(NDA 020381と7件)およびについてスタチン併用に関する効能の承認を撤回した(根拠に挙げられたのはACCORD・AIM-HIGH・HPS2-THRIVEの3試験)13。では/配合剤(Tredaptive・Pelzont・Trevaclyn)が、2013年3月22日の欧州委員会決定で販売承認を停止され14、その後2013年4月10日の欧州委員会決定で販売承認そのものが取り下げられた(販売承認保有者が2013年3月20日付で自主的な取下げを通知した)。EMAのEPARページは逐語で「いずれの製品も現在域内のどの国でも販売されていない」と記している15。⚠️ と取下げ(withdrawal)は別の措置である——停止は解除条件を満たせば戻りうるが、この配合剤は取下げまで進んでいる。⚠️ 米国で撤回されたのはスタチン併用に関する効能に限られ、単独使用の効能は残っている。

系として押さえておく薬(上の扱いは国ごとに違うので各ノートを見る)

体重管理薬

この講義コードの体重管理薬は「どこに効くか」で3つに分かれる——腸管(吸収を妨げる)/視床下部の(食欲を抑える)/欠けているシグナルを補う(・経路)。

腸管でのリパーゼ阻害(非全身性)

  • — 阻害(腸管内で)|適応:でのへの追加治療|⚠️・などの消化器症状が高頻度16。(A・D・E・K)の吸収低下に注意

中枢性

  • マジンドール — 視床下部のに作用し、再取り込みを阻害する。日本では症に限った数値基準つきの適応(肥満度+70%以上または 35以上)を持つ(詳細と投与期間の制限はノート側)

欠けたシグナルを補う/受容体を直接叩く(の肥満)

⚠️ この講義コードの枠の外に、現在の薬物療法の中心がある。 グルカゴン様ペプチド-1()受容体作動薬と、これに刺激ポリペプチド(GIP)受容体への作用を加えた二重作動薬である。B9の一覧だけを見て「の薬=」と覚えない。

  • 減量幅の実測値はCore68:薬剤性:体重増加・減少が正本である。⭐ 糖尿病のないの成人を対象としたSTEP 1試験で、週1回皮下2.4 mgは68週で体重をマイナス14.9%(はマイナス2.4%)まで下げており、体重変化が「」から「適応」へ移ったことを示す代表例になっている。
  • 消化器有害事象のはCore66:薬剤性:便秘・下痢・嘔吐が正本である。⚠️ とくにの嘔吐は13.23と突出して高い(ただしは非常に広い)。⚠️ これらの値は糖尿病のない・肥満者を集めたのもので、糖尿病患者にそのまま当てはめない。
  • 臨床での位置づけ・適応・投与法はのノートで扱う。

💡 の効果量は中程度。 低カロリー食に加え120mgを1日3回・1年間投与した17件(10,041例)を統合した系統的レビューでは、に比べ体重の5%減少を達成するが1.74(95%信頼区間1.57-1.91)、10%減少のが1.96(1.74-2.21)であった一方、消化器有害事象のも1.46(1.37-1.55)と高かった16。⚠️ この消化器症状は中枢性の悪心ではなく、吸収されなかった脂肪が下部消化管へ流れることによる——脂肪の多い食事を摂るほど強く出るので、患者への説明も食事内容と結びつける。

⭐ 高頻度ポイント:スタチン「-statin」=第一選択・還元酵素阻害・筋障害/肝障害(は相互作用)、=、阻害:抗体「-mab」(/)とsiRNA(=年2回)、=胆汁酸レジン(血糖改善の適応は米国のみ)、=-αでTG↓・↑(著明高TGでの膵炎予防が主眼)。⚠️スタチン+は筋障害リスク↑。

🔁 1枚図でまとめ

flowchart TD
  R["B9: <span class='jp-term jp-term-diagram' title='lipid metabolism'>脂質代謝</span>に作用する薬・体重管理薬"]
  R --> LDL["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='low-density lipoprotein cholesterol'>LDL-C</span>を下げる"]
  R --> TG["トリグリセリドを下げる"]
  R --> WT["体重を下げる"]
  LDL --> S["肝でのコレステロール合成↓<br>スタチン:<span class='jp-term jp-term-diagram' title='atorvastatin'>アトルバスタチン</span>/<span class='jp-term jp-term-diagram' title='rosuvastatin'>ロスバスタチン</span>/<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='simvastatin'>シンバスタチン</span>/ピタバスタチン"]
  LDL --> BA["同じ経路の1段上流<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='bempedoic acid'>ベンペド酸</span>(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ATP-citrate lyase (ACLY)'>ATPクエン酸リアーゼ</span>阻害)<br>活性化酵素が肝限局→筋症状が出にくい"]
  LDL --> AB["腸管からの取り込み↓<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='ezetimibe'>エゼチミブ</span>(<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Niemann-Pick C1-like 1'>NPC1L1</span>)/<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='bile acid sequestrant resin'>胆汁酸吸着レジン</span>:<span class='jp-term jp-term-diagram' title='colesevelam'>コレセベラム</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='cholestyramine'>コレスチラミン</span>"]
  LDL --> P["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='low-density lipoprotein'>LDL</span>受容体のリサイクル↑<br>抗<span class='jp-term jp-term-diagram' title='proprotein convertase subtilisin/kexin type 9'>PCSK9</span>抗体:<span class='jp-term jp-term-diagram' title='alirocumab'>アリロクマブ</span>/<span class='jp-term jp-term-diagram' title='evolocumab'>エボロクマブ</span><br>siRNA:<span class='jp-term jp-term-diagram' title='inclisiran'>インクリシラン</span>(年2回)"]
  TG --> F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='peroxisome proliferator-activated receptor'>PPAR</span>-α作動→<span class='jp-term jp-term-diagram' title='lipoprotein lipase (LPL)'>リポタンパクリパーゼ</span>↑<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='fenofibrate'>フェノフィブラート</span>/<span class='jp-term jp-term-diagram' title='bezafibrate'>ベザフィブラート</span>/ペマ<span class='jp-term jp-term-diagram' title='fibrate'>フィブラート</span>"]
  TG --> NA["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='nicotinic acid'>ニコチン酸</span>系<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='nicotinic acid'>ニコチン酸</span>/アシピモクス<br>⚠️心血管<span class='jp-term jp-term-diagram' title='all-or-none outcomes'>アウトカム</span>の改善は示されていない"]
  WT --> O["腸管で脂肪を吸収させない<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='orlistat'>オルリスタット</span>(リパーゼ阻害)"]
  WT --> C["視床下部の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='feeding center'>摂食中枢</span><br>マジンドール"]
  WT --> G["欠けたシグナルを補う<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='metreleptin'>メトレレプチン</span>/<span class='jp-term jp-term-diagram' title='setmelanotide'>セトメラノチド</span>"]
  WT --> I["⚠️この講義コードの枠外<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='glucagon-like peptide-1'>GLP-1</span>/<span class='jp-term jp-term-diagram' title='GIP receptor'>GIP受容体</span>作動薬"]
  S --> MYO["⚠️筋障害・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='rhabdomyolysis'>横紋筋融解</span><br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='fibrate'>フィブラート</span>併用で↑(とくに<span class='jp-term jp-term-diagram' title='gemfibrozil'>ゲムフィブロジル</span>)"]
  F --> MYO

📋 まとめ表

薬剤 分類 機序 適応・注意
スタチン 還元酵素阻害→受容体↑ 高・心血管リスク低減。⚠️筋障害
スタチン 還元酵素阻害 低下作用が最も強い部類
スタチン 還元酵素阻害 ⚠️代謝で相互作用が多い
ピタバスタチン スタチン 還元酵素阻害 が主でにほぼ依存しない
吸収阻害 阻害→↓ スタチンに併用または単独
胆汁酸を結合→肝受容体↑ 高。⚠️2型糖尿病の血糖改善は米国のみの適応
胆汁酸を結合→肝受容体↑ 旧世代(粉末)。にも
阻害(抗体) 抗抗体→受容体リサイクル↑ 家族性/高リスク例・皮下注
阻害(抗体) 抗抗体→受容体リサイクル↑ 家族性/高リスク例・皮下注
阻害(siRNA) 肝 mRNAをサイレンシング は年2回の注射
阻害 コレステロール合成の1段上流を阻害 活性化酵素が肝限局→筋症状が出にくい
-α作動→↑→TG↓・↑ 高TG・混合型。⚠️スタチン併用で筋障害↑
-α作動 高TG。にも用途がある
ペマ 選択的モジュレーター SPPARMαとして設計 高TG
-α作動 ⚠️CYP2C8・OATP1B1阻害が強くスタチン併用を避ける
() 系 作動→↓ ⚠️。心血管の改善は示されていない
DP1拮抗薬(配合成分) だけを抑える 単剤の適応は無い。の配合剤は取下げ済み
体重管理(非全身性) 阻害 。⚠️・・↓
マジンドール 体重管理(中枢性) 視床下部の・ 日本は症に限った数値基準つきの適応
体重管理(補充) の補充 全身性。一般のの薬ではない
体重管理(受容体作動) MC4R作動 MC4Rより上流の

出典

  1. 1.The European Medicines Agency recommends suspension of the marketing authorisation of Acomplia(European Medicines Agency・2008)肥満・過体重患者でリモナバン(Acomplia)投与群はプラセボ群に比べ精神疾患(うつ病など)のリスクが約2倍であり、市販後データでも臨床試験時より重篤な精神疾患の報告が多かったことから、CHMPが2008年10月23日付でEU域内での販売承認停止を勧告したことを確認した。閲覧 2026-08-27
  2. 2.Acomplia (rimonabant) — European public assessment report(Withdrawn)(European Medicines Agency(EMEA/H/C/000666、販売承認保有者 sanofi-aventis)・2009)ページ全文を取得して確認した。Authorisation detailsが販売承認の発行を2006年6月19日、販売承認の取下げ(Withdrawal of marketing authorisation)を2009年1月16日と記すこと。本文が、2008年11月13日に販売されていた全加盟国でAcompliaの販売が停止されたこと、2008年12月5日に販売承認保有者sanofi-aventisが自主的な取下げを欧州委員会へ通知したこと(リモナバンの臨床開発を全適応で中止したため停止解除に足る追加データが得られないことを理由とする)、2009年1月16日に欧州委員会が販売承認を取り下げる決定を出したことを述べていること。承認時の適応がBMI 30以上の肥満患者、または2型糖尿病・脂質異常症などの危険因子を伴うBMI 27超の過体重患者への食事・運動の補助であったことを確認した閲覧 2026-09-17
  3. 3.European Medicines Agency recommends suspension of marketing authorisation for sibutramine(European Medicines Agency・2010)心血管疾患の既往または高リスクの過体重・肥満患者ほぼ1万例を対象としたSCOUT試験で、シブトラミン群はプラセボ群に比べ非致死性の脳卒中・心筋梗塞などの重篤な心血管イベントリスクが増加したことを受け、2010年1月22日付でCHMPがEU域内でのシブトラミン含有製剤の販売承認停止を勧告したことを確認した。⚠️ このニュースはCHMPの勧告までを扱い、欧州委員会の決定日は含まない。閲覧 2026-08-27
  4. 4.Sibutramine — Article 107 procedure (EMA/808179/2009, EMA/H/A-107/1256)(European Medicines Agency・2010)ページ全文を取得して確認した。Key dates and outcomesがCHMP意見日を2010年1月21日、欧州委員会決定日を2010年8月6日と記し、現在の状態(Current status)が「European Commission final decision」であること。手続きはドイツのBfArMが2009年11月にArticle 107で開始したものであること。本文が逐語で「the marketing authorisations for sibutramine-containing medicines be suspended across the EU」「The suspension will remain in place until the company can provide data that are sufficient to allow the identification of a group of patients for whom sibutramine's benefits clearly outweigh its risks」と述べ、**取下げではなく解除条件つきの停止**であることを確認した。CHMPが減量幅をプラセボ比で平均2〜4 kgと評価していることも確認した閲覧 2026-09-17
  5. 5.Statin treatment and muscle symptoms: series of randomised, placebo controlled n-of-1 trials(The BMJ(StatinWISE Trial Group)・2021)過去にスタチンによる筋症状を訴え中止した200例を対象に、アトルバスタチン20mgとプラセボを2か月ずつ交互に繰り返す二重盲検n-of-1試験(151例が解析対象)を行った結果、筋症状スコアにスタチン期とプラセボ期で有意差はなく(平均差-0.11、95%信頼区間-0.36〜0.14、P=0.40)、耐容できない筋症状での中断はスタチン期9%・プラセボ期7%、試験完了者の2/3が長期のスタチン治療再開を意図したことを確認した。閲覧 2026-08-27
  6. 6.Statin-associated muscle symptoms: impact on statin therapy—European Atherosclerosis Society Consensus Panel Statement on Assessment, Aetiology and Management(European Atherosclerosis Society(European Heart Journal掲載)・2015)スタチン関連筋症状の評価で、CKが基準値上限の4倍未満かつ症状が耐容範囲内なら継続、4倍を超えて筋症状があれば正常化するまで休薬、10倍を超える上昇はまれで重篤な筋障害(横紋筋融解症)を示唆するという3段階のCKベース判断枠組みを提案したことを確認した。閲覧 2026-08-27
  7. 7.WELCHOL (colesevelam hydrochloride) tablets, for oral use; WELCHOL (colesevelam hydrochloride) for oral suspension — Prescribing Information(DailyMed (NLM) / labeler Cosette Pharmaceuticals, Inc.・2024)drugInfoページを取得して確認した(labelerはCosette Pharmaceuticals, Inc.、本文の改訂表示はRevised 1/2024)。1 INDICATIONS AND USAGE が逐語で「reduce elevated low-density lipoprotein cholesterol (LDL-C) in adults with primary hyperlipidemia」「reduce LDL-C levels in boys and postmenarchal girls, 10 to 17 years of age, with heterozygous familial hypercholesterolemia (HeFH)」「improve glycemic control in adults with type 2 diabetes mellitus」の3つを挙げ、Limitations of Use が「Do not use for treatment of type 1 diabetes or for diabetic ketoacidosis」「Not studied in Fredrickson Type I, III, IV, and V dyslipidemias」であること、2型糖尿病でも高脂血症でも推奨用量が1日3.75 gであることを確認した。openFDAで成分名 colesevelam hydrochloride の添付文書20件を引くと、後発品も同じ3適応を持つ閲覧 2026-09-17
  8. 8.Cholestagel (colesevelam) — European public assessment report(European Medicines Agency(EMEA/H/C/000512、販売承認保有者 CHEPLAPHARM Arzneimittel GmbH)・2025)ページ全文を取得して確認した(製品情報の Last updated は2025年6月3日、Revision 26、販売承認の発行は2004年3月9日)。Therapeutic indication の3段落がいずれも成人の原発性高コレステロール血症に対するもの(スタチン併用・スタチン不適例の単独療法・エゼチミブとの併用)で、**2型糖尿病の血糖コントロールに関する適応はEUの適応文に含まれない**ことを確認した(ページ全文で diabet・glycaemic はいずれも0件)。⚠️ このページはEMAが掲げる適応文であり、SmPC本体(Annex I)そのものではない閲覧 2026-09-17
  9. 9.Evolocumab in Patients without a Previous Myocardial Infarction or Stroke(New England Journal of Medicine・2026)PubMed(PMID 41211925、N Engl J Med 2026;394(2):117-127、DOI 10.1056/NEJMoa2514428)の抄録を取得して確認した。心筋梗塞・脳卒中の既往がなくアテローム性動脈硬化症または糖尿病を有し、LDL-Cが90 mg/dL以上の患者12,257例(エボロクマブ6,129例、プラセボ6,128例)を1対1に割り付けた無作為化二重盲検プラセボ対照試験で、追跡期間中央値が4.6年であること。主要評価項目は2つで、3-point MACE(冠動脈死・心筋梗塞・虚血性脳卒中の複合)の5年Kaplan-Meier推定値が6.2%対8.0%(ハザード比0.75、95%信頼区間0.65-0.86、P<0.001)、4-point MACE(3-point MACEに虚血による動脈血行再建を加えた複合)が13.4%対16.2%(ハザード比0.81、95%信頼区間0.73-0.89、P<0.001)で、安全性イベントの発生率に群間差の証拠は認められなかったこと。用法は140 mgを2週間毎の皮下投与であることを確認した閲覧 2026-09-17
  10. 10.Recommendations for Management of Clinically Significant Drug-Drug Interactions With Statins and Select Agents Used in Patients With Cardiovascular Disease(American Heart Association(Wiggins BS, et al.)・2016)スタチンとの併用が必要な場面ではゲムフィブロジルよりフェノフィブラート/フェノフィブリン酸が薬物間相互作用の少なさから優先されること、ゲムフィブロジルはロバスタチン・プラバスタチン・シンバスタチンとの併用を避けるべきであることを確認した。閲覧 2026-08-27
  11. 11.Niacin in Patients with Low HDL Cholesterol Levels Receiving Intensive Statin Therapy (AIM-HIGH)(New England Journal of Medicine(Boden WE, et al.)・2011)LDL-Cが管理目標を達成しスタチン治療を受けている患者への徐放性ナイアシン追加が、主要心血管イベントを減少させず(16.4% vs 16.2%)、有効性欠如のため試験が早期中止されたことを確認した。閲覧 2026-08-27
  12. 12.Effects of Extended-Release Niacin with Laropiprant in High-Risk Patients (HPS2-THRIVE)(New England Journal of Medicine(HPS2-THRIVE Collaborative Group)・2014)スタチン治療中の高リスク患者への徐放性ナイアシン/ラロピプラント追加が主要血管イベントを有意に減少させず、新規糖尿病診断・重篤な感染症・重篤な出血などの重篤な有害事象を有意に増加させたことを確認した。閲覧 2026-08-27
  13. 13.AbbVie Inc. et al; Withdrawal of Approval of Indications Related to the Coadministration With Statins in Applications for Niacin Extended-Release Tablets and Fenofibric Acid Delayed-Release Capsules(U.S. Food and Drug Administration(Federal Register 81 FR 22612)・2016)官報の全文(文書番号2016-08887、81 FR 22612-22613)を取得して確認した。発効日が2016年4月18日であること、撤回の対象が徐放性ナイアシン錠(NDA 020381 Niaspanと、これを先発品とする後発品7件)およびフェノフィブリン酸徐放カプセル(NDA 022224 Trilipixと後発品3件)の「スタチンとの併用に関する効能」に限られること、撤回の理由が「複数の大規模心血管アウトカム試験の総体から、スタチン治療中の患者において薬剤によるトリグリセリド低下および/またはHDLコレステロール上昇が心血管イベントのリスク低下をもたらすという結論は、科学的証拠の総体としてもはや支持されない」という判断であること、その根拠として引かれた3試験がACCORD(2010)・AIM-HIGH(2011)・HPS2-THRIVE(2014)であることを確認した。閲覧 2026-09-14
  14. 14.Tredaptive, Pelzont and Trevaclyn (nicotinic acid / laropiprant) — Article 20 referral(European Medicines Agency・2013)ページ全文を取得して確認した。ニコチン酸/ラロピプラント配合剤(Tredaptive・Pelzont・Trevaclyn)のArticle 20手続きがHPS2-THRIVEの新しいデータを受けて開始され、Key factsの手続き開始日が2012年12月20日・PRAC勧告日が2013年1月10日・欧州委員会決定日が2013年3月22日、転帰(Outcome)が「Suspension(停止)」であること、2013年1月17日にCHMPが販売承認の停止勧告を確認し、その理由がスタチンへの上乗せで主要な血管イベントの減少に有意な追加効果が無く便益がリスクを上回らなくなったことであることを確認した。⚠️ このページが扱うのは停止までで、その後の販売承認の取下げ(2013年4月10日)と「現在EU域内のどの国でも販売されていない」という記述はこのページには無く、各製品のEPARページ側にある。閲覧 2026-09-14
  15. 15.Tredaptive (nicotinic acid / laropiprant) — European public assessment report(Withdrawn)(European Medicines Agency(EMEA/H/C/000889、販売承認保有者 Merck Sharp Dohme Ltd)・2013)ページ全文を取得して確認した。Authorisation detailsが販売承認の発行を2008年7月3日、販売承認の取下げ(Withdrawal of marketing authorisation)を2013年4月10日と記すこと、本文が逐語で「None of the products are currently marketed in any EU country.」=いずれの製品も現在EU域内のどの国でも販売されていないと述べ、これがCHMPの2013年1月17日の停止勧告に続くものであること、販売承認保有者が2013年3月20日付の書面で自主的な取下げを欧州委員会に通知し、2013年4月10日に欧州委員会がTredaptiveの販売承認を取り下げる決定を出したと述べていることを確認した閲覧 2026-09-17
  16. 16.Changes in body weight and serum lipid profile in obese patients treated with orlistat in addition to a hypocaloric diet: a systematic review of randomized clinical trials(The American Journal of Clinical Nutrition・2004)系統的レビューで抽出した28件の無作為化比較試験のうち、低カロリー食に加えオルリスタット120mgを1日3回・1年間投与した群とプラセボ/無治療対照群を比較した17件(10,041例)を統合した結果、体重の5%減少を達成する相対リスクが1.74(95%信頼区間1.57-1.91)、10%減少の相対リスクが1.96(95%信頼区間1.74-2.21)であった一方、消化器有害事象の相対リスクも1.46(95%信頼区間1.37-1.55)と高かったことを確認した。閲覧 2026-08-27