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Lab values · Published

アルブミン

Albumin

別名
低アルブミン血症血清アルブミン
臓器系
全身消化器腎・泌尿器
科目
Internal Medicine
トピック
内科学 N-01:糸球体疾患内科学 E-04:カルシウム代謝異常内科学 G-06:急性肝不全の管理
関連疾患
Denys-Drash症候群Whipple病アルコール性肝疾患クローン病ネフリティック症候群ネフローゼ症候群ホジキンリンパ腫悪液質炎症性腸疾患(クローン病・潰瘍性大腸炎)肝硬変急性肝不全原発性副甲状腺機能亢進症原発性副腎不全巣状分節性糸球体硬化症多発性骨髄腫蛋白漏出性胃腸症中毒性巨大結腸症腸リンパ管拡張症潰瘍性大腸炎糖尿病性腎症副甲状腺機能低下症膜性腎症膜性増殖性糸球体腎炎慢性膵炎毛細血管漏出症候群膵外分泌不全褥瘡
スコア
Child-Pugh分類MELDスコアPELDスコア修正Glasgow予後スコア

🧠 全体像は、肝での合成、炎症による分布変化、腎・腸管・皮膚からの喪失、の合算結果である。低値を「栄養不足」だけで説明せず、炎症、合成低下、喪失、希釈へ分ける。半減期が長く急性変化へ遅れるため、単独ではや急性肝機能の検査にならない。

何を測っているか

アルブミンは肝細胞で合成される主要で、の維持、脂肪酸・ビリルビン・Ca・薬物・ホルモンの運搬に関わる。血管内だけでなく間質にも分布し、炎症時にはによりへ移動する。

flowchart TD
    A["肝で合成"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='serum albumin'>血清アルブミン</span>"]
    B --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='oncotic pressure'>膠質浸透圧</span>を維持"]
    B --> D["薬物・ホルモン・Caなどを運搬"]
    E["炎症・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='capillary leak'>毛細血管漏出</span>"] --> F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='extravascular'>血管外</span>へ<span class='jp-term jp-term-diagram' title='redistribution'>再分布</span>"]
    G["腎・腸管・皮膚から喪失"] --> H["血清値低下"]
    I["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='reduced hepatic synthesis'>肝合成低下</span>"] --> H
    J["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='fluid overload (volume overload)'>体液過剰</span>"] --> K["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='dilutional (e.g. dilutional coagulopathy)'>希釈性</span>低値"]

このノートはを扱う。尿中アルブミンとは、をみるとして別に解釈する。

基準値と単位

成人の目安は3.5〜5.0 g/dL(35〜50 g/L)だが、測定法・年齢・施設で異なる。などで差があり、経時比較は同一施設・同一法が望ましい。

項目 読み方
g/dLとg/L 1 g/dL = 10 g/L
半減期 約20日。急性の合成変化を遅れて反映
血管内分布 全身アルブミンの一部。漏出・で値が動く
年齢、妊娠、、測定法で変わる

低値の意味

は、合成低下だけでなく炎症と喪失が頻度・重要性とも高い。

機序 代表例 次に確認するもの
炎症・ 敗血症、手術、炎症性疾患、悪性腫瘍 CRP、全身状態、
進行した肝硬変 INR、ビリルビン、血小板、慢性経過
腎から喪失 尿蛋白定量、尿沈渣、浮腫、脂質
腸管から喪失 下痢、消化管疾患、便中
皮膚・体表から喪失 広範囲熱傷、滲出創 損傷範囲、体液管理
摂取・吸収不足 重度、吸収不良 体重推移、摂取量、、微量栄養素
希釈 妊娠、心不全、 体重、浮腫、体液バランス

低値と浮腫が並んでも、アルブミン低下だけが原因とは限らない。腎、静脈圧上昇、炎症性透過性亢進が重なるため、と原因疾患を同時に評価する。

⚠️ ではアルブミン半減期が長いため、発症直後に正常でも合成能が保たれているとはいえない。急性の肝合成能はPT/INRや臨床経過を重視する。

高値の意味

真の産生過剰で高値になることはほとんどなく、主にまたは投与の影響である。

状況 解釈
脱水・ Hb、総蛋白、Na、体液所見と併せる
長時間の・立位 による見かけの上昇
アルブミン製剤投与後 採血時刻と投与量を確認
総蛋白や臨床像と不一致なら再検・方法確認

高アルブミン血症という独立病態を探すより、脱水と条件を確認する。

結合物質への影響

アルブミン低下は総濃度を変えても、活性を持つが同じとは限らない。

対象 影響と注意
総Ca 結合型が減り総Caが低く見える。重症例ではCaを測る
薬物 高蛋白結合薬の総濃度とが乖離し得る
ビリルビン の運搬に関与
甲状腺・副腎系検査 変化を含め総濃度の解釈に注意

補正Ca式は近似であり、重症患者、著しい、酸塩基異常、腎不全では誤差が大きい。治療判断に影響するならCaを直接測る。

測定上の注意

落とし穴 起こり得ること
長い・立位採血 による
大量輸液 低値
栄養摂取とに速く低下
測定法差 免疫グロブリン増加や腎不全で方法間差
製剤投与直後 一時的上昇で基礎状態を隠す

💡 アルブミンはである。炎症時の低値を見て「栄養投与が不足」と即断すると、原因を取り違える。

経時変化と次の評価

最初に炎症とを確認し、尿蛋白が多ければ腎性喪失、肝疾患とINR異常があれば慢性合成低下、下痢・熱傷があれば腸管・皮膚喪失を調べる。体重、摂取量、、CRP、肝機能を同じ時間軸に置き、アルブミン製剤は数値を正常化するためだけに投与しない。

まとめ

  • は合成、炎症性、喪失、希釈の合算値である。
  • 低値を栄養不足だけで説明せず、炎症・腎・肝・腸管・を分けて調べる。
  • 高値の多くは脱水、、製剤投与による。
  • や急性栄養変化を鋭敏に示す検査ではない。
  • 尿アルブミンとは別の検査であり、総Caやへの効果にも注意する。