臨床薬理学

臨床薬理学 · 02

乾癬の薬物療法

Psoriasis

前提:病態
ミネラルコルチコイド・外用グルココルチコイド・副腎皮質拮抗薬及びステロイド合成阻害薬免疫薬理学III(抗体・融合タンパク質)抗がん薬V(低分子シグナル伝達阻害薬・レチノイド)

🧠 全体像:乾癬は、IL-23とIL-17を軸にしたT細胞の炎症がの増殖を異常に速める慢性皮膚疾患である。治療は重症度(・・)でを選ぶ:軽症は外用薬(・ステロイド・)と、中等症〜重症は(・・・)と生物学的製剤(・IL-12/23・IL-23・IL-17阻害薬)へ進む。薬の選択は状・・心不全・妊娠希望などの併存状況で大きく変わる。

疾患の特徴

  • 境界明瞭な紅斑に銀白色の鱗屑が付着した局面が、全身のどこにでも生じる。爪と関節も侵されうる()。
  • 若年成人に多い。最も多い病型は()で、頭皮・肘・に好発する。
  • 他人にうつらず、病変部が感染を起こしているわけでもなく、悪性でもない。患者と周囲の誤解を解くことも治療の一部である。

病態:なぜ鱗屑が厚く積もるのか

観点 内容
表皮の回転 基底層の細胞が表面に達するまで、正常では約1か月かかるが、乾癬では約4日に短縮する
組織像 にの核が残ったまま剥がれる()。局面にはリンパ球・白血球の浸潤とがみられる
免疫病態 が活性化し、Th1型とTh17型のT細胞が増殖・活性化する。炎症にはIL-12、IL-23、、IFN-γが関わる
flowchart TD
  A["誘因<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='genetic predisposition'>遺伝的素因</span>・ストレス・喫煙・薬剤・感染"] --> B["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='antigen-presenting cell (APC)'>抗原提示細胞</span>の活性化"]
  B --> C["IL-12 → Th1細胞<br>IL-23 → <span class='jp-term jp-term-diagram' title='Th17 cell'>Th17細胞</span>"]
  C --> D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='tumor necrosis factor-alpha'>TNF-α</span>・IFN-γ・IL-17の産生"]
  D --> E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='keratinocyte'>角化細胞</span>の過剰増殖<br>表皮の回転が約1か月から約4日へ"]
  E --> F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='parakeratosis'>不全角化</span>・厚い鱗屑<br>紅斑を伴う局面"]
  D --> G["全身の炎症<br>関節炎・心血管疾患・代謝異常"]

💡 この連鎖の上流ほど、生物学的製剤の標的としても重要である。 IL-12とIL-23が共有するp40を抑えるのが、IL-23だけ(p19)を抑えるのがなど、実行役のIL-17を抑えるのが・、を抑えるのが阻害薬である。やは、増えすぎたの増殖と分化の側を正す。

原因と誘因

分類 内容
遺伝的要因 約40%を占める
環境要因 ストレス、喫煙
薬剤 β遮断薬(など)、、(など)
潜在する慢性炎症・腫瘍 歯科、診察、胸部X線、腹部超音波、泌尿器科・婦人科診察、ASOでを探す

💡 ASOを測るのは、による扁桃炎などが乾癬の悪化や発症の引き金になるためである。歯や副鼻腔の巣も同じ理由で探す。これはを始める前の・腫瘍の除外にもなる。

併存症

、心血管疾患、肥満、(2型糖尿病)、精神疾患(うつ病、不安症)を伴いやすい。乾癬は皮膚だけの病気ではなく、全身性の炎症性疾患として扱う。併存症は薬の選び方にも直結する(後述)。

診断と重症度評価

診断は臨床像で行う。皮膚生検は臨床的に確定できない場合に限る。

PASI

は、病変の面積と炎症の強さ(紅斑・浸潤=局面の厚さ・鱗屑)を、体を4部位に分けて採点する。

採点項目 採点方法
部位 頭部・上肢・体幹・下肢の4部位
面積 0%、10%未満、10〜29%、30〜49%、50〜69%、70〜89%、90〜100%の7段階(0〜6点)
紅斑 0〜4点
浸潤(厚さ) 0〜4点
鱗屑 0〜4点

部位ごとに(紅斑+浸潤+鱗屑)×面積点を求め、に占める割合として頭部0.1、上肢0.2、体幹0.3、下肢0.4を掛けて合計する。最大は72点である。

PASI x は「治療前のから少なくともx%改善した」ことを表す。では達成した患者の割合で示し、たとえば「 75が21%」は、21%の患者が治療前から75%以上改善したことを意味する。

DLQIとBSA

指標 内容
皮膚疾患が仕事・スポーツ・など生活の各場面をどれだけ妨げているかを問う生活の質の指標(0〜30点、高いほど障害が大きい)
病変がの何%を占めるか。従来の目安は軽症5%未満、中等症5〜10%、重症10%超

現行の重症度分類と治療目標

現行のEuroGuiDerm準拠ガイドラインは、3つの指標を組み合わせて判定する1。

区分 基準
軽症 10以下かつ 10以下かつ 10以下
中等症〜重症 ( 10超または 10超)かつ 10超
軽症から格上げする所見 露出部の広い病変、頭皮の広い病変、陰部・手掌・足底の病変、2本以上の指爪のや変形、を伴うそう痒、難治性の局面
特に重症 20以上、 15以上、急速な悪化、手足・頭皮・顔・爪の高度な病変など
  • の終わりに 75が最低目標。
  • 90、絶対 2未満、または 1以下を望ましい目標とする1。

💡 面積が狭くても、手掌・陰部・顔など生活への影響が大きい部位の病変は「中等症〜重症」としての対象になりうる。面積だけで重症度を決めない。

治療の流れ

flowchart TD
  A["乾癬の診断<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='Psoriasis Area and Severity Index'>PASI</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='body surface area'>BSA</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Dermatology Life Quality Index'>DLQI</span>で重症度判定"] --> B{"中等症〜重症?<br>または格上げ所見あり?"}
  B -->|"いいえ"| C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='topical therapy'>外用療法</span><br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='keratolytic agent'>角質溶解薬</span>・ステロイド・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='calcipotriol'>カルシポトリオール</span>"]
  C --> D{"不十分?"}
  D -->|"はい"| E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='phototherapy'>光線療法</span><br>311 nmの<span class='jp-term jp-term-diagram' title='narrowband UVB'>ナローバンドUVB</span>または<span class='jp-term jp-term-diagram' title='psoralen plus ultraviolet A'>PUVA</span>"]
  B -->|"はい"| F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='systemic therapy'>全身療法</span><br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='methotrexate'>MTX</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='cyclosporin'>シクロスポリン</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='acitretin'>アシトレチン</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='apremilast'>アプレミラスト</span>など"]
  E --> F
  F --> G{"効果不十分・不耐?<br>または特に重症?"}
  G -->|"はい"| H["生物学的製剤<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='tumour necrosis factor'>TNF</span>・IL-12/23・IL-23・IL-17阻害薬"]
  H --> I{"改善が不十分?"}
  I -->|"はい"| J["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='methotrexate'>MTX</span>を併用<br>または別の生物学的製剤へ変更"]

は・生物学的製剤の時期にも併用できる。

外用療法

角質溶解

薬剤 濃度と使い方
5〜10%で厚い鱗屑を溶かす。1%程度の低濃度では穏やかな剥離作用にとどまり、(など)の創面処置にも用いられる
尿素 10%。に過敏な場合に使う

💡 角質を先に除くと、後から塗るステロイドやが皮膚に浸透しやすくなる。 これがとステロイドの配合剤の理由である。

⚠️ を広範囲・長期に使うとによるが起こりうる。小児では特に注意する。

外用ステロイド

基剤は部位で選ぶ:頭皮には液剤(ローション)、体幹・四肢にはやを使う。

強さ 代表薬
弱い 、
中等度 酪酸
強い 、アセトニド、プロピオン酸エステル、ジプロピオン酸エステル、アセポン酸エステル
非常に強い プロピオン酸エステル
  • との併用(配合剤)がある。
  • 副作用はとステロイド。長期連用では・も生じる。
  • 強さの区分は国や分類体系で異なる(日本は5段階)。同じ成分でもどの群に入るかが体系によって違うことがある。

カルシポトリオール(活性型ビタミンD3誘導体)

  • (3)の類似体である。
  • 作用機序:T細胞などの核内を活性化して免疫を調整する。の増殖を抑え分化を促す作用もある。
  • 副作用:そう痒、皮膚の乾燥、刺激感、皮膚炎。
  • との配合剤がある(刺激を和らげ、効果を高める)。

⚠️ 大量に塗ると吸収されてを起こしうる。1週間あたりの使用量の上限を守る。

光線療法

方法 特徴
311 nmの 第一に選ぶ
:+照射 効果はと同程度だが、光感作物質の(メトキサレンなど)を併用する必要がある
  • 作用機序:T細胞の活動に影響し、角化を抑える。
  • 禁忌:皮膚腫瘍(皮膚がん)。

💡 は照射量に応じて皮膚の有棘細胞がんが増えることも、を優先する理由である。

外用カルシニューリン阻害薬

との正式な適応はで、乾癬には適応外で外用される。T細胞の合成を抑える。を起こさないので、顔やなどを長く使いにくい部位で役立つ。

全身療法(従来型と低分子薬)

薬剤 用量・投与法 作用機序 関節への効果
0.5〜1 mg/kg/日、 第2世代(誘導体)。核内のを活性化し、遺伝子発現を変えての分裂を抑え分化を整える 効かない
メトトレキサート 週1回、注射または 拮抗・抗炎症 効く
2.5〜5 mg/kg/日、 カルシニューリン阻害によりT細胞の産生を抑える 効く
経口 PDE4阻害でを増やし、・IL-17・IL-23の産生を減らす 効く(と重い乾癬に用いる)

アシトレチン

  • 副作用:、、口と眼の乾燥、脱毛、手掌・足底の、。
  • ⚠️ 強い催奇形性がある。 が1か月を超え、体内に長く残る。女性は治療中と終了後も長期間妊娠を避ける必要がある。避妊期間を「終了後2〜3年」とする記載もあるが、米国の添付文書は終了後少なくとも3年としており、こちらに従う。飲酒で半減期のさらに長いに変わりうるため、妊娠可能な女性は治療中と終了後2か月は飲酒しない2。
  • 男性は服用中でも子どもをもつことができる。

メトトレキサート

⭐ 週1回投与であることを必ず確認する。 毎日服用する誤りによるが起こる。

  • 皮膚と関節の両方に効く。
  • 用量は週15〜20 mgが目安。現行ガイドラインでは通常の開始・を週1回15 mgとし、不十分なら20 mgへ、25 mgまでの増量が役立つのは一部の患者に限るとする。15 mgを超える場合や過量服用の危険を避けたい場合は皮下注を優先する1。
  • 葉酸を併用する。の翌日に葉酸錠を1錠ずつ2回飲む方法のほか、現行ガイドラインはの24時間後に葉酸5 mgを週1回としている1。
副作用 監視と対応
・ はが正常でも起こりうる。従来は1.5〜2 gで肝を行い、線維化やが無ければ継続し、以後約1.5年ごとに再検していた。現行ガイドラインはで監視し、異常があれば専門医へ紹介して指数やで評価する。飲酒・肥満・コントロール不良の糖尿病が危険因子である1
・貧血・血小板減少 の上昇によるは、葉酸欠乏の最初の。白血球3.0×10³/µL未満、好中球1.0×10³/µL未満、血小板100×10³/µL未満なら減量か中止する1
発熱・・敗血症 の徴候。・発熱・・出血が出たらすぐ連絡するよう指導する
・ の症状を伴わない乾性咳と呼吸困難に注意する
生殖 男女とも服用中は子どもをつくらない

⚠️ 相互作用:・・・ペニシリン・・はのを減らす。ST合剤などはを強める1。

シクロスポリンA

  • 関節と皮膚の両方に効く。
  • 半年を超えて使うことは勧められず、主に橋渡し療法として使う。
  • 副作用:高血圧、腎障害(が基礎値から30%上昇したら減量)、免疫抑制。

💡 効果の発現が速いので、他の薬が効くまでの短期間に炎症を抑える役割に向く。一方で腎毒性と高血圧が用量と期間に比例するため、長期の維持には向かない。

アプレミラスト

  • で、と重い乾癬に用いる。
  • 副作用:下痢、嘔吐、体重減少、うつ病の悪化。

⚠️ うつ病やの既往がある患者では、使用の可否を慎重に判断する。

生物学的製剤

標的 薬剤 構造
TNF-α モノクローナル抗体 8週ごとの。乾癬ではあまり使わない
モノクローナル抗体 2週ごとの皮下注
可溶性受容体 毎週の皮下注
IL-12/23(共通のp40) モノクローナル抗体 3か月ごと
IL-23(p19) 、 など モノクローナル抗体 は8〜12週ごと
IL-17 、、(IL-17受容体) など モノクローナル抗体 は2〜4週ごと

最も効果が高いもの

(IL-23阻害薬)と・(IL-17阻害薬)は、 90の達成率が最も高い群として知られてきた。現行ガイドラインが根拠とするCochraneでは、IL-17阻害薬のクラスが 90達成率で他のすべての介入を上回り、生物学的製剤のは非生物学的な全身薬を上回った。個々の薬では、、ビメキズマブ、、がに並ぶ1。

適応:いつ生物学的製剤を使うか

従来の基準 現行の推奨
条件 15以上、 10以上で、従来のが効果不十分または不耐 を初めて始める患者で、とくに特に重症の乾癬では、第一選択の承認をもつ生物学的製剤(または阻害薬のデュークシチニブ)から始めることを提案
悪性腫瘍の既往 腫瘍の後5年間は投与しない 診断から5年以内のがんは腫瘍専門医と個別に相談して決める。5年を超えて寛解していれば、がんとに最適な治療を選ぶ

出典:13

⭐ 開始前に感染症と悪性腫瘍を除外する。

禁忌

禁忌 理由
手術前 感染リスクの上昇
感染症・発熱 感染の悪化
(生ワクチン) 生ワクチンは避ける。は使えるが、効果が弱まることがある3
心不全(NYHA III/IV度) 阻害薬で禁忌

副作用

区分 副作用
共通 感染症の(とくに結核、肝炎)、アレルギー、腫瘍の発生・増大(関連は確定していない)
阻害薬 III/IV度の心不全を悪化させる
IL-17阻害薬 皮膚粘膜カンジダ症が増える。がしうる
(まれ)

💡 IL-17阻害薬でが悪化するのは、腸ではIL-17がを守る側にも働いているためである。 同じIL-23経路でも、上流のIL-23を抑える薬は・にも効く。

結核の検査間隔(旧方式と現行)

旧方式 現行の推奨
開始前 結核を除外する でを除外する。陰性でも結核の可能性が高い場合や偽陰性の要因(免疫抑制・など)があれば胸部X線を追加
治療中 半年ごとにクォンティフェロンなどので確認 決まった間隔や薬剤変更だけを理由に繰り返さない。結核への曝露リスクが高まったときに再検する
がある場合 — 阻害薬は他に選択肢が無い場合を除き避け、使う場合はを行う

出典:3

効果不十分のとき・妊娠

  • 改善が不十分なら、を併用するか、別の生物学的製剤に変える。
  • はを除けば妊娠中にも使えるとされてきた。IgG抗体は主にに胎盤を通過するため、妊娠中の生物学的製剤は時期と必要性を個別に判断する。妊娠16週以降に母親が生物学的製剤を使った場合、生後6か月までの乳児には生ワクチンを避ける3。

併用の原則

併用 可否 例
外用薬どうし ○ +、や+、+
+外用薬 ○ 中も外用を続ける
+生物学的製剤 ○ 生物学的製剤の効果不十分時など
それ以外の全身薬どうし × 生物学的製剤2剤の併用などはしない

併存症に合わせた薬の選び方

併存状況 選ぶ・避ける
関節にも効く・・・生物学的製剤を選ぶ。は関節に効かない
消化器内科と連携し、阻害薬、、IL-23阻害薬(・)を優先する3。IL-17阻害薬は避ける(の薬物療法を参照)
重い心不全 阻害薬を避ける
阻害薬を避ける。使うなら3
高血圧・腎機能低下 を避ける。は腎機能に応じて減量
飲酒・肥満・糖尿病・肝疾患 の肝障害リスクが高い
で悪化しうる
うつ病 は慎重に
女性ではを、男女ともを避ける

まとめ

  • 乾癬はIL-23/Th17軸の炎症で表皮の回転が約1か月から約4日に速まり、を伴う鱗屑局面ができる。感染性でも悪性でもない。
  • 誘因にはストレス・喫煙・β遮断薬・・・巣(など)がある。
  • 重症度は、4部位×面積×紅斑・浸潤・鱗屑で採点すると、、で評価する。現行は(またはが10超)かつ 10超を中等症〜重症とし、 75を最低目標、 90を望ましい目標とする。
  • 外用:で角質を除き、ステロイド(部位で基剤と強さを選ぶ)とを使う。次に。
  • :(週1回、葉酸併用、肝・血球・肺を監視)、(短期の橋渡し、腎と血圧)、(関節に効かない、強い催奇形性で終了後3年は妊娠を避ける)、(下痢・体重減少・うつ)。
  • 生物学的製剤:・IL-12/23・IL-23・IL-17阻害薬。 90の達成率はIL-17・IL-23阻害薬が高い。現行では特に重症なら最初のとして使うことも提案されている。
  • 阻害薬は重い心不全、IL-17阻害薬はとカンジダ症に注意。開始前にでを除外し、生ワクチンを避ける。
  • 生物学的製剤どうしは併用しない。との併用、外用薬の併用はよい。

出典

  1. 1.S3 Guideline for the treatment of psoriasis vulgaris, adapted from EuroGuiDerm – part 1: Treatment recommendations and monitoring(Journal der Deutschen Dermatologischen Gesellschaft(ドイツ皮膚科学会ほか、EuroGuiDerm準拠)・2026)PMC全文(PMC12800871、CC BY)で、軽症をBSA・PASI・DLQIがいずれも10以下、中等症〜重症を(BSA 10超またはPASI 10超)かつDLQI 10超とし、露出部・頭皮・陰部・手掌足底・爪の病変、掻破を伴うそう痒、難治性局面で格上げすること、特に重症はPASI 20以上・DLQI 15以上などとすること、導入期終了時のPASI 75を最低目標、PASI 90・絶対PASI 2未満・DLQI 1以下を望ましい目標とすること、初めて全身療法を始める患者(とくに特に重症の乾癬)には第一選択の承認をもつ生物学的製剤かデュークラバシチニブを提案すること、Cochraneネットワークメタ解析でIL-17阻害薬がPASI 90達成率で他の全介入を上回り、生物学的製剤各クラスが非生物学的全身薬を上回ったことを確認した。MTXについては通常の開始・維持量が週1回15 mg(効果不十分なら20 mg、25 mgまでの増量が有益なのは一部)で、15 mgを超えるときや過量投与の危険を避けたいときは皮下注を優先すること、葉酸5 mgをMTXの24時間後に週1回、肝障害の監視はトランスアミナーゼで行い異常時に専門医へ紹介してFIB-4やエラストグラフィで評価すること、白血球3.0未満・好中球1.0未満・血小板100未満で減量か中止すること、NSAIDs・サリチル酸・ST合剤などとの相互作用を確認した。閲覧 2026-09-26
  2. 2.Acitretin capsule, for oral use — Prescribing Information(Teva Pharmaceuticals USA / DailyMed(U.S. FDA)・2022)枠組み警告で、妊娠中または治療中・治療終了後少なくとも3年以内に妊娠する意図のある女性に使用しないこと、妊娠可能な女性は治療中および終了後2か月間は飲酒しないことを確認した。閲覧 2026-09-26
  3. 3.S3 Guideline for the Treatment of Psoriasis vulgaris, adapted from EuroGuiDerm – part 2: Specific clinical and comorbid situations(Journal der Deutschen Dermatologischen Gesellschaft(ドイツ皮膚科学会ほか、EuroGuiDerm準拠)・2026)PMC全文(PMC12875186、CC BY)で、生物学的製剤開始前にIGRAで潜在性結核を除外し、決まった間隔や薬剤変更だけを理由にIGRAを繰り返さず曝露リスクがあるときに再検すること、潜在性結核ではTNF阻害薬を他に選択肢が無い場合を除き避け開始時に予防内服を行うこと、診断から5年以内のがんでは腫瘍専門医と個別に判断し5年超の寛解ではがんと無関係に最適な治療を選ぶこと、炎症性腸疾患合併例ではTNF阻害薬・ウステキヌマブ・リサンキズマブ・グセルクマブを優先すること、生ワクチンを避け不活化ワクチンは使用できるが免疫原性が下がりうること、妊娠16週以降に母親が生物学的製剤を使った場合は生後6か月までの乳児にも生ワクチンを避けることを確認した。閲覧 2026-09-26