眼科学

眼科学 · ML-15

ぶどう膜炎患者の検査

Medical examination of patients with uveitis

前提:正常
頭部:眼窩と眼

🧠 全体像:ぶどう膜炎の検査は、3つの問いに順に答える作業である。①どこが(前部・・後部・)②どれだけ活動しているか(グレード)③何が原因か——とくに感染か非感染か。①②はと眼底・画像検査で決まり、③はと全身の診察で候補を絞ってから、血清・免疫・画像・HLA 検査を狙い撃ちで行う。治療の方向(抗微生物薬か、ステロイド・か)が正反対になるので、ステロイドを強める前にまず感染を除外することが最大の目的であり、それでも決まらない非典型例やの疑いではを採って調べる。

分類の定義(SUN 分類)と炎症のグレードはぶどう膜炎の分類と前部ぶどう膜炎が正本で、ここでは検査の進め方と、どの検査が何を探すためにあるのかを扱う。・後部・小児のぶどう膜炎は・・小児のぶどう膜炎で扱う。

検査で答える3つの問い

問い 何で答えるか 何が決まるか
どこが炎症しているか (・)、 解剖学的分類(前部・・後部・)1。部位ごとに原因疾患の候補が違う
どれだけ活動しているか 細胞・フレアのグレード、、OCT・ 治療の強さと効果判定の基準1
何が原因か 、全身の診察、血清・免疫・画像・HLA 検査、検査 感染性かかで治療が正反対になる

⭐ ぶどう膜炎の原因は感染症から全身の自己免疫疾患まで非常に幅広い。病因を知ることは治療に直結する——感染性なら抗微生物薬、ならステロイドとである。

病因による分類

群 内容 代表例
感染性ぶどう膜炎 細菌・真菌・ウイルス・原虫が眼内で増える 梅毒、結核、ヘルペス群ウイルス(HSV・VZV・CMV)、、真菌性
ぶどう膜炎 全身の自己免疫疾患に伴う 、、、HLA-B27 関連疾患
腫瘍などがぶどう膜炎のように見える 白血病、リンパ腫、その他の腫瘍
特発性(特異的) 原因は不明だが、独立した疾患としてまとまった臨床像をもつ
特発性(非特異的) 検査を尽くしても原因も特定の病型も見つからない —

💡 「特発性」には2種類ある。Fuchs ぶどう膜炎のように臨床像そのものが診断になるものと、単に原因が見つからなかったものである。前者はがそろえば網羅的な検査は要らず、後者は経過中に原因(とくに感染や腫瘍)が明らかになることがあるので、治療に反応しなければ見直す。

検査の進め方

検査は、病歴と所見から疑う疾患を絞り、それを確かめる検査を選ぶ順に進む。

flowchart TD
    A["ぶどう膜炎を疑う<br>(充血・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='photophobia'>羞明</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='blurry vision'>霧視</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='floaters'>飛蚊症</span>)"] --> B["詳しい<span class='jp-term jp-term-diagram' title='medical interview (history-taking)'>問診</span><br>眼の病歴と全身の病歴"]
    B --> C["眼科的検査<br>視力・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='intraocular pressure'>眼圧</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='slit-lamp'>細隙灯</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='mydriasis'>散瞳</span>眼底<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='gonioscopy'>隅角鏡</span>・OCT・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='fluorescein angiography'>蛍光眼底造影</span>・超音波"]
    C --> D["部位と活動性を決める"]
    D --> E["全身の診察と他科への依頼"]
    E --> F["感染の検索<br>血清検査"]
    E --> G["自己免疫の検索<br>免疫検査・画像・HLA 型"]
    F --> H{"診断が決まったか"}
    G --> H
    H -->|"決まった"| I["原因に応じた治療"]
    H -->|"非典型・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='conclusion'>結論</span>が出ない<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='masquerade syndrome'>仮面症候群</span>の疑い"| J["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='intraocular fluid'>眼内液</span>の採取<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='anterior chamber paracentesis'>前房穿刺</span>・診断的<span class='jp-term jp-term-diagram' title='vitrectomy'>硝子体手術</span>"]
    J --> I
段階 内容
1. 詳しい 年齢、性別、職業、・自己免疫疾患、とその経過、全身の症状、外傷。眼の病歴と全身の病歴の両方
2. 眼科的検査 部位・活動性・合併症を評価する(下記)
3. 全身の診察・眼外の検査 皮膚・関節・肺・消化管・神経・耳の症状を探し、必要な科へ依頼する
4. 血清検査 感染症の検索
5. 免疫検査 自己免疫疾患の検索
6. 画像検査 X 線、超音波、CT、MRI、OCT、
7. HLA 検査 疾患と関連する HLA 型
8. 検査 診断的、診断的

⚠️ 決まった項目をすべての患者に一律に出す「網羅検査」はしない。陽性率の高い検査(たとえば HSV やの IgG)は健康な人でも陽性になるので、臨床像と合わない陽性に振り回される。と所見で絞ってから検査を選ぶ。

問診

問診で聞くこと

項目 なぜ聞くか
年齢 小児なら、若年〜中年なら HLA-B27 関連疾患・Behçet 病、高齢者の初発なら(リンパ腫)を考える
性別 疾患ごとに男女比が違う(例:HLA-B27 関連のは男性に多い)
職業・生活 動物・土壌への曝露(、トキソカラ、ブルセラ)、森林での作業やダニ(ライム病)、性感染症の危険(梅毒・HIV)
・自己免疫疾患 すでに診断のついた疾患がぶどう膜炎の原因であることが多い
とその経過 急激かか、片眼か両眼か、初回か再発か。部位と経過の分類につながる
全身の症状 皮膚・関節・呼吸器・消化管・神経・耳・口腔陰部の症状(次の表)
外傷・手術 、、術後、起因性ぶどう膜炎

全身の症状から原因疾患を推定する

眼の外の症状は、ぶどう膜炎の原因を教えてくれる最大の手がかりである。

診療科 症状・所見 考える疾患
(Behçet 病でも出る)
ヘルペス群ウイルス
ライム病
、脱毛
Behçet 病
リウマチ科 関節痛 、関節リウマチ、HLA-B27 関連ぶどう膜炎
呼吸器科 咳、呼吸困難 、結核
消化器科 下痢、血便 ()
神経内科 頭痛、髄膜炎
泌尿器科 陰部潰瘍()、 Behçet 病(との区別が要る)
難聴

💡 が皮膚・神経・耳の3つの欄に出てくるのは、に対する自己免疫が、のあるぶどう膜・皮膚・毛・髄膜・内耳を同時に侵すからである。・脱毛・頭痛(髄膜炎)・難聴とぶどう膜炎の組み合わせは、この病気を強く示唆する。同じように Behçet 病は・陰部潰瘍・皮膚病変・ぶどう膜炎が組み合わさる(はの国際)。

眼科的検査

検査 何を見るか わかること
視力 重症度と治療効果。急な低下は・・を疑う
多くは低めだが、ヘルペス性・Posner-Schlossman 症候群・ステロイドの副作用では上がる。極端に低ければの障害
、、、黄斑、網膜 の性状(細かいかか)、細胞とフレア、・・萎縮、の細胞と、眼底の
隅角 、隅角の結節()、。の機序を判断する
黄斑 OCT 網膜の断層像 、、。の原因と治療効果の数値化
と による血管壁の染色と漏出、の花弁状の蛍光貯留、乳頭からの漏出、の活動性()
眼内(が濁っているとき) 濃いの奥の、の肥厚、
  • 部位を決める:だけに細胞があれば前部、が主座なら、網膜・にがあれば後部、すべてならである1。後部・も前部の形で始まることがあるので、必ずして眼底まで見る。
  • 活動性を記録する:細胞とフレアを SUN 分類でグレードし、次の診察で比べる。炎症レベルが2段階上がれば悪化、2段階下がるか0になれば改善である1。
  • 合併症を探す:、、、は視力を奪う合併症であり、に関わる。

💡 検査機器の原理は眼科の診断法と検査機器とと・OCT・眼底造影、眼科超音波は眼組織の透明性と眼科で扱う。

感染の検索

⭐ 血清検査は感染性ぶどう膜炎を見つけるために非常に重要である。 と思い込んでステロイドを強めると、感染性のぶどう膜炎は悪化する。

病原体 検査 対応する疾患
HSV 1型、VZV、EBV、CMV ELISA で IgG・IgM ヘルペス群ウイルスによるぶどう膜炎・網膜炎
Toxoplasma gondii ELISA で IgG・IgM ()
Borrelia burgdorferi ELISA で IgG・IgM、 ライム病
Treponema pallidum の RPR・VDRL、トレポネーマ検査の FTA-ABS と ELISA による IgG・IgM 梅毒
(クォンティフェロン) 結核
HIV HIV の血清検査 HIV 感染症(日和見感染による網膜炎、梅毒の合併)
Brucella、Bartonella 血清検査 、(視神経網膜炎)

梅毒はどんな病型のぶどう膜炎でもまねるので、原因不明のぶどう膜炎では検査に含める。

  • は梅毒のどの病期にも起こり、が多いが、前部ぶどう膜炎・・など眼のどの部分にも現れる2。
  • は、(RPR・VDRL)かトレポネーマ検査(FTA-ABS など)の一方だけでは不十分で、両方を組み合わせる2。
  • は脳脊髄液が正常でもに準じて治療する。第2〜6脳神経の障害やほかの異常がなければ、は必ずしも要らない2。
  • ・と診断したら、全員に HIV 検査を行う2。

💡 血清の抗体陽性は「過去に感染した」ことしか示さないことが多い。HSV・VZV・の IgG は健康な成人でも高率に陽性なので、陽性だけでは眼の炎症の原因とはいえない。逆に陰性であれば、その病原体を除外する強い根拠になる。眼の中でその病原体が働いていることを示すには、の検査が要る(下記)。

自己免疫の検索

免疫検査

画像検査

検査 探すもの
胸部 X 線・胸部 CT ()、結核
の X 線 ()
頭部 MRI (とくにで)

HLA 検査

HLA 型 関連する疾患
HLA-B27 、(旧称 Reiter 症候群)、に伴う
HLA-A29 バードショット脈絡網膜症
HLA-B51 Behçet 病

💡 HLA 型は「その病気になりやすい体質」を示すだけで、陽性でも発症しない人のほうがずっと多い。臨床像がその病気に合うときに、診断を後押しする材料として使う。で HLA-B27 を測り、・関節痛・乾癬と合わせてをリウマチ科へ紹介する DUET の手順はぶどう膜炎の分類と前部ぶどう膜炎で扱う。

他科による全身の診察

原因疾患の多くは眼の外にあるので、眼科医は他の診療科と組んで検索する。

依頼先 探す疾患
リウマチ科
呼吸器科 、結核
(性感染症も扱う皮膚性病科) 性感染症(HIV・梅毒)、(結核)
消化器科
歯科 ()
神経内科 では(頭部 MRI)

⭐ を診たらを考えて頭部 MRI を撮る。ぶどう膜炎が神経症状より先に出ることがある。

眼内液の検査

何を調べるか

でを、診断的でを採り、次の検査に出す。

検査 目的
微生物検査(塗抹・培養) 細菌・真菌の証明()
PCR ウイルス(HSV・VZV・CMV)との DNA の証明
リンパ球の表面マーカーから単クローン性(腫瘍)を示す
  • PCR はウイルス感染の証明に最も適し、が疑われる例でも非常に役立つ。
  • 診断に迷うウイルス性前部ぶどう膜炎では、の PCR に加えて、眼内で作られた抗体の割合(Goldmann-Witmer 係数)の測定が病因の特定に役立つ。ウイルスが増えている急性期には PCR で、時間がたった慢性期には眼内の抗体産生で証明しやすい3。

適応

適応 具体例
診断に迷う例 病歴が非典型、臨床像が非典型、全身の検査でが出ない
の疑い 高齢者で初発の、治療に反応しないぶどう膜炎

臨床像が特徴的でが決まる例では、を採る必要はない3。

⚠️ ウイルス性前部ぶどう膜炎はと誤認されやすく、ステロイド点眼だけで治療すると治りきらず、中止するとする3。片眼性・・がそろう、ステロイドをやめるとする、といった例では、ウイルスを疑って PCR を考える。ウイルス性前部ぶどう膜炎の特徴はぶどう膜炎の分類と前部ぶどう膜炎、ヘルペスのはヘルペス角膜炎で扱う。

仮面症候群

とは、感染症や炎症のように見える腫瘍性の病態であり、ぶどう膜炎の鑑別に必ず入れる。

代表はである。

  • 多くはびまん性 B 細胞リンパ腫で高齢者に多く、を装う。に反応しない高齢者のぶどう膜炎で疑う4。
  • ステロイドで一時的に良くなることがあり、これが診断を遅らせる4。
  • 診断にはの吸引、診断的、網膜・脈絡網膜の生検が要る。細胞診で核の大きなを、かで単クローン性(かの一方への偏り)を示す4。
  • の IL-10 上昇、または IL-10:IL-6 比が1を超えることは強く示唆するが、それだけでは診断にならない4。
  • 中枢神経系のと密接に関連するので、造影頭部 MRI とで中枢神経系を評価する4。

の全体像(白血病、、、など)はぶどう膜炎の分類と前部ぶどう膜炎、は成人ので扱う。

検査結果から治療へ

flowchart TD
    A["部位・活動性・全身の手がかり"] --> B{"血清検査・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='intraocular fluid'>眼内液</span>検査で<br>感染症が示されたか"}
    B -->|"示された"| C["感染性ぶどう膜炎<br>抗微生物薬が治療の軸<br>(ステロイドは抗微生物薬の<br>併用下でのみ慎重に)"]
    B -->|"否定された"| D{"全身の自己免疫疾患が<br>見つかったか"}
    D -->|"見つかった"| E["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='non-infectious'>非感染性</span>ぶどう膜炎<br>ステロイド・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='immunosuppressant'>免疫抑制薬</span><br>リウマチ科など他科と共同で治療"]
    D -->|"見つからない"| F{"非典型・治療に反応しないか"}
    F -->|"はい"| G["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='masquerade syndrome'>仮面症候群</span>を疑い<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='intraocular fluid'>眼内液</span>の検査"]
    F -->|"いいえ"| H["特発性として治療し<br>経過中に見直す"]

💡 順序が大事である:まず血清検査で感染を除外してから、眼科医はリウマチ科などと協力して自己免疫性の原因を調べ、治療する。感染が否定される前にステロイドやを強めると、梅毒・結核・ヘルペス・は悪化し、リンパ腫は診断が遅れる。

まとめ

  • ぶどう膜炎の検査は「どこが・どれだけ・なぜ」の3つの問いに答える。部位はと眼底で、活動性は SUN 分類の細胞・フレアのグレードで、原因は・全身の診察・検査で決める。
  • 病因は感染性(細菌・真菌・ウイルス・原虫)、(・・Behçet 病などの全身自己免疫疾患)、(白血病・リンパ腫・腫瘍)、特発性(Fuchs のような特異的なものと非特異的なもの)。
  • 進め方は、詳しい → 眼科的検査 → 全身の診察 → 血清・免疫・画像・HLA 検査 → 必要なら検査。網羅検査ではなく、病歴と所見で絞って選ぶ。
  • 全身の手がかり:→、→ライム病、・脱毛・頭痛・難聴→、口腔・陰部の→Behçet 病、関節痛→・関節リウマチ・HLA-B27、咳→・結核、下痢・血便→。
  • 眼科的検査:視力、、(・・乳頭・黄斑・網膜)、、黄斑 OCT、、超音波。
  • 感染の検索:ヘルペス群ウイルス・・(いずれも ELISA)、梅毒(とトレポネーマ検査の両方)、結核()、HIV、ブルセラ、バルトネラ。はに準じて治療し、HIV も調べる。
  • 自己免疫の検索:は、は関節リウマチ、PR3-ANCA は、抗 dsDNA 抗体は。画像は胸部 X 線・CT が、 X 線が、頭部 MRI が。HLA 型は HLA-B27()、HLA-A29(バードショット脈絡網膜症)、HLA-B51(Behçet 病)。
  • 検査(・診断的)は、非典型例との疑いが適応。PCR はウイルスと、はリンパ腫の単クローン性の証明に使う。
  • 感染を血清検査で除外してから、他科と協力して自己免疫性の原因を調べ治療する。

出典

  1. 1.Standardization of uveitis nomenclature for reporting clinical data. Results of the First International Workshop(Standardization of Uveitis Nomenclature (SUN) Working Group・2005)PMC収載の著者稿(PMC8935739)の表で、解剖学的分類が炎症の主座(前房・硝子体・網膜または脈絡膜・そのすべて)で決まること、前房細胞・フレアを細隙灯で段階評価し、活動性を細胞グレードの変化(非活動性=0、悪化=2段階上昇、改善=2段階低下または0へ)で表すことを確認した。閲覧 2026-09-29
  2. 2.Sexually Transmitted Infections Treatment Guidelines, 2021(Centers for Disease Control and Prevention(MMWR Recommendations and Reports)・2021)PMC全文(PMC8344968)で、梅毒の血清診断は非トレポネーマ検査かトレポネーマ検査の一方だけでは不十分であること、眼梅毒は梅毒のどの病期にも起こり、汎ぶどう膜炎として現れることが多いが前部ぶどう膜炎・網膜血管炎・視神経症など前眼部と後眼部のどの構造にも及びうること、眼梅毒は脳脊髄液所見が正常でも神経梅毒に準じて治療すること、第2〜6脳神経の障害や他の神経学的異常がなければ脳脊髄液検査は必ずしも要らないこと、眼梅毒・神経梅毒の患者は診断時に全員 HIV 検査を受けるべきことを確認した。閲覧 2026-09-29
  3. 3.Viral anterior uveitis(Saudi Journal of Ophthalmology・2022)Europe PMC経由でPMC9811927の全文XMLを取得し、ウイルス性前部ぶどう膜炎は非感染性と誤認されてステロイド点眼だけで治療され、不完全な治癒と中止後の再燃を招きうること、診断に迷う例では房水のPCRと抗体率(Goldmann-Witmer係数)が病因の特定に役立つこと、急性期でウイルスが増えている時期にはPCRで、慢性期には眼内の抗体産生で証明しやすいこと、臨床像が特徴的で治療方針が決まる例では前房穿刺を行わないことを確認した。閲覧 2026-09-29
  4. 4.Primary vitreoretinal lymphoma: a report from an International Primary Central Nervous System Lymphoma Collaborative Group symposium(The Oncologist(International Primary CNS Lymphoma Collaborative Group)・2011)PMC全文(PMC3233294)で、原発性硝子体網膜リンパ腫は多くがびまん性大細胞型B細胞リンパ腫で高齢者に多く、後部ぶどう膜炎を装うこと、抗炎症治療に反応しない高齢者の非感染性ぶどう膜炎で疑うこと、ステロイドで一時的に改善しうること、診断には前房水吸引・診断的硝子体手術・網膜(脈絡網膜)生検が要り、細胞診で異型リンパ球を、免疫組織化学またはフローサイトメトリーで単クローン性(κまたはλの偏り)を示し、眼内液のIL-10上昇またはIL-10:IL-6比が1を超えることは強く示唆するが診断的ではないこと、中枢神経系との関連が強いため造影頭部MRIと脳脊髄液検査で中枢神経系を評価すべきことを確認した。閲覧 2026-09-29