臨床薬理学

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高血圧の薬物療法

Hypertension

前提:病態
レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系作用薬カルシウム拮抗薬およびその他の血管拡張薬カリウム排泄性利尿薬

🧠 全体像:血圧は「心拍出量×」で決まり、はこのどこかを下げる。容量を減らす(利尿薬)、血管を広げる(RAS阻害薬・・・)、交感神経を抑える(β遮断薬・)の3方向である。現行の 2024年版では、第一選択は阻害薬または・・の主要4系統を低用量2剤の組み合わせで始め、β遮断薬は明確な適応があるときに加える。目標はできれば収縮期120〜129 mmHg。一方、は血圧の値ではなく急性の臓器障害で定義され、静注薬で「ゆっくり・制御して」下げる。

高血圧とは

高血圧は、体循環の動脈圧が異常に高い状態で、おおむね収縮期140 mmHg以上かつ/または拡張期90 mmHg以上を指す(高血圧症)。

区分 内容 治療の考え方
一次性(本態性)高血圧 特定の原因が無い。大多数を占める と食事の是正に、その時点の病状と併存症に合わせた薬物療法を組み合わせる
他の疾患に伴う(、など) 原因疾患を治せば、高血圧が完全に寛解しうる

高血圧が続くと、次のような臓器の障害が積み重なる。

flowchart TD
  A["持続する高血圧"] --> B["心臓の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='pressure overload'>圧負荷</span>"]
  A --> C["血管壁への<span class='jp-term jp-term-diagram' title='shear stress'>ずり応力</span>・動脈硬化の促進"]
  B --> B1["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='left ventricular hypertrophy'>左室肥大</span>"]
  B1 --> B2["不整脈・心不全"]
  C --> C1["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='coronary atherosclerosis'>冠動脈硬化</span><br>狭心症・心筋梗塞"]
  C --> C2["腎<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Arteriolosclerosis'>細動脈硬化</span><br>腎不全"]
  C --> C3["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Cerebrovascular disease'>脳血管障害</span><br>虚血性・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='ischemic/hemorrhagic stroke'>出血性脳卒中</span>"]

💡 高血圧そのものは無症状のことが多い。治療の目的は「症状を取ること」ではなく、これらの臓器障害と合併症を防ぐことにある。だからこそ副作用で生活の質を落とさない薬選びと、飲み続けてもらう工夫が要になる(後述)。

血圧の分類:2018年版から2024年版へ

学会ごとに重症度の区分は少しずつ異なる。の分類は2024年版で大きく変わった。

旧:2018年/ 血圧(mmHg) 現行:2024年 血圧(mmHg)
— — 非上昇血圧 120/70未満
130〜139/85〜89 120〜139/70〜89
I度高血圧 140〜159/90〜99 高血圧 140/90以上
II度高血圧 160〜179/100〜109 (同上。度数の区別をしない)
III度高血圧 180/110以上 (同上)
  • 2024年版は高血圧の度数(I〜III度)を区別しなくなった。「非上昇」「」「高血圧」の3区分に整理された。この最の区分は「正常血圧(120/70未満)」と呼ばれることもあるが、 2024年版は、これが予後ではなく治療の区分であり、120/70未満でも心血管リスクは連続的に上がることから、「正常」「至適」という語を避けて「非上昇」と呼ぶ1。2018年/の「正常血圧」(120〜129/80〜84)とは範囲が違うことにも注意する。
  • 高血圧の閾値は「140/90を超える」と書かれることもあるが、現行の定義は140/90 mmHg以上である。では135/85 mmHg以上、24時間の平均130/80 mmHg以上が高血圧にあたる1。
  • 旧III度(180/110以上)は、現行でもを考える血圧の目安として残っている(後述)。

薬物治療を始める基準

旧版と現行の違い

旧:2018年/ 現行:2024年
高血圧 II度以上は全員に薬物治療。I度は心血管リスクが高ければ是正と同時に薬物治療 高血圧(140/90以上)と確定したら全員に薬物治療を始める
その下の区分 は原則として では心血管リスクを評価して決める

ESC 2024年版での判断

では、10年間の心血管疾患リスクをSCORE2で推定し(詳細はの薬物療法)、・・糖尿病・などのリスクもあわせて判断する1。

血圧区分 条件 治療
非上昇(120/70未満) 全員 予防のための。機会があれば血圧とリスクを評価
:収縮期120〜129 全員 の是正
:収縮期130〜139 10年リスク10%未満で、高リスク状態やリスクが無い の是正。血圧とリスクを年1回見直す
:収縮期130〜139 確立した心血管疾患・糖尿病・・・高血圧性臓器障害のいずれか、10年リスク10%以上、または5〜10%未満でリスクあり の是正を3か月行っても下がらなければ薬物治療を追加
高血圧(140/90以上) 全員(十分にリスクが高いとみなす) の是正と直ちに薬物治療

1

⚠️ 症候性の、85歳以上、中等度〜重度の、予測余命3年未満( 30未満を含む)では、での薬物治療は利益より害が上回りやすい。これらの状況では140/90 mmHgを超えるまで薬物治療の検討を先送りする1。

降圧薬の全体像

flowchart TD
  A["血圧 = 心拍出量 × <span class='jp-term jp-term-diagram' title='peripheral vascular resistance'>末梢血管抵抗</span>"] --> B["循環血液量を減らす"]
  A --> C["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='peripheral vascular resistance'>末梢血管抵抗</span>を下げる"]
  A --> D["交感神経の働きを抑える"]
  B --> B1["利尿薬<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='thiazide'>サイアザイド</span>系・ループ・K保持性"]
  C --> C1["RAS阻害薬<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='angiotensin-converting enzyme'>ACE</span>阻害薬・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='angiotensin II receptor blocker'>ARB</span>"]
  C --> C2["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='calcium channel blockers'>カルシウム拮抗薬</span>"]
  C --> C3["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='vasodilator'>血管拡張薬</span><br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='sodium nitroprusside'>ニトロプルシドナトリウム</span>"]
  D --> D1["末梢で遮断<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='Alpha-blockers'>α遮断薬</span>・α/β遮断薬・β遮断薬"]
  D --> D2["中枢で抑制<br>α2作動薬・I1<span class='jp-term jp-term-diagram' title='imidazoline receptor'>イミダゾリン受容体</span>作動薬"]

RAS阻害薬

ACE阻害薬

項目 内容
作用機序 (ジペプチドを切り離すの一種)を阻害し、IからIIへの変換を止める。γ受容体の活性を高める作用も挙げられる(γの部分作動作用がはっきり知られているのはのテルミサルタンである)
代表薬 短時間作用型:
長時間作用型:、、、
適応・臨床での使い方 多様な高血圧で全を下げ、収縮期・の両方を下げる。を高める。心不全やを伴う高血圧に特に適する
副作用 乾いた、つらい咳、低血圧、血管神経性浮腫、高K血症
禁忌 妊娠、血管神経性浮腫

💡 副作用は機序からそのまま説明できる。 同じ酵素はの分解酵素でもあるため、阻害薬はを溜める。これがとの原因になる。IIが減るとアルドステロンも減り、Kの排泄が落ちて高K血症になる。

⚠️ は気道閉塞を起こしうるので、既往があれば再投与しない。高K血症と腎機能低下は、利尿薬・・との併用やで起こりやすく、開始・増量後にKとクレアチニンを確認する。

ARB

項目 内容
作用機序 の分子がIIのを遮断する
代表薬 、、カンデサルタン、、テルミサルタン
適応・臨床での使い方 阻害薬と同じ。ただし旧来の整理では、阻害薬と違っては心筋梗塞による罹患・死亡のリスクを下げなかったとされた
副作用 高K血症、低血圧
禁忌 妊娠、血管神経性浮腫

「は心筋梗塞を減らさない」という指摘は、一時期議論された古い論点である。その後のONTARGET試験では、血管疾患または高リスク糖尿病の患者でテルミサルタンはと同等で(心血管死・心筋梗塞・脳卒中・心不全入院の複合は16.7%対16.5%)、咳(1.1%対4.2%)と(0.1%対0.3%)が少なかった2。現行の 2024年版も、阻害薬とを同格の第一選択として扱う1。

💡 はの分解に関わらないので咳が少ない。阻害薬で咳が出た患者の切り替え先になる。黒人患者では阻害薬のが多いため、RAS阻害薬を使うならの方が好ましいとされる1。

⚠️ 阻害薬とを併用しない。 ONTARGET試験の併用群は利益が増えず、低血圧・失神・が増えた2。

⚠️ RAS阻害薬は妊娠中(特に中期以降)に胎児の腎障害などを起こすため禁忌で、妊娠を希望する女性では他剤を選ぶ。

利尿薬

療法の大きな目標の一つは、を減らすことに加えてNaClの排泄を増やすことである。利尿薬はNa利尿でを減らし、続いても下げる。

項目 系
作用部位・機序 のNa-Clを阻害 管腔側のを阻害 アルドステロン受容体の拮抗、または上皮型Naチャネルの遮断
代表薬 、 、(はなど)
副作用 低K血症、低Mg血症、、、インスリン抵抗性 系と同じ 高K血症
禁忌 妊娠、授乳 — 腎不全
効果 最も強い 最も弱い 系より弱い

使い方の要点

  • I度・II度高血圧(旧分類)では、利尿薬はしばしば併用薬として使う。
  • には利尿に使う量の数分の一で足り、それ以上に増やしても副作用が増えるだけである。
  • 阻害薬、、β遮断薬、のいずれとも組み合わせやすい。
  • 代謝面で中立的なは副作用が最も少なく、第一選択とされる。類似薬のクロルタリドンとは、に加えて心血管イベントのリスクを下げうる。
  • も系より効果は弱いが、はの第一選択とすべきである。

現行の 2024年版は、心血管イベントを減らす根拠のある利尿薬として、・クロルタリドン・をまとめて「系と類似薬」に数え、どれか一つを特別に優先してはいない1。

💡 なぜ組み合わせやすいのか。 利尿薬で循環血液量が減るとがに活性化し、が目減りする。RAS阻害薬を重ねるとこの代償を打ち消し、しかも利尿薬の低K血症とRAS阻害薬の高K血症がされる。

💡 の効果が弱いのは、が短く、効果が切れた後にNaの再吸収が的に増えるからである。腎機能が落ちて系が効きにくい場合や、を伴う場合に使う。

⚠️ 系の代謝性副作用はである。は痛風発作の誘因になり、低K血症は不整脈の素地になるので、電解質・尿酸・血糖を追う。妊娠中の系は安全性のデータが限られ慎重に使うとされる( 2024年版)1。

治療抵抗性高血圧とミネラルコルチコイド受容体拮抗薬

は、適切なの是正に加えて利尿薬(系または類似薬)・RAS阻害薬・の3剤を最大量または最大耐量使っても、が140/90 mmHg未満に下がらない状態で、の測定で確かめる必要がある1。二次性のアルドステロン過剰が背景にあることが多く、が効きやすい。

論点 旧:2018年/ 現行:2024年
の推奨 クラスI クラスIIa(心血管の試験が無いため格下げ。への使用は支持している)
使える条件 — 30 mL/min/1.73 m²以上かつ血漿K 4.5 mmol/L以下
不耐のとき — など他の、またはβ遮断薬(のものが望ましい)

1

⚠️ はで・(約6%)、男性の、女性のを起こし、RAS阻害薬と重なると高K血症の危険が増す1。

血管拡張薬

ニトロプルシドナトリウム

項目 内容
作用機序 を放出し、動脈と静脈の平滑筋を弛緩させる
適応・臨床での使い方 短時間作用型。してでしか使えず、に用いる。耐性はできない
副作用 高度の低血圧と、、嘔吐、、、
禁忌 低血圧、妊娠

💡 とは、分子から遊離するシアンによるの表れである。シアンがミトコンドリアの呼吸を止めるため、組織はに傾いて乳酸が溜まる。高用量・長時間の投与や肝・腎不全で起こりやすく、妊娠中は胎児ののため禁忌になる。での位置づけはを参照。

カルシウム拮抗薬

項目 内容
作用機序 L型を遮断する。非のとは心臓と血管の両方のチャネルに作用し、は・をもつ。は心臓のチャネルにはほとんど作用せず、主に血管に作用する(は投与初期に・を示す)
代表薬 :、レルカニジピン、
非:の、の(としては使わず、主にとして使う)
適応・臨床での使い方 高血圧の標準治療とされ、あらゆる病型でがよい(下の表)
薬ごとの特徴 :作用のが遅く長く続き、で動脈硬化の進行抑制が示された
レルカニジピン:下肢の浮腫を起こしにくい
副作用() 、めまい、頭痛、軽い頻脈、足首の浮腫、倦怠感、脱力、
特に効果・利点がある状況 具体例
効きやすい患者層 低レニンの患者、アフリカ系の患者、高齢者
併存症を伴う高血圧 、冠動脈疾患、、障害、腎疾患、強皮症
動脈硬化を伴う高血圧 —
作用の利用 作用(特に)で流産の予防に使われると整理されることがあるが、実際の用途はの陣痛抑制である
妊娠中の高血圧 2024年版は、妊娠中の第一選択としてβ遮断薬(など)、(一般にが第一選択)、を挙げる。はと関連するので避ける1

💡 の「初期の・」は薬そのものの作用ではなく、急な血管拡張で血圧が下がったときのによる交感神経の活性化である。短時間作用型ほど反射が強く出るので、慢性のにはのような長時間作用型を使う。

💡 足首の浮腫はではなく、細動脈だけが広がってが上がることによる。利尿薬では消えにくく、静脈側も広げる阻害薬・との併用で軽くなる。

💡 アフリカ系の患者にが効きやすいのは、低レニン・の高血圧が多いためである。 2024年版も、黒人患者ではと利尿薬が特に有用で、RAS阻害薬の単剤は効きにくいとする1。

末梢の交感神経緊張を下げる薬

α遮断薬

項目 内容
作用機序 α1受容体を選択的に遮断し、動脈と静脈の緊張を下げる。循環血液量とは変えない。血漿コレステロールを下げ、コレステロールを上げる
代表薬 、、
適応・臨床での使い方 他のと組み合わせる追加薬。糖尿病・・を伴う高血圧で有利
副作用 脱力、頭痛、めまい、低血圧、眠気、咳

⚠️ はを起こしやすく、特に初回投与時に失神しうる。 2024年版では、は他のあらゆる手を尽くしても下がらないときの最後の追加薬という位置づけで、ALLHAT試験では群が心血管への利益が見込めないとして早期に中止された1。

α・β遮断薬

項目 内容
作用機序 心臓への交感神経の作用を抑え(β遮断)、同時にとを下げる
代表薬 、
適応・臨床での使い方 :、
:高血圧、狭心症、の低下した心不全、を伴う高血圧
副作用 頭痛、低血圧、めまい、脱力、胸痛、呼吸困難、低血糖、気管支炎

⚠️ では、で高血圧がかえって悪化した報告があり、まずα遮断を確実にする(詳細は)。はα遮断よりβ遮断の方がはるかに強いからである。

β遮断薬

項目 内容
作用機序 ① 心拍出量の低下
② との抑制
③ 圧受容体の感受性の改善
④ 中枢神経系のの低下
⑤ ノルアドレナリン放出の抑制(のの遮断)
代表薬 非選択性:、
:、
高い:(の放出を促し、・ももつ)
の静注薬:
適応・臨床での使い方 の高い若年の高血圧、過動心症候群、狭心症、。利尿薬・と組み合わせやすい(非との併用は特殊な場合に限り、厳重な監視下で)
副作用 倦怠感、徐脈、刺激(房室ブロック)、喘息の増悪(特に非選択性)、上昇、糖尿病の進行(特に非選択性)

💡 は非選択性β遮断作用をもつが、主にK電流を遮断するとして使われ、としては使わない(心房細動の薬物療法)。

現行での位置づけ: 2024年版は、心血管イベントを減らす根拠のある主要5系統にβ遮断薬を含めつつ、第一選択は他の4系統とし、β遮断薬は狭心症・心不全・・といった場面で優先して加える。理由は効果が劣るからではなく、脳卒中の予防で他の系統に劣り、副作用による中止が多いためである。こうした場面では、特にのβ遮断薬が好まれる1。

⚠️ β遮断薬とは、どちらもとを抑えるので、重ねると高度の徐脈・房室ブロックを起こす。は喘息で避け、糖尿病では低血糖の症状(・振戦)を隠すことに注意する。長く使った後に急に止めるとの頻脈・狭心症を起こすのでする。

中枢で交感神経を抑える薬

項目 α2作動薬 I1作動薬
作用機序 延髄のニューロンのα2受容体を刺激する 脳幹のI1を選択的に刺激する
代表薬
適応・臨床での使い方 特定の状況の高血圧に推奨される(妊娠、糖尿病、他の系統のが禁忌のとき) を高め、糖尿病を伴う高血圧によい
副作用 鎮静、口渇、、肝毒性、溶血性貧血 口渇、頭痛、鎮静、睡眠障害
禁忌 阻害薬・との併用 阻害薬・との併用、重度の腎不全、うつ病

💡 はで、中枢でに変わってα2受容体を刺激し、交感神経の出力を下げる。溶血性貧血は赤血球に対する自己抗体による(が陽性になる)。妊娠中に長く使われてきた薬だが、 2024年版は産後うつ病のリスク上昇との関連を挙げ、分娩前後の使用に注意を促している1。

⚠️ は急に中止するとの高血圧を起こしうる(静注のの副作用にも挙がる)。 2024年版での位置づけは、と同じくの最後の段階の追加薬である1。

降圧療法の目標と、続けてもらう工夫

治療の目標

  • 高血圧性の臓器障害の発生を防ぐ
  • 合併症のリスクを下げる
  • を延ばす
  • 生活の質を高める

臨床試験の根拠

試験 示されたこと
退役軍人局共同研究のVACS 治療で余命が延び、死亡率が下がる
高血圧発見・追跡プログラムのHDFP 臓器障害が減る

生活の質と服薬遵守

高血圧そのものは無症状でありうる一方、治療には頭痛・めまい・眠気・抑うつ・・・下肢の浮腫・咳・消化器症状などの副作用が伴う。そのため生活の質の維持が特に重視される。長時間作用型の新しい薬(類似薬、・のβ遮断薬、、阻害薬、)は副作用が少なく、生活の質の多くの指標を改善することが示されている。

の良さ 薬の系統
最もよい
次によい 阻害薬、
明らかに悪い β遮断薬、
  • はの指示どおりに飲むこと、は規則正しく長期に飲み続けることを指す。
  • どちらも、処方薬の性質(作用機序、、副作用、価格)と1日に飲む錠数に左右される。

💡 1日の錠数を減らすことがを上げる最も確実な手段の一つである。 2024年版が多くの患者で2剤を1錠にまとめた配合剤での開始を勧めるのはこのためである1。

降圧目標(ESC 2024年版)

対象 目標 推奨クラス
を使う成人の大多数 できれば収縮期120〜129 mmHg I
上の範囲にできない 現実的に達成できる最も低い血圧(理想的には収縮期140 mmHg未満) —
85歳以上、治療前からの 130 mmHg未満という目標から外してよい IIa
で余命3年未満 同上 IIb

85歳以上・(IIa)と(IIb)の推奨クラスは従来の要約による。 2024年版の本文は、これらの例でより緩い目標を考慮してよいとしている(下記)。

  • 2024年版は、があることを条件に収縮期120〜129 mmHgを目標とし、症候性・85歳以上・中等度〜重度・余命が限られる例ではより緩い目標を考慮してよく、その場合も「合理的に達成できる限り低く」するとしている。目標到達はの測定で確かめることが強調されている1。
  • 拡張期の目標は70〜79 mmHgである1。

💡 「低いほどよい、ただし合理的な範囲で」という考え方である。による相対的なリスク低下は治療前の血圧によらずほぼ一定なので、できる限り下げた方が得をする。ただしや高度のでは、下げすぎによる転倒・失神・腎障害の害が利益を上回りやすい。

薬物療法の進め方(ESC 2024年版のアルゴリズム)

基本方針

  • 十分に下げるには、一般に少量からの併用療法が勧められる。例外は高齢者、、、の患者で、ここでは単剤で始める。
  • 第2段階では低用量の3剤併用とし、その後3剤をそれぞれ最大耐量まで増やす。
  • β遮断薬は、ほかに使う理由(適応)があるなら、どの段階でも最初から使ってよい。
  • では、多くの場合が第一選択になる(が背景にあることが多く、が有効でありうる)。
  • 薬を始めた、または変えた後は1〜3か月後(理想的には1か月後)に効果を確認する。

アルゴリズム

flowchart TD
  A["高血圧と確定"] --> B{"単剤で始める対象か?<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='elevated blood pressure'>血圧上昇域</span>・中等度〜重度<span class='jp-term jp-term-diagram' title='frailty'>フレイル</span><br>症候性<span class='jp-term jp-term-diagram' title='orthostatic hypotension (postural hypotension)'>起立性低血圧</span>・85歳以上"}
  B -->|"はい"| B1["単剤から開始<br>ゆっくり増量"]
  B -->|"いいえ"| C["低用量2剤併用(クラスI)<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='angiotensin-converting enzyme'>ACE</span>阻害薬または<span class='jp-term jp-term-diagram' title='angiotensin II receptor blocker'>ARB</span>+<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='calcium channel blockers'>カルシウム拮抗薬</span>または利尿薬"]
  B1 --> D
  C --> D{"1〜3か月後に血圧は目標内?<br>(可能なら1か月で評価)"}
  D -->|"はい"| Z["少なくとも年1回の経過観察"]
  D -->|"いいえ"| E["低用量3剤併用(クラスI)<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='angiotensin-converting enzyme'>ACE</span>阻害薬または<span class='jp-term jp-term-diagram' title='angiotensin II receptor blocker'>ARB</span>+<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='calcium channel blockers'>カルシウム拮抗薬</span>+利尿薬"]
  E --> F{"1〜3か月後に血圧は目標内?"}
  F -->|"はい"| Z
  F -->|"いいえ"| G["3剤を最大耐量まで増量(クラスI)"]
  G --> H{"1〜3か月後に血圧は目標内?"}
  H -->|"はい"| Z
  H -->|"いいえ"| I["見かけ上の<span class='jp-term jp-term-diagram' title='resistant hypertension'>治療抵抗性高血圧</span><br>高血圧専門外来へ紹介(IIa)<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='medication adherence'>服薬遵守</span>の検査(IIa)<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='spironolactone'>スピロノラクトン</span>追加(IIa)"]
  I --> J["必要に応じて<span class='jp-term jp-term-diagram' title='resistant hypertension'>治療抵抗性高血圧</span>の<br>さらなる段階へ"]
  K["どの段階でも:狭心症・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='post-MI'>心筋梗塞後</span>・<br>収縮不全の心不全・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='rate control'>心拍数調節</span>など<br>明確な適応があればβ遮断薬を追加(クラスI)"] -.-> C
  K -.-> E
  K -.-> G
  K -.-> I

1

のさらなる段階は、が使えなければなどの他のかβ遮断薬、その後に初めて、他の、、へと進む1。詳しくは高血圧治療と、臨床面の全体は高血圧II:治療とを参照。

⭐ 組み合わせの原則:主要4系統のうち、「RAS阻害薬(阻害薬か)」+「か利尿薬」を基本とし、3剤目で3つをそろえる。阻害薬とは一緒に使わない(同じ系を二重に止めても利益は増えず、害が増える)2。

高血圧緊急症と切迫症

病態別の目標・速度・は、科目内の正本である輸液療法・ショック・の薬物療法にまとめてある。ここでは定義の区別と、 2024年版の静注薬の一覧を扱う。

定義:緊急症と切迫症を分けるのは臓器障害

血圧 180/110 mmHg以上 高度の高血圧
急性の臓器障害 あり(しばしば症状を伴う) なし
旧来の整理での治療 静注薬 症状と臓器障害の程度によりも静注薬も使う。経口ではの阻害薬(など)が最もよく使われる
現行( 2024年版)での治療 多くは静注薬で、迅速かつ慎重に下げる 通常は入院不要。通常のアルゴリズムに沿ったで下げ、早めに外来で再診する

1

  • は「180/110 mmHgを超え、症状と急性の臓器障害を伴うもの」と説明されることもある。 2024年版の定義は「急性の高血圧性臓器障害を伴う180/110 mmHg以上の血圧」で、症状はしばしば伴うが定義の必須条件ではない1。
  • 臓器障害が無い「切迫症」に静注薬を使う必要は無い。切迫症で治療の強さを症状や臓器障害の程度で変えるという整理は旧来のもので、臓器障害があればそれは緊急症である。
  • 2024年版は、緊急症でもやのような短時間作用型のが有効でありうるとしつつ、患者は薬に非常に敏感なので低用量で始め、院内で使うことを求める1。

⚠️ 血圧は必ず制御しながら下げる。 患者によって薬への反応が大きく違うので少量から始め、急速で制御されないは禁忌である。では脳・腎・冠動脈の域が高い側にずれており、一気に下げると臓器にとっては低灌流になる。

高血圧緊急症でよく使う静注薬(ESC 2024年版の一覧)

薬 作用発現 作用持続 用量 禁忌 副作用
1〜2分 10〜30分 0.5〜1 mg/kg、50〜300 µg/kg/分で持続静注 2度・3度房室ブロック、収縮不全の心不全、喘息、徐脈 徐脈
1〜2分 5〜8時間 2.5〜5 mgを2分かけて静注。5分ごとに反復可、最大15 mg 2度・3度房室ブロック、収縮不全の心不全、喘息、徐脈 徐脈
5〜10分 3〜6時間 0.25〜0.5 mg/kg。目標血圧まで2〜4 mg/分で持続静注し、その後5〜20 mg/時 2度・3度房室ブロック、収縮不全の心不全、喘息、徐脈 、
フェノルドパム 5〜15分 30〜60分 0.1 µg/kg/分で持続静注を始め、目標血圧まで5分ごとに0.05〜0.1 µg/kg/分ずつ増量 緑内障では注意 —
2〜3分 5〜15分 2 mg/時で持続静注を始め、目標血圧まで2分ごとに2 mg/時ずつ増量 — 頭痛、
5〜15分 30〜40分 5〜15 mg/時で持続静注。5 mg/時で始め、目標血圧まで15〜30分ごとに2.5 mgずつ増量し、その後3 mg/時へ減量 肝不全 頭痛、
1〜5分 3〜5分 5〜200 µg/分で持続静注、5分ごとに5 µg/分ずつ増量 — 頭痛、
直ちに 1〜2分 0.3〜10 µg/kg/分で持続静注、目標血圧まで5分ごとに0.5 µg/kg/分ずつ増量 肝不全・腎不全()
エナラプリラート 5〜15分 4〜6時間 0.625〜1.25 mg の既往 —
3〜5分 4〜6時間 12.5〜25 mgを、5〜40 mg/時で持続静注 — —
30分 4〜6時間 150〜300 µgを5〜10分かけて静注 — 鎮静、
直ちに 5分未満 5 mg。必要に応じて10分ごとに追加 過敏症、心筋梗塞 注射部位の痛み、鼻閉、眼の灼熱感・痛み

「—」は一覧に記載が無いことを示す。

薬理学的なまとまりで覚える

まとまり 薬 使い分けの要点
β遮断薬 、、 心拍数も下げたいとき(など)。禁忌がそろって房室ブロック・収縮不全の心不全・喘息・徐脈。は止めればすぐ切れるのでしやすい
動脈の拡張: 、 心抑制が無い。と頭痛が共通の副作用
、 作用持続が数分と最も短い。は静脈優位で肺水腫・向き
ドパミン作動薬 フェノルドパム 腎血管を広げる
RAS阻害 エナラプリラート の活性体。は患者ごとにまちまちで効き方が読みにくい
α1遮断+中枢の5-HT1A刺激 が出にくい
中枢α2作動 鎮静。中止後のに注意
非選択的α遮断 カテコールアミン過剰(など)でα遮断を先に確実にするとき

💡 2019年の立場表明(高血圧評議会)の一覧と比べると、ほとんどの値は同じだが、の行は書き換えられている。旧表では作用発現1〜2分・持続10〜30分・0.5〜1 mg/kgの静注または50〜300 µg/kg/分の持続静注・副作用はと胸痛とされていた3。現行の一覧は5 mgを10分ごとに追加する用法で、旧表の用量はの行とほぼ同じ数値だった。またフェノルドパムの増量間隔は旧表では15分ごとだった3。用量を確かめるときは版を意識する。

⚠️ の作用持続を1〜10分とする整理もあり、静注の作用持続も文献によって3〜6時間から16〜18時間まで幅がある(の表を参照)。いずれにせよ、やは長く効くぶん、過のときにすぐには戻せない。

まとめ

  • 高血圧は140/90 mmHg以上。 2024年版は度数分類をやめ、非上昇(120/70未満)・(120〜139/70〜89)・高血圧(140/90以上)の3区分にした。
  • 高血圧と確定したら全員に薬物治療を始める。では収縮期130〜139 mmHgで高リスク(心血管疾患・糖尿病・・・臓器障害、で10%以上など)なら3か月の是正の後に薬を加える。旧版はII度以上と、高リスクのI度が薬物治療の対象だった。
  • 阻害薬:が溜まって・、アルドステロン低下で高K血症。は咳が少なく、ONTARGET試験でと同等。両者の併用はしない。どちらも妊娠で禁忌。
  • 利尿薬:は系が最強、ループが最弱。利尿量の数分の一で使い、増やしても副作用が増えるだけ。低K・低Mg・高尿酸・脂質異常・インスリン抵抗性。では(2024年版はクラスIIa、2018年版はクラスI。 30以上・K 4.5以下)。
  • :はで標準治療。副作用は・頭痛・・足首の浮腫。非は心抑制があり、β遮断薬との併用は厳重な監視下で。
  • は追加薬でに注意。β遮断薬は明確な適応(狭心症・・収縮不全の心不全・)があるとき加える。中枢性(・・)は特殊な状況か最後の段階で、阻害薬・との併用を避ける。
  • 目標はできれば収縮期120〜129 mmHg、無理なら合理的に達成できる限り低く。85歳以上・・では目標を緩めてよい。
  • 進め方は低用量2剤→低用量3剤→最大耐量3剤→治療抵抗性なら専門外来・の確認・。各段階で1〜3か月(理想は1か月)後に評価し、コントロールできれば年1回以上経過を見る。
  • は180/110 mmHg以上にを伴うもの。臓器障害の無い切迫症はで緩やかに下げ、入院は通常不要。緊急症は短時間作用型の静注薬を低用量からし、急速で制御されないを避ける。病態別の目標はへ。

出典

  1. 1.2024 ESC Guidelines for the management of elevated blood pressure and hypertension(European Society of Cardiology (ESC)・2024)本文全文(Wayback Machine の id_ 付き出版社ページ、20241029003534)で確認した。Table 14が血圧を非上昇(120/70未満)・血圧上昇(120/70〜139/89)・高血圧(140/90以上)に分け、収縮期120〜129 mmHgは生活習慣、130〜139 mmHgで10年リスク10%未満かつ高リスク状態が無ければ生活習慣と年1回の再評価、130〜139 mmHgで確立した心血管疾患・糖尿病・CKD・家族性高コレステロール血症・高血圧性臓器障害のいずれか、または10年リスク10%以上、または5〜10%未満でリスク修飾因子があれば3か月の生活習慣の後に薬物治療、高血圧では直ちに薬物治療とすること。症候性起立性低血圧・85歳以上・中等度〜重度フレイル・予測余命3年未満(eGFR 30未満を含む)では140/90を超えるまで薬物治療の検討を先送りすること。Table 5が高血圧を診察室140/90・家庭135/85・24時間自由行動下130/80 mmHg以上とすること。服薬中の目標を120〜129/70〜79 mmHgとし、忍容できない場合や起立性低血圧・85歳以上・中等度〜重度フレイル・余命が限られる例では合理的に達成できる限り低くすること。第一選択はACE阻害薬・ARB・ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬・利尿薬(ヒドロクロロチアジド・クロルタリドン・インダパミドなどのサイアザイド系とサイアザイド類似薬)の4系統で、β遮断薬は狭心症・心不全・心筋梗塞後・心拍数調節で優先して加え、その場合は心選択性、特に血管拡張性のものが好まれ、降圧効果ではなく脳卒中予防で劣り副作用による中止が多いため第一選択でないこと。多くの患者で低用量2剤の配合剤で開始し、単剤開始は血圧上昇域でリスクが高い例・中等度〜重度フレイル・余命が限られる例・症候性起立性低血圧・85歳以上で考慮すること、Figure 18が低用量2剤→低用量3剤→最大耐量3剤、各段階で1〜3か月後(可能なら1か月)に評価、コントロールできれば少なくとも年1回の経過観察、見かけ上の治療抵抗性高血圧では専門施設紹介・服薬遵守の検査・スピロノラクトン追加(いずれもIIa)とし、どの段階でも明確な適応があればβ遮断薬を加える(I)とすること。最大耐量3剤で下がらなければ専門施設へ紹介しスピロノラクトンを考慮し、不耐ならエプレレノンなどのMRAかβ遮断薬(血管拡張性が望ましい)、その後にヒドララジン・他のK保持性利尿薬・中枢性降圧薬・α遮断薬を用いること、スピロノラクトンは2018年ESC/ESHでクラスIだったが2024年版ではクラスIIaとしたこと、eGFR 30以上かつK 4.5 mmol/L以下に限り、女性化乳房などの抗アンドロゲン作用が約6%にあること、治療抵抗性高血圧の定義、ALLHATでα遮断薬群が早期中止されたこと。10章で、高血圧緊急症を急性の高血圧性臓器障害を伴う180/110 mmHg以上と定義し、臓器障害の無い重症高血圧(高血圧切迫症)は通常入院を要さず8章の手順どおり経口薬で下げ、より早い外来再診を要すること、緊急症では短半減期の静注薬で監視下に滴定し急速・過度の降圧を避け、カプトプリルやメトプロロールなど短時間作用型の経口薬も低用量で院内なら有効でありうること、黒人患者ではCa拮抗薬と利尿薬が有用でARBの方が血管性浮腫が少ないこと、妊娠中のサイアザイド系は安全性データが限られ慎重に使うこと、メチルドパが産後うつ病と関連することを確認した。監査時(2026-09-26)に同じ本文で、妊娠中の第一選択としてβ遮断薬(ラベタロールのデータが最も多く、メトプロロール・ビソプロロールも安全とされる)、ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬(ニフェジピンが一般に第一選択)、メチルドパを挙げ、アテノロールは胎児発育不全と関連するため避けること、120/70未満を予後ではなく治療の区分として「非上昇血圧」と呼び「正常血圧」「至適血圧」という語を避けること、治療抵抗性高血圧を生活習慣の是正と利尿薬(サイアザイド系またはサイアザイド類似薬)・RAS阻害薬・Ca拮抗薬の最大量または最大耐量でも診察室血圧が140/90 mmHg未満に下がらず、診察室外測定で確認されたものと定義すること、高血圧緊急症の定義が「急性の高血圧性臓器障害を伴う180/110 mmHg以上で、しばしば症状を伴う」であることを確認した。閲覧 2026-09-26
  2. 2.Telmisartan, Ramipril, or Both in Patients at High Risk for Vascular Events(The New England Journal of Medicine・2008)抄録(PMID 18378520)で、血管疾患または高リスク糖尿病の患者でテルミサルタン80 mgがラミプリル10 mgと同等(心血管死・心筋梗塞・脳卒中・心不全入院の複合16.7%対16.5%、相対危険度1.01)で、咳(1.1%対4.2%)と血管性浮腫(0.1%対0.3%)が少なく、両剤併用は利益を増やさず低血圧・失神・腎機能障害を増やしたことを確認した。閲覧 2026-09-26
  3. 3.ESC Council on hypertension position document on the management of hypertensive emergencies(European Heart Journal - Cardiovascular Pharmacotherapy(ESC Council on Hypertension)・2019)PMC掲載の全文(PMC13588668)でTable 4「Intravenous drugs for the treatment of hypertensive emergencies」を確認した。エスモロール・メトプロロール・ラベタロール・フェノルドパム・クレビジピン・ニカルジピン・ニトログリセリン・ニトロプルシド・エナラプリラート・ウラピジル・クロニジンの作用発現・持続・用量・禁忌・副作用はESC 2024の一覧とほぼ同じで、フェノルドパムの増量間隔が15分ごと、エスモロールの禁忌の房室ブロックに「リズム補助が無い場合」の但し書きがあること、フェントラミンは作用発現1〜2分・持続10〜30分・0.5〜1 mg/kg静注または50〜300 µg/kg/分の持続静注・副作用は頻脈性不整脈と胸痛と記載されていることを確認した。閲覧 2026-09-26