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Symptoms · Published

痙攣

Convulsion

臓器系
神経内分泌・代謝感染症
科目
PediatricsInternal MedicinePharmacology
トピック
小児科 2-23:痙攣・てんかん重積状態の救急治療小児科 3-10:小児てんかんと熱性けいれん内科学 E-04:カルシウム代謝異常内科学 N-05:電解質異常内科学 L-25:低血糖薬理学 core70:薬剤性有害反応(てんかん性発作)
関連疾患
2型糖尿病Brugada症候群Dravet症候群Lennox-Gastaut症候群インフルエンザシアン化物中毒てんかん性脳症トキソプラズマ症ホモシスチン尿症メトヘモグロビン血症一酸化炭素中毒鉛中毒狂犬病血栓性血小板減少性紫斑病原発性中枢神経系リンパ腫原発性免疫不全症候群(重症複合免疫不全症・ディジョージ症候群・X連鎖無ガンマグロブリン血症・慢性肉芽腫症・選択的IgA欠損症)抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)新生児黄疸・高ビリルビン血症先天性QT延長症候群単純ヘルペスウイルス感染症低酸素性虚血性脳症(周産期仮死)糖尿病性ケトアシドーシス・高血糖高浸透圧症候群突発性発疹妊娠高血圧腎症・子癇・HELLP症候群熱性けいれん脳アミロイド血管症脳梗塞脳静脈洞血栓症破傷風百日咳副甲状腺機能低下症
起因薬
(レボ)ブピバカインアパルタミドイミペネムシラスタチンエルタペネムエンザルタミドコカインシクロセリンシプロフロキサシンセフェピムテオフィリントラネキサミン酸ドリペネムファンプリジンフィゾスチグミンブスルファンフルマゼニルプロカインプロチオナミドプロメタジンメロペネムリドカインリンデンロピバカイン
スコア
Burch-Wartofskyスコア

🧠 全体像痙攣は診断名ではなく、筋の不という見えている運動の記述である。「痙攣=てんかん」ではない。 痙攣を見たら分岐は2つしかない——大脳皮質の過剰放電の運動症状なのか、皮質とに神経筋の興奮性が上がっているだけなのか。前者なら分類と再発リスクの話になり発作へ渡す。後者なら血糖・電解質・毒素・体温という是正できる原因を探す作業になる。この分岐を踏まないと、低カルシウムや低血糖の痙攣にだけを重ねることになる。

痙攣という語が指すもの

指すもの どこで扱うか
痙攣 筋の不という見えている運動。原因を含意しない 本ノート
大脳皮質ニューロンの過剰という電気的事象 発作、てんかんの診断、重積)
片側半球のネットワークに起始する発作
局所の有痛性攣縮。中枢の放電とは
性亢進による四肢末梢の。意識は保たれる 本ノート

痙攣していてもてんかんとは限らず、でも痙攣しないことがある。 は痙攣を伴わない。逆に、破傷風、は痙攣していても皮質の過剰放電ではない。「けいれんした」という証言は所見であって診断ではない。

収縮の型を分ける

見え方 代表
持続する収縮で四肢・体幹が硬直する 発作の相、破傷風、
収縮と弛緩が規則的に反復し、次第に間隔が延びる 発作の
相から相へに移行する
的で短い不規則な収縮。単発〜数回 、低酸素後、
手指・の屈曲()、口周囲の意識清明 低カルシウム、低
攣縮 局所の有痛性収縮。的な伸展で緩む 脱水、電解質異常、運動後

💡 意識が保たれているかがまず効く。 、破傷風の初期は意識清明である。の最中に意識が保たれることはない。

💡 で誘発する 、顔面神経のによる で確認できる。のものが顕在化するのは、アルカローシスでが増えが下がるためで、総カルシウムが正常でもは起こる。

どの高さで抑制が外れているか

痙攣は「運動が止まらない」現象であり、運動系のどの高さで抑制が失われたかで群にまとめると原因検索が整理される。

高さ 機序 代表
大脳皮質 ニューロンの過剰
脊髄の 物質の放出が遮断される 破傷風(毒素)、
末梢神経の軸索 細胞外カルシウムの低下での閾値が下がりする 低カルシウム・低
筋そのもの 電解質・脱水・虚血によるの異常 攣縮()、

💡 高さが分かれば治療も分かる。 皮質なら、脊髄のなら鎮静と刺激遮断、軸索ならカルシウムとの補正である。同じ「けいれん」に見えても、有効な手が違う。

てんかん性でない痙攣

⚠️ 逆参照に並ぶ疾患が代謝・内分泌・感染に偏っているのはではない。痙攣で受診する患者の相当部分はてんかんではない。

原因 手掛かりと注意
血糖 低血糖 痙攣を見たら測定を待たずに血糖を確認する。 ブドウ糖投与で分単位に止まる
電解質・浸透圧 低ナトリウム、低カルシウム、低、高ナトリウム、 を測らないと低カルシウム・低カリウムが補正に反応しない
性亢進 低カルシウム・低 意識清明、口周囲の
臓器不全 、肝性脳症、透析不均衡 など他の脳症徴候を伴う
毒素・感染 、百日咳の、中枢神経感染 破傷風はで、意識が保たれる
中毒 曝露歴。にはが解毒になる
離脱 アルコール、ベンゾジアゼピン、 最終摂取・中断からの時間
循環・低酸素 、不整脈 姿勢と誘因、心電図。失神との鑑別
産科 子癇 妊娠20週以降から
体温 年齢と体温上昇の速さ

⚠️ 子癇の第一選択はであり、通常のではない。 の痙攣を見たら、まず子癇を考える。

⚠️ 破傷風の全身痙攣は光・音・接触で誘発され、意識が保たれたまま起こる。 では止まらず、創部処置・・刺激の遮断・鎮静・筋弛緩が治療になる(破傷風)。

⚠️ である。 発熱に痙攣が伴っただけで確定しない。髄膜炎・脳炎、低血糖、電解質異常を除外して初めてと呼べる。

鑑別の進め方

flowchart TD
    A["痙攣を<span class='jp-term jp-term-diagram' title='witnessed'>目撃</span>・報告"] --> B["時刻を記録し気道・呼吸・循環<br>血糖を直ちに確認"]
    B --> C{"5分以上続くか"}
    C -->|"はい"| D["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='status epilepticus'>てんかん重積</span>として治療を開始<br>→ 発作ノート"]
    C -->|"いいえ"| E{"意識障害を伴うか"}
    E -->|"伴わない"| F["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='tetany'>テタニー</span>・攣縮・破傷風<br>不<span class='jp-term jp-term-diagram' title='voluntary motor function (voluntary movement)'>随意運動</span>・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='psychogenic'>心因性</span>を評価"]
    E -->|"伴う"| G["電解質・腎肝機能・血液ガス<br>中毒歴・妊娠を確認"]
    G --> H{"是正できる原因があるか"}
    H -->|"あり"| I["<span class='jp-term jp-term-diagram' title='acute symptomatic seizure'>急性症候性発作</span>として原因を是正<br><span class='jp-term jp-term-diagram' title='anti-seizure medication'>抗発作薬</span>の長期投与はしない"]
    H -->|"なし"| J["中枢神経感染・<span class='jp-term jp-term-diagram' title='Cerebrovascular disease'>脳血管障害</span><br>構造病変を評価し<span class='jp-term jp-term-diagram' title='electroencephalography, EEG'>脳波</span>とMRIへ"]

原因が是正できたかどうかで、その後の扱いが変わる。 低カルシウムや低血糖による痙攣は原因の是正が治療であり、を継続しない。原因が見つからないままを始めると、てんかんの診断も検査も曖昧なまま固定される。

⚠️ 痙攣が止まっても意識障害が続く場合は終わっていない。、原因の未是正、中枢神経感染、を考える。

まとめ

  • 痙攣は所見の記述であって診断名ではない。「痙攣=てんかん」ではない。
  • 皮質の放電か、神経筋の興奮性亢進かをまず分ける。分類とてんかんの診断は発作ノートが扱う。
  • 意識が保たれているかが最初の手掛かり。・破傷風・は意識清明。
  • 血糖は測定を待たずに確認する。低血糖の痙攣はブドウ糖で止まる。
  • 低カルシウムのは、総カルシウムが正常でもによるアルカローシスで起こる。も同時に測る。
  • 子癇は、破傷風は毒素への対応と刺激遮断で、いずれもが主役ではない。
  • は中枢神経感染と代謝異常を除外して初めて成立する診断である。
  • 是正できる原因による痙攣に、を漫然と継続しない。