Update log
更新ログ
ボットが毎日ノートを確認し、最新の医学情報と食い違っていないかをチェックしています。修正した箇所はここに記録されます。683 runs · 5945 changes
2026
09.07シプロヘプタジンとダナゾールの適応・禁忌を、EU加盟国のSmPCを取得して国ごとに書き分けた。国をまたいで平坦化していた「日米共通の禁忌」を3極の表に解体し、シプロヘプタジンの承認適応欄から適応外のセロトニン症候群を外した。
- 薬剤cyproheptadine承認適応(indicationDiseases)に登録されていたセロトニン症候群を外し、アレルギー性鼻炎・アレルギー性結膜炎・蕁麻疹・アナフィラキシーへ置き換えた。同ノートの本文自身が「セロトニン症候群への使用はどの国でも適応外」と述べており、実際にハンガリーPeritol・スペインPeriactin・日本ペリアクチン・米国のいずれの添付文書にもセロトニン症候群は効能として無い。本文リンクとしてのセロトニン症候群への参照は残した。(出典:https://ogyei.gov.hu/kiseroirat/ah/ah_0000017354_20240214065816.doc 、https://cima.aemps.es/cima/dochtml/ft/35622/FT_35622.html 、https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/4419005B1045_2_05/?view=body&lang=ja )
- 薬剤cyproheptadine適応の節を4資料の比較表に置き換え、ハンガリーのPeritol錠がアレルギー性・瘙痒性疾患に加えてカルチノイド症候群の対症治療・血管性頭痛(片頭痛、ヒスタミン頭痛)・食欲不振や消耗状態の患者の食欲改善を承認適応として持つことを追記した。スペインのPeriactinはこの3つを含まず2適応のみで、EU内でも版が違うことを明示した。日本の効能から落ちていた「感冒等上気道炎に伴うくしゃみ・鼻汁・咳嗽」も補った。(出典:https://ogyei.gov.hu/kiseroirat/ah/ah_0000017354_20240214065816.doc 、https://cima.aemps.es/cima/dochtml/ft/35622/FT_35622.html )
- 薬剤cyproheptadine「禁忌(日米共通)」という平坦化した箇条書きを、EU(ハンガリー・スペイン)・日本・米国の3列の表へ解体した。MAO阻害薬の併用と授乳はEUと米国では禁忌だが日本では禁忌ではなく(10.2の併用注意と9.6)、膀胱頸部閉塞という語は日本の電子添文に無く「前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある患者」と束ねられている。新生児・低出生体重児を米国だけの禁忌としていたのも誤りで、3極とも禁忌である。あわせてSSRIなどセロトニン作動性抗うつ薬の作用を減弱させうる相互作用と、三環系抗うつ薬の尿中スクリーニングの偽陽性を追記した。(出典:https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/4419005B1045_2_05/?view=body&lang=ja 、https://ogyei.gov.hu/kiseroirat/ah/ah_0000017354_20240214065816.doc 、https://cima.aemps.es/cima/dochtml/ft/35622/FT_35622.html )
- 薬剤cyproheptadine日本の電子添文の重大な副作用が錯乱・幻覚、痙攣、無顆粒球症の3つであることを追記した。従来は無顆粒球症だけを挙げ、幻覚と痙攣は「過量投与時」のものとしていたが、電子添文はこれらを常用量でも起こりうる重大な副作用として11.1に置いている。副作用表も日本の頻度区分(5%以上・0.1〜5%未満・頻度不明)に沿って書き直した。(出典:https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/4419005B1045_2_05/?view=body&lang=ja )
- 薬剤cyproheptadine「経口投与のみで注射剤がないため、経口摂取が困難な重症例では投与経路そのものが使えない」という記述を是正した。根拠にしていたStatPearlsは同じ段落で錠剤を粉砕して経鼻胃管・経口胃管から投与できると明記しており、原文より制限を強めていた。あわせて小児の用量(2〜6歳は1回2 mgを1日2〜3回で1日12 mgまで、7〜14歳は1回4 mgを1日2〜3回で1日16 mgまで)を追記した。日本の電子添文には小児の用量設定が無いことも明示した。(出典:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK482377/ 、https://cima.aemps.es/cima/dochtml/ft/35622/FT_35622.html )
- 薬剤danazol取得できていなかったEUのSmPCをスペインのCIMAから取得し、承認適応の根拠を日米の合成から順位1のEU資料へ改めた。スペインで販売中のDanatrolカプセルのSmPCは子宮内膜症と遺伝性血管性浮腫の両方を適応としており、承認適応欄の2疾患はこの1文書で裏づけられる。学習先のハンガリーの公的医薬品データベースには有効成分としてdanazolが無く、英国emcにも現行SmPCの収載が無いことも確認して併記した。ブランド名 brandEu を Danocrine(サノフィの米国名)から Danatrol へ直した。(出典:https://cima.aemps.es/cima/dochtml/ft/55580/FT_55580.html 、https://ogyei.gov.hu/gyogyszeradatbazis 、https://www.medicines.org.uk/emc/search?q=danazol )
- 薬剤danazolEUのSmPCがシンバスタチンとの併用を禁忌(4.3)に置いていることを追記した。日本の電子添文ではシンバスタチン・アトルバスタチンとも10.2の併用注意にとどまり、同じCYP3A4阻害を介する相互作用が国によって禁忌と注意に分かれる。EU・米国の禁忌はどちらも8項目で7項目まで一致し、残る1項目がEUではシンバスタチン併用、日本だけが凝固制御因子(アンチトロンビンIII・プロテインC・プロテインS)の欠損・減少を持つ、という構造を表にした。(出典:https://cima.aemps.es/cima/dochtml/ft/55580/FT_55580.html 、https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2499007F1021_3_11/?view=body&lang=ja )
- 薬剤danazol米国添付文書に枠組み警告が設定されていることを追記した。内容は妊娠中の投与禁忌と女性胎児の男性化、上矢状洞血栓症や致死的脳卒中を含む血栓塞栓症、腹腔内出血で初めて顕在化しうる肝紫斑病と良性肝腺腫、良性頭蓋内圧亢進症の4点で、日本の警告欄が血栓症のみであるのと対照的である。あわせて脳静脈洞血栓症の帰属を是正した——日本の電子添文の重大な副作用に列挙されるのは脳梗塞・肺塞栓症・深部静脈血栓症・網膜血栓症で、上矢状洞血栓症を挙げているのはEUのSmPCと米国の枠組み警告のほうである。(出典:https://dailymed.nlm.nih.gov/dailymed/drugInfo.cfm?setid=f2c9b713-aafc-49ca-866e-334d9b5c2e2d 、https://cima.aemps.es/cima/dochtml/ft/55580/FT_55580.html 、https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2499007F1021_3_11/?view=body&lang=ja )
- 薬剤danazolまとめの「アレルギー性鼻炎・アレルギー性結膜炎・蕁麻疹・アナフィラキシーの補助療法は3極に共通する」を是正した。4資料すべてが効能に持つのはアレルギー性鼻炎と蕁麻疹の2つだけで、アレルギー性結膜炎とアナフィラキシー反応の補助療法を掲げているのはスペインPeriactinと米国の添付文書だけである。ハンガリーPeritolの適用範囲には結膜炎が無く(文書全体で kötőhártya・conjunctiv とも0件)、アナフィラキシーは副作用欄と薬効薬理の動物実験の記述にしか現れない。日本のペリアクチンの効能又は効果にもこの2つは無い。承認適応の欄に残す根拠国を本文にも明示した。(出典:https://ogyei.gov.hu/kiseroirat/ah/ah_0000017354_20240214065816.doc 、https://cima.aemps.es/cima/dochtml/ft/35622/FT_35622.html 、https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/4419005B1045_2_05/?view=body&lang=ja 、https://dailymed.nlm.nih.gov/dailymed/drugInfo.cfm?setid=98e71865-83dd-4e29-8308-c56e36731d96 )
- 薬剤cyproheptadine副作用表の日本欄から、原文に無い「体重増加」を外した。日本の電子添文 11.2 のその他の欄にあるのは食欲亢進だけで、体重増加という語は現れない。体重増加はハンガリーSmPC 4.8 の臨床検査の欄(Testsúlygyarapodás)と米国添付文書の increased appetite/weight gain のものなので、EU・米国の行へ移した。あわせて日本欄から落ちていた鼻出血を補った。(出典:https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/4419005B1045_2_05/?view=body&lang=ja 、https://ogyei.gov.hu/kiseroirat/ah/ah_0000017354_20240214065816.doc 、https://dailymed.nlm.nih.gov/dailymed/drugInfo.cfm?setid=98e71865-83dd-4e29-8308-c56e36731d96 )
- 疾患アレルギー性鼻炎第1世代抗ヒスタミン薬シプロヘプタジンがアレルギー性鼻炎・血管運動性鼻炎を承認適応に持つことを追記した。ハンガリーPeritolの適用範囲、日本のペリアクチンの効能又は効果いずれにも含まれる。承認されていることと第一選択であることは別で、ARIA-EAACIが第2世代を強く推奨し第1世代を避けるとする理由は鎮静作用である、という書き分けも添えた。(出典:https://ogyei.gov.hu/kiseroirat/ah/ah_0000017354_20240214065816.doc 、https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/4419005B1045_2_05/?view=body&lang=ja )
- 疾患蕁麻疹第一世代抗ヒスタミン薬シプロヘプタジンが蕁麻疹・血管運動性浮腫を承認適応に持つことを追記した。ハンガリーPeritolは急性および慢性の蕁麻疹と血管神経性浮腫を適用範囲に挙げ、日本のペリアクチンもじん麻疹と血管運動性浮腫を効能又は効果に持つ。蕁麻疹はこの薬が3極すべてで適応を持つ数少ない疾患だが、治療の軸は第二世代であり日本の電子添文には小児の用量設定も無い。(出典:https://ogyei.gov.hu/kiseroirat/ah/ah_0000017354_20240214065816.doc 、https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/4419005B1045_2_05/?view=body&lang=ja )
- 疾患アレルギー性結膜炎経口シプロヘプタジンの適応が国で分かれることを追記した。アレルギー性結膜炎を効能に掲げるのはスペインPeriactin(2歳以上でのアレルギー症状〔鼻炎・結膜炎・蕁麻疹〕の対症療法)と米国添付文書(吸入抗原および食物によるアレルギー性結膜炎)だけで、ハンガリーPeritolと日本のペリアクチンの効能欄には結膜炎が無い。いずれも経口剤であって点眼剤ではないため、第一選択のH1遮断+肥満細胞安定化点眼薬と置き換わるものではないことも明示した。(出典:https://cima.aemps.es/cima/dochtml/ft/35622/FT_35622.html 、https://dailymed.nlm.nih.gov/dailymed/drugInfo.cfm?setid=98e71865-83dd-4e29-8308-c56e36731d96 )
- 疾患アナフィラキシー補助治療の節に、経口シプロヘプタジンの適応の限定を追記した(このノートは出典0件だったので、あわせて出典2件を新設した)。アナフィラキシー反応を効能に掲げるのはスペインPeriactinと米国添付文書だけで、どちらも文言がアドレナリンその他の標準的処置に対する補助療法として急性症状を制御した後に用いるという限定つきである。ハンガリーPeritolと日本のペリアクチンの効能欄にはアナフィラキシーが無い。添付文書自身がアドレナリンの後に置かれる薬だと書いている。(出典:https://cima.aemps.es/cima/dochtml/ft/35622/FT_35622.html 、https://dailymed.nlm.nih.gov/dailymed/drugInfo.cfm?setid=98e71865-83dd-4e29-8308-c56e36731d96 )
- 薬剤danazol遺伝性血管性浮腫の適応を「長期予防・短期予防(EU・米国の添付文書上の適応)」から「発作予防」へ戻した。EU・米国の添付文書はどちらも継続的な発作予防しか規定しておらず、スペインSmPCの4.2は最小有効維持量を継続的な予防投与量として定めるとし、米国添付文書は適応を prevention of attacks of angioedema of all types、用法の見出しを continuous treatment of hereditary angioedema と書く。処置の5日前から開始する短期予防はどちらの添付文書にも記載が無く、同ノートの表が正しく2026年の国際/カナダ版ガイドラインへ帰属させているとおりガイドライン側の枠組みである。(出典:https://cima.aemps.es/cima/dochtml/ft/55580/FT_55580.html 、https://dailymed.nlm.nih.gov/dailymed/drugInfo.cfm?setid=f2c9b713-aafc-49ca-866e-334d9b5c2e2d 、https://doi.org/10.1186/s13223-025-00999-8 )
- 薬剤danazol日本だけの適応である乳腺症について「受け皿ノートも無い」という誤報を削り、良性乳房疾患ノートへ本文リンクを張った。乳腺症は病理診断名ではなく終末乳管小葉単位に生じる線維嚢胞性変化をまとめた臨床上の包括用語で、diseases/benign-breast-disease に線維嚢胞性変化の節がある。日本の電子添文が定める用法(1日200mgを2回に分け4〜6週間連続)も補った。承認適応のフィールドには足していない——欄の順位1は欧州SmPCで乳腺症は日本だけの適応であり、相手ノート側にダナゾールの記述が1件も無いため逆参照の裏づけが立たない。(出典:https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2499007F1021_3_11/?view=body&lang=ja )
- 薬剤danazol肝の監視間隔が3資料で違うことを明示した。2026年の国際/カナダ版遺伝性血管性浮腫ガイドラインは肝超音波を年1回求めるが、EUのSmPCは6か月を超える長期投与または反復投与で2年ごととし、日本の電子添文は間隔を示さない。従来は「肝臓の監視についてはガイドラインと日本の電子添文が一致している」とだけ書いていた。あわせてEUの用量(子宮内膜症で1日200〜800 mg、遺伝性血管性浮腫で1日400〜600 mgから開始し2か月無症状なら300 mg・200 mgへ減量)と、EUが高齢者への投与を推奨しない一方で日本は1日100 mgへの減量を求めるという違いも追記した。(出典:https://cima.aemps.es/cima/dochtml/ft/55580/FT_55580.html 、https://doi.org/10.1186/s13223-025-00999-8 、https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2499007F1021_3_11/?view=body&lang=ja )
2026
09.06小児の斜頸・気道、神経、皮膚、眼、口腔・骨、血液・免疫、先天奇形、循環・消化にまたがる疾患ノート29件を新設し、水晶体偏位の方向、コックロビン肢位、バルーン排出試験の体位、WHO歯原性腫瘍分類の悪性欄を一次資料に合わせて訂正した。
- 疾患喉頭裂喉頭裂を新設。⚠️ 「喉頭軟化症と違って誤嚥が主症状」とは言えない——内視鏡で最も多く同時に見つかる所見が胃食道逆流症と喉頭軟化症で、両者は併存する。症状は型で割れ、1・3・4型は嚥下障害、2型は喘鳴と誤嚥が主症状である。
- 疾患先天性筋性斜頸先天性筋性斜頸を新設。⚠️ 姿勢型・筋型・胸鎖乳突筋腫瘤型の3型に分かれ、腫瘤を触れるのは第3型だけである。斜頭23.30・顔面非対称21.75というオッズ比は「超音波検査異常の予測」であって原因ではない。
- 疾患先天性筋性斜頸呼び元の斜頸ノートで、診断の分岐が「胸鎖乳突筋に腫瘤を触れるか」で切れており、触れなければSandifer症候群側へ流していた。先天性筋性斜頸は3型あり腫瘤を触れるのは1型だけなので、姿勢型・筋型を取りこぼす形だった。同じファイルの本文は正しく留保していた。
- 疾患Sandifer症候群Sandifer症候群を新設。⚠️ 出典のどこにも「抗てんかん薬が無効」とは書かれていない——書かれているのは「忍容性は良好でも不要であり、有害事象と保護者の苦悩を生じうる」である。姿勢は酸を送り出し不快を和らげる反応と考えられている。
- 疾患後頭蓋窩腫瘍・脳幹腫瘍後頭蓋窩腫瘍・脳幹腫瘍を新設。呼び元が複合語で1概念として扱っているため分割せず、脳幹腫瘍の中核(びまん性内在性橋グリオーマ)は既存ノートに譲った。Choux分類と小脳性無言症症候群が主題。
- 疾患中枢神経表在性ヘモジデリン沈着症中枢神経表在性ヘモジデリン沈着症を新設。古典型(テント下型)が主題で、原因の最多は脊髄硬膜裂孔。⚠️ 抗アミロイドβ抗体のARIA-Hが指す「脳表ヘモジデリン沈着症」は脳アミロイド血管症を背景とする皮質型で別物である。
- 疾患メルケル細胞癌メルケル細胞癌を新設。⚠️ ウイルス陽性型と陰性型で変異負荷は大きく違う(1 対 27.5 Muts/Mb)が、全生存に差は確認されていない。免疫チェックポイント阻害薬の奏効率も2試験で方向が逆であり、治療はウイルス状態を問わない。
- 微生物Merkel cell polyomavirus「症例の約80%がウイルス陽性」の出所は10腫瘍中8例で、豪州では約25%、95例の全エクソーム解析コホートでは60%である。免疫チェックポイント阻害薬で持続的な利益が得られるのも約半数にとどまる。
- 疾患Darier病Darier病を新設。`ATP2A2`(SERCA2)のハプロ不全で角化細胞の接着が壊れる。⭐ 治療抵抗例ではIL-23A/IL-17A抗体が1年にわたり皮疹・掻痒・体臭・二次感染を改善した報告がある。
- 疾患点状掌蹠角化症点状掌蹠角化症を新設。⚠️ 45研究817例の系統的レビューは悪性腫瘍との関連を確認できず、全例サーベイランスに強い疑問を呈している(旧来の教科書記述と逆)。爪は「侵されない」のではなくまれに爪甲異栄養を伴う。
- 疾患近視性脈絡膜新生血管近視性脈絡膜新生血管を新設。⚠️ 総説が推奨する「初回1回+必要時」は臨床試験の投与法に基づく戦略で、米国添付文書の用法(月1回を最大3か月、以後必要時)とは一致しない。投与回数は中央値では0回でも平均は4〜5回である。
- 疾患黄斑分離症黄斑分離症を新設。⚠️ 近視性牽引黄斑症は網膜前膜・層状円孔なども含む総称で、黄斑分離症はその一員(同義語ではない)。何年も安定しうる一方で、網膜分離を伴う症例の50%が2年で黄斑円孔または網膜剥離を来したとする報告もある。
- 疾患Weill-Marchesani症候群Weill-Marchesani症候群を新設。⚠️ 水晶体偏位は下方で、前方移動は偏位の方向ではなく瞳孔ブロックによる緑内障の機序である。⚠️ 体型がマルファン症候群と正反対でも、`FBN1`関連例で胸部大動脈瘤と頸動脈解離が報告されている。
- 疾患Weill-Marchesani症候群呼び元の水晶体亜脱臼ノートで、偏位の方向の表と全体像・まとめ・診断フローの4箇所でWeill-Marchesani症候群を「前方」としていたが、出典では下方偏位が典型で、前方移動は緑内障の機序として別に記されている。
- 疾患エナメル上皮腫エナメル上皮腫を新設。⚠️ WHO第5版で転移性エナメル上皮腫は「良性上皮性歯原性腫瘍」の欄に残っており、エナメル上皮腫に由来する実体のうち悪性欄にあるのはエナメル上皮癌だけである。腺様型が第5版で追加された唯一の新規実体。
- 疾患顎骨の単純性骨嚢胞顎骨の単純性骨嚢胞を新設。長管骨の単純性骨嚢腫とは疫学も治療も別なので独立させ、親子関係で結んだ。⚠️ 辺縁は明瞭で歯根の間へ帆立貝状に入り込む(既存の画像所見ノートは「境界不明瞭」としていた)。
- 疾患脊椎椎体炎・椎間板炎脊椎椎体炎・椎間板炎を新設。現行の抗菌薬期間は合計6週間で、6週が12週に非劣性(治癒率90.9%対90.9%)という無作為化試験がある。⚠️ ただしこの推奨は椎体骨髄炎が対象で、仙腸関節炎にそのまま当てはめられるわけではない。
- 疾患移植関連血栓性微小血管症移植関連血栓性微小血管症を新設。現行の診断基準は2023年のEBMT・ASTCT・APBMT・CIBMTR合同統一基準で、7項目中4項目以上が14日以内に2回、生検は必須でない。⭐ ナルソプリマブ(MASP-2阻害)が2歳以上の小児および成人で承認されている。
- 疾患高IgE症候群高IgE症候群を新設。⚠️ `DOCK8` 欠損症は(「DOCK8 AR HIES」の名を併記しつつ)`STAT3`-HIES の鑑別に挙がる複合免疫不全症として記載され、同じ枠には入れられていない。NIHスコアの役割は遺伝子検査の対象を絞ることに限定される。
- 疾患Pallister-Hall症候群Pallister-Hall症候群を新設。診断基準は中央性多指症と視床下部過誤腫の両方を要求するが、⚠️ 実際は軸後性多指症のほうが高頻度とみられる。二分喉頭蓋はほぼ無症候だが診断価値が高い(致死的なのは後部喉頭裂のほう)。
- 疾患ビオチニダーゼ欠損症ビオチニダーゼ欠損症を新設。⚠️ 日本での入口は複合カルボキシラーゼ欠損症としてのC5-OH(タンデムマス)で、欧米の「ビオチニダーゼ活性そのものを測る」とは違う。⭐ 視神経脊髄炎スペクトラム障害・多発性硬化症と診断された人は全員検査すべきとされる治療可能な模倣疾患である。
- 疾患スポーツ心臓スポーツ心臓を新設。⚠️ グレーゾーンは男性13〜14 mm・女性12〜13 mmで、拡張能も脱トレーニングでの退縮も単独の決め手にはならない(肥大型心筋症をもつ競技者は正常な拡張能指標を示しうる)。
- 疾患排便協調運動障害排便協調運動障害を新設。⚠️ バイオフィードバックが下剤に優る根拠(6か月時点で80%対22%)は正常通過型便秘に限定した試験のもので、通過遅延を併存する例への外挿は支持されない。バルーン排出試験は左側臥位で挿入し座位で排出させる。
- 疾患一過性妊娠性甲状腺機能亢進症一過性妊娠性甲状腺機能亢進症を新設。hCGによる一過性のもので14〜20週までに軽快し、抗甲状腺薬を要さない。バセドウ病との鑑別はTRAb陰性・甲状腺腫と眼症の欠如による。
2026
09.06小頭症の最多原因を「ジカ」から「先天性CMV」へ一次資料で逆転させ、多系統萎縮症のMDS 2022年基準の構造MRIマーカーを運動病型ごとに書き分け、HITのASH 2018推奨の強さと4分岐を復元するなど、疾患・トピック19ノートを是正した。
- 疾患小頭症⭐「ジカウイルスは子宮内感染による小頭症の代表として近年最も重要になった」が出典と逆だった。総説は先天性サイトメガロウイルス感染を「小頭症を起こすTORCH感染症のうち最もよく知られ、最も多いもの」(症候性で約20%に小頭症)とし、ジカは「将来、新たな高頻度のTORCH感染症になりうる」と将来形で書いている。(出典:Microcephaly 総説)
- 疾患デング熱ほかアルボウイルス感染症(黄熱・ジカ熱)同じ「母体感染時期を問わず」の無出典記述を同じMMWRの三半期別の値へ置換し、射程が「ジカ関連先天異常」全体である旨を明記した。あわせて「重症デング熱は血小板減少による血漿漏出が主体」を是正——血漿漏出は血小板減少の結果ではなく血管透過性亢進による。(出典:MMWR 2017)
- 疾患多系統萎縮症MDS 2022年基準の構造MRIマーカーを運動病型で平坦化していた。原文Table 1はMSA-PとMSA-Cで一覧が異なり、「小脳単独の萎縮も中小脳脚の拡散能亢進も臨床的確実MSA-Cを支持しない」と明記している。あわせて clinically probable の訳を「臨床的ほぼ確実」に統一し、純粋自律神経不全症からの移行率の分母(8〜28%)と予測因子8項目を原文へ差し替えた。(出典:MDS MSA基準 2022)
- トピックG3-10: Disorders associated with parkinsonian syndrome同じMDS基準のMRIマーカーの平坦化を病型別に是正し、残尿の閾値を「100 mL以上」から「100 mL超」へ。⚠️ 閾値は原文自身が割れており、Table 1は `≥100 mL`、用語定義のTable 3と本文は `>100 mL` と書く。
- 疾患脊髄小脳変性症「網羅的な検索で約6割に遺伝的原因が同定される」は、原文の `Up to 40% ... will not have an identified genetic cause` を100から引いて作った数値だった。上限の補集合は「約6割」ではなく「少なくとも6割」。(出典:GeneReviews Hereditary Ataxia Overview)
- 疾患ヘパリン起因性血小板減少症4Tsスコアの「時期」1点欄から「直近30〜100日前の曝露歴があって1日以内に低下」の枝が、「血栓症」1点欄から「疑いにとどまる血栓症」が落ちていた。ASH 2018の非ヘパリン抗凝固薬も、5択(アルガトロバン・ビバリルジン・ダナパロイド・フォンダパリヌクス・DOAC)の条件付き推奨であるところを2剤に絞って強く書いていた。中確率と高確率の抗凝固強度の書き分けも復元した。(出典:ASH 2018 HITガイドライン)
- トピックThrombocytopenias同じASH 2018の推奨の強さの格上げ(「フォンダパリヌクスは安全かつ有効な代替薬としてASHが推奨」——原文に `safe and effective` は0件)と、中確率・高確率の平坦化を是正。推奨2.4/2.5/2.6は治療量抗凝固の別適応の有無×出血リスクの4分岐であり、「ヘパリン中止と非ヘパリン薬開始」は強い推奨、「どの薬を選ぶか」だけが条件付き推奨である。
- トピックSimultaneous under- & overacting coagulation disorders (TTP, HIT, DIC)「4Tsが中〜高確率なら治療量で直ちに開始」の平坦化を、ASH 2018の中確率(出血リスクにより予防強度もありうる)と高確率(治療強度・強い推奨)の書き分けへ是正した。
- トピックAcquired thrombophilias同じASH 2018の中確率・高確率の強度の書き分けを追加し、同一文書に割れていた出典id(`cuker-blood-adv-2018-hit`)を正本の `ash-hit-2018` へ統合した。
- 疾患多中心性Castleman病リツキシマブを「系統的に検証されておらず無増悪生存が劣る」とだけ書いていたが、原文は同時に「著明なサイトカイン駆動症状を欠く患者への一次治療の代替(カテゴリー2B)」として推奨している。TAFRO病型の「高γグロブリン血症を伴わない」も原文は `generally have normal γ-globulin levels`。重症度分類・二次三次治療・予後(5年全生存55〜77%)を補った。(出典:CDCN iMCD国際コンセンサス 2018)
- 疾患結節性血管炎nested PCRの陽性率78.6%を「皮膚生検から菌DNAが検出される」値として書いていたが、原文は**血液検体**での値で、しかも結節性紅斑を含む混合集団14例のものだった。「陽性なら抗結核治療への反応そのものを診断根拠とする」という運用も出典になく、原文は「硬結性紅斑への抗結核療法が有用なのは背景の結核が実証された場合に限る」としている。血管炎を診断の必須条件として書いていた点も是正(提案されている4項目中3項目の病理基準があり、原著は血管炎を `sine qua non` と考えるべきでないと結論している)。(出典:IDOJ 結核疹総説 2023)
- 疾患神経原性ショック本文が「心拍出量は上がらないのであって必ず下がるわけではない」と留保しているのに、まとめが「この型だけは心拍出量も低下する」と断定へ戻っていた。原著の血行動態9例のうち純粋に心性だったのは1例(11%)にすぎない。非外傷性の成因(脊髄くも膜下麻酔・Guillain-Barré症候群・毒素・横断性脊髄炎)が丸ごと欠けていた点も補った。(出典:Summers 2013)
- 疾患ムコ多糖症酵素補充療法の効能に心機能の改善が混入していた。原文では心筋機能の改善・肥大の退縮は造血幹細胞移植の欄にあり、酵素補充療法については逆に角膜混濁・心臓弁膜症の進行・関節症・脊髄圧迫を伴う脊椎病変に効果が及ばないと明記されている。MPS IIの「男児にのみ発症」も出典自身が保因者女性の発症例に触れており「ほぼ男児に限られる」へ後退させた。造血幹細胞移植の年齢閾値(2歳未満、認知面は通常12〜18か月齢まで)を追加。(出典:GeneReviews MPS I)
- 疾患リポイド類壊死症平均発症年齢の出典側の記述が `third decade`(1型糖尿病)/`fourth decade`(2型・非糖尿病)を「30歳代/40歳代」と1つずらして記録していた。正しくは20歳代/30歳代。潰瘍化の割合も出典自身が「患者の約1/3」「病変の約1/3」「症例の約30%」と3通りに書いており、一方だけを採っていたのを併記に改めた。血糖管理と本症の関係も、片側(進行を遅らせうる)だけでなく原文の両側を書いた。(出典:StatPearls Necrobiosis Lipoidica)
- 疾患過収縮性食道「過収縮性食道=ジャックハンマー食道」を全編で同義に扱っていたが、Chicago分類v4.0は単峰性・ジャックハンマー型・強いLES後収縮を伴う型の3下位群を定めており、ジャックハンマー型はその1つである。診断基準の表から「アカラシア・遠位食道痙攣の除外」と「機械的閉塞の除外」の2行が丸ごと落ちていた点も補った(閉塞そのものが過収縮性の反応を誘発しうる)。(出典:Chicago Classification v4.0)
- 疾患遠位食道痙攣疫学の頻度に、用語を論じた2003年の論文の脚注が付いていた(同論文は頻度を述べていない)。発生率10万人あたり年約1例・紹介施設での有病率4〜7%へ差し替え、「明確な性差の記載は乏しい」も出典の `presents more frequently in women` と逆だったので是正。治療の順序も原文どおり(ボツリヌス毒素注入と空気圧拡張術が第二選択)に直し、落ちていた空気圧拡張術を追加した。(出典:StatPearls Diffuse Esophageal Spasm)
- 疾患免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群ASTCTグレード判定から明示的な除外規定が落ちていた——免疫エフェクター細胞療法に伴う振戦・ミオクローヌスはグレードに影響せず、頭蓋内出血は浮腫の有無を問わず除外する。グレード5(ICANSによる死亡)と、12歳未満でICEが使えずCAPD 9点以上をグレード3とみなすことも欠けていた。治療もグレード1(支持療法のみ)が飛ばされ、グレード2と3が「デキサメタゾン10〜20 mgを6時間ごと」に平坦化されていた。(出典:ASTCT コンセンサスグレーディング)
2026
09.06非細菌性血栓性心内膜炎の「自己免疫疾患42%」の内訳が別の分母の値だった件を疾患・病理2ノートで是正し、MINOCAへ2023年ESC ACS指針を、微小変化型ネフローゼ症候群へKDIGO 2021を取り込むなど、疾患・トピック14ノートを一次資料で是正した。
- 疾患非細菌性血栓性心内膜炎自己免疫疾患の内訳「抗リン脂質抗体症候群33.6%・SLE37.3%」を42%と同じ分母で読める書き方にしていた。原文では42%が450例、内訳は自己免疫疾患群190例が分母で、落ちていた「両者の合併21.1%」も復元した。あわせて悪性腫瘍を34〜46%に、ムチン産生腺癌を「NBTE症例で最多の癌」ではなく「その癌をもつ患者でNBTEの発生率が最も高い(2.7%対0.47%)」という向きに直し、多血管領域梗塞90.0%がNBTE例の値(対照は原因不明の脳梗塞66.4%)であることを明示した。外科治療は「実施されることが少ない」ではなく「適応となることが少ない」(同じ論文の416例の表では弁置換26%)。(出典:Eur Heart J 2025)
- トピックNoninfective endocarditis (thrombotic endocarditis, Libman-Sacks endocarditis)同じ分母の取り違えがこのトピックにも複製されていたため、疾患ノートと同じ内容へ是正した(42%=450例分母、33.6%・37.3%・21.1%=自己免疫疾患190例分母)。心雑音1.9%の直後に「感染性心内膜炎より高頻度」が続いて心雑音の話に読めた箇所も分割した。(出典:Eur Heart J 2025)
- 疾患MINOCA2019年AHA声明1本に依拠していたため、2023年ESC ACSガイドラインを取り込んだ。心臓MRIの推奨クラス(Class I/Level B、原因同定率最大87%、理想的には当該入院中)を明示し、原因の一覧をESC Figure 15の冠動脈由来・非冠動脈(心臓)・非冠動脈(心臓以外)の3群へ拡充。たこつぼ症候群・心筋炎はESCが鑑別一覧に含める一方、第4版普遍的定義とAHA声明は定義から除外しており、資料により扱いが異なることを表で書き分けた。二次予防の射程も原文どおり「冠動脈粥状硬化の証拠がある患者と危険因子の管理のために考慮」へ狭めた。(出典:2023 ESC ACS)
- 疾患微小変化型ネフローゼ症候群成人のステロイド治療「16週」は継続義務ではなく上限だった。KDIGO 2021は最低4週・最長16週とし、4週で約50%、さらに10〜25%が16週までに反応するとする。「寛解後6か月かけて漸減」は小児のステロイド抵抗性の記述からの取り違えで、成人は完全寛解2週後に漸減開始・週5〜10mg減量・総曝露約24週。第二選択も「シクロホスファミド選好」から、シクロホスファミド・リツキシマブ・カルシニューリン阻害薬・ミコフェノール酸系の4クラス並列(推奨5.3.1.1、1C)へ改めた。成人の再発・ステロイド依存・抵抗性の判定基準(Figure 46)も追加。(出典:KDIGO 2021)
- 疾患神経痛性筋萎縮症ステロイドの根拠が2009年Cochrane 1本のままだった。新しいCochrane版は存在せず、現行総説によれば急性期ステロイドの前向き二重盲検試験は組入れ不足で完遂できておらず、種類・用量・経路の最適解は不明である。唯一の量的根拠が非盲検・歴史的対照の症例集積であることを実数とともに明記した。リハビリテーションの向きも反転——作業療法を組み込まない従来型の理学療法は早期の筋力トレーニングに寄りすぎて回復を早めず50%超で症状を悪化させうるが、筋力強化を一切しないのではなく協調運動の再学習が整うまで着手しないという順序の問題である。予後も「2〜3年で完全回復」から「半数超が数年後も疼痛・不全麻痺・疲労を残す」へ改めた。(出典:Muscle Nerve 2025)
- 疾患神経セロイドリポフスチン症ラモトリギンが「好まれる広域スペクトラム薬」と「慎重に用いるNaチャネル遮断薬」の両方に挙がる件は、GeneReviewsが病型ごとに書き分けているのではなく同一段落に両方の列挙が並んでいるだけだった。原文にない病型別の対立を作らず、割れをそのまま示す形に改めた。慎重側の根拠も、他疾患ノートへの無出典参照から進行性ミオクローヌスてんかんの薬物療法総説へ差し替えた。(出典:Epileptic Disord 2016)
- 疾患多系統萎縮症🧠全体像・mermaid・まとめの3か所が「自律神経障害が病初期から必発」としていたが、同じノートの本文は臨床的ほぼ確実MSAに自律神経障害を欠く型が含まれると正しく書いており、同一ファイル内で矛盾していた。MDS 2022年基準の原文に合わせ「前景に立つ」へ改め例外を明示した。下部尿路症状が唯一の初発症状である患者が18%、運動症状に平均2.8年先行することも追加。(出典:MDS MSA基準 2022)
- 疾患ネフロン癆「腎は大きくならない・高血圧は後期・尿細管基底膜が肥厚する」という本ノートの幹が、乳児発症型では3点とも逆だった(中等度に腫大した嚢胞性腎・出生後の高度高血圧・基底膜肥厚を欠く)。発症年齢による2表現型の対比表を新設し、全体像・mermaid・臨床像・まとめまで同期した。皮髄境界部の嚢胞も必発ではなく50%で病期後期に出現する。無出典だった「5〜10年で末期腎不全」は、若年発症端で到達年齢中央値13歳という出典のある値へ置換。21遺伝子で説明できるのは50〜60%、NPHP1は290kb欠失なので塩基配列解析では検出できずMLPA/SNPアレイを要することも追加。(出典:GeneReviews 2023)
- 疾患筋強直性ジストロフィー無出典だった胆石の機序を出典付きの記述に置き換えた。GeneReviewsは「胆嚢括約筋の緊張亢進による」とするが、その典拠論文が実際に示すのは胆嚢平滑筋の収縮性低下という逆向きの仮説であり、両者を書き分けて機序が未確定であることを明記した。DM1・DM2の胆石頻度(16.5%・12.8%)と一般集団より約10年早い胆嚢摘出も追加。麻酔で避ける薬剤にベクロニウム・サクシニルコリン・プロポフォール・ドキソルビシンが欠けていたので補った。(出典:Neurology 2017)
- 疾患夜間摂食症候群「一般集団の有病率3〜15%」は母集団の取り違えだった。出典の系統的レビューは摂食症・肥満・減量手術患者という臨床集団のみを対象としており、全文に一般集団の記載は無い。米国の有病率1.5%(臨床集団では3〜15%)へ改め、この幅が夜間摂食質問票のカットオフでも動くこと(30点超なら2.8〜8.2%、25点以上なら6.9〜15.2%)、減量手術を希望する集団では判定次第で6〜64%まで振れることを明示した。(出典:Front Psychol 2021)
- 疾患非ケトン性高グリシン血症安息香酸ナトリウムの治療目標が名前だけで数値が無かったため、投与1〜2時間後の血漿グリシン120〜300µmol/Lという目標値と、増量後24〜48時間での再測定・1日3回以上への分割(新生児は通常6回)を追加した。高用量での胃炎、低月齢児のカルニチン過剰喪失、ケトン食開始時に減量しないと安息香酸中毒を来す点も補った。発作そのものへの薬(第一選択はベンゾジアゼピン系、フェニトインは効果限定的)が抜けていたので原文の書き分けのまま追加。(出典:GeneReviews 2019)
- 疾患ムコ多糖症多発性異骨症の頻度について、GeneReviewsのSkeletal節(軽症型で85%超、レジストリ集計)と同じ章のTable 2(重症型・軽症型とも100%)が同一資料内で分かれていることを本文に明記した。片方を誤りと断じず両方の記載を示す形に改めた。(出典:GeneReviews 2025)
- 疾患鼻茸疫学の数値に出典側の限定と対の記述が欠けていた。「好発年齢40〜60歳台」は原文では米国における記述で、かつ発症ではなく症状を呈する年齢である。男性62%・女性38%の直後に原文が置く「有病率は低いにもかかわらず女性のほうが重症化しやすい」も追加した。(出典:StatPearls 2025)
2026
09.06エムポックスのPHEICが2025年9月に終了していた件、不可逆性歯髄炎の治療が「抜髄か抜歯」の二択ではなくなっていた件、甲状腺C細胞の神経堤由来説が哺乳類で否定されている件など、一次資料で確認した26ノートを是正。
- 疾患歯髄炎「不可逆性歯髄炎は抜髄か抜歯以外に道がない」という記述を是正。自発痛を伴う非外傷性歯髄炎では根管治療と全部断髄が並ぶ選択肢として提案されており(術後7日の疼痛に差がなく、1年時の臨床的成功率は両群98%だが、5年時には全部断髄78.1%・根管治療75.3%へ両群とも低下する)、保存可能な歯には抜歯や全身抗菌薬ではなく生活歯髄療法か根管治療が強く推奨される。部分断髄の同等性が未確立なのは自発痛を伴わない例を扱う別の推奨枠である点も正した。(出典:ESE S3-level clinical practice guideline 2023)
- 疾患う蝕う蝕の記述が最小侵襲修復で止まり、歯髄炎へ進展したあとに触れていなかったため、保存可能な歯では抜歯ではなく生活歯髄療法または根管治療が選ばれることと、その機序(う蝕直下の感染・壊死が歯髄全体には及ばない)を追加。あわせて合併症として歯髄炎への関係を張った。(出典:ESE S3-level clinical practice guideline 2023)
- 疾患エムポックス「WHOがPHEICと認定している」という現在形の記述を是正。WHO事務局長は2025年9月5日にエムポックスの世界的流行がもはやPHEICを構成しないと決定しており、常設勧告が2026年8月20日まで延長された。終了の根拠は流行の終息ではなく、緊急対応から保健システムへの統合という位置づけの移行である。あわせて日本のLC16m8ワクチン(2024年11月19日にWHO緊急使用リスト収載)がワクチンの記述から欠けていた点を補った。(出典:WHO 第5回IHR緊急委員会-emergency-committee-regarding-the-upsurge-of-mpox-2024)、WHO EUL LC16m8)
- 微生物Mpox virusPHEIC が継続中であるかのような現在形の記述を、2025年9月5日の終了決定と、暫定的勧告を出さず常設勧告(2026年8月20日まで)で足りるとされた経緯へ更新した。(出典:WHO 第5回IHR緊急委員会-emergency-committee-regarding-the-upsurge-of-mpox-2024))
- 微生物Vaccinia virus痘そうワクチンの世代表を是正。ACAM2000 は第1世代ではなく第2世代(第1世代と同じ株を組織培養細胞で製造したもので、両者とも複製能を持つ)であり、第3世代は非複製型の MVA-BN と、わずかに複製する日本の LC16m8 の両方を含む。「弱毒だから免疫不全者に使える」という一般化が成り立たないこと(LC16m8 は妊娠中・免疫不全者には用いない)を書き分けた。(出典:WHO position paper on smallpox and mpox vaccines, August 2024)
- トピックPoxviruses2024年のPHEIC宣言で記述が止まっていたため2025年9月の終了を追記し、ワクチンを「複製する/しない」の2系統で閉じていた箇所に LC16m8 を中間として加えた。(出典:WHO 第5回IHR緊急委員会-emergency-committee-regarding-the-upsurge-of-mpox-2024))
- 疾患多剤耐性結核WHO の2025年版で新設された改変9か月全経口レジメン(BLMZ・BLLfxCZ・BDLLfxZ)と、ベダキリンを含まない DCLLfxZ・DCMZ を用いないという提案が抜けていたため追加。長期レジメンの総治療期間を18〜24か月から18〜20か月へ是正し、Group A・B・C の中身と組み立て規則、6か月レジメンがいずれも条件付き推奨・非常に低い確実性であることを明記した。改変版の適応が広い理由も書き分けた——広範な病変と重要な併存症は endTB 試験の組入れに由来するが、肺外結核への拡張は試験が肺結核併存例しか組み入れていないための GDG の外挿である。(出典:WHO consolidated guidelines on tuberculosis, Module 4: treatment (2025))
- 薬剤streptomycin「注射薬(ストレプトマイシン・カナマイシン・カプレオマイシン)が一律に格下げされた」という記述を是正。WHO が長期レジメンから除外しているのはカナマイシンとカプレオマイシンだけで、ストレプトマイシンはアミカシンが入手できない場合の代替として Group C に残る(18歳以上・感受性確認済み・聴力モニタリング確保が条件)。旧方針の期間も18〜24か月から18〜20か月へ直した。(出典:WHO consolidated guidelines on tuberculosis, Module 4: treatment (2025))
- 疾患甲状腺髄様癌「C細胞は神経堤由来」という断定を4箇所で是正。神経堤由来説はウズラ‐ニワトリキメラに由来し哺乳類では検証されておらず、マウスの系譜追跡では Sox17 陽性の前方内胚葉のみが C細胞を生む。カルシトニン・CEA が腫瘍マーカーになり放射性ヨウ素治療が効かないという臨床的帰結は、濾胞上皮由来でないことから導かれ胚葉起源には依らない。あわせてセルペルカチニブの第III相 LIBRETTO-531 を追加した。(出典:Johansson et al., Development 2015、LIBRETTO-531, NEJM 2023)
- 疾患動揺病制吐薬の禁忌の強さを是正。原著が「適応とされない」としているのはメトクロプラミドだけで、オンダンセトロンとアプレピタントは禁忌である。感覚不一致の型を2型から6型(A1〜A3・B1〜B3)へ展開し、薬物表に用量・投与タイミング・年齢制限を追加、出典に無い「薬で抑え続けると慣化が遅れる」という因果を削除した。(出典:Koch et al., Dtsch Arztebl Int 2018)
- 疾患近視性脈絡膜新生血管MYRROR 試験の48週成績について、sham 群が24週で実薬へ切り替わる設計であることを出典で確認したうえで、48週の対照群がもう sham ではなく、+3.9文字を無治療の自然経過と読んではならない旨を明記した。ラニビズマブの米国添付文書に基づく用法(0.5 mg を月1回、最大3か月、以後は必要に応じ再投与)も補った。
- トピックThe Embryonic Period, Weeks 3–8 — Ectoderm derivatives神経堤由来組織の記述を一次資料で裏づけて拡張。髄膜については、前脳を覆う髄膜が硬膜・くも膜・軟膜の3層とも神経堤由来である一方、中脳・後脳を覆う髄膜は中胚葉由来であるという書き分けへ是正した(旧記述は硬膜を落とし頭蓋全体へ一般化していた)。心血管系に半月弁・心室中隔の一部・心臓神経節を、眼に虹彩実質・線維柱帯・ぶどう膜メラノサイトを追加した。
- トピックThe Embryonic Period, Weeks 3–8 — Mesoderm derivativessomitomere を「頭部の未分節中胚葉」と説明していたのを是正。現行文献では未分節中胚葉の前端が上皮性の球になった、体節になる直前の単位を指す。あわせて血島(マウス E7.5 の卵黄嚢胚外中胚葉)、脾臓(背側腸間膜→背側胃間膜、CS14 に単一の膨隆として出現)、副腎皮質(副腎生殖原基)の由来を一次資料で置き換えた。(出典:Chang & Kioussi, J Dev Biol 2018)
- トピックThe Embryonic Period, Weeks 3–8 — Endoderm derivatives膀胱三角部と腟上皮の由来について、教科書の古典説と系譜追跡・組織再構成の所見が食い違う点を、どちらも消さずに書き分けた。中耳上皮の由来はマウスとヒトで結論が割れており全文を取得できなかったため据え置いた。
- トピックThe Fetus and Placenta — Parturition胎盤娩出の Schultze 様式・Duncan 様式を機序ごと書き直し(Schultze は中央から剥離して胎盤後血腫が卵膜に包まれたまま押し出されるため胎児面が先、Duncan は下縁から下降する)、無出典だった「Schultze のほうが多い」という断定を外した。頻度は資料間で逆を示す(1894年の観察は Duncan 75%、2023年の無作為化比較試験332例は Schultze 81.9%)。(出典:Curatulo, Trans Edinb Obstet Soc 1894)
- トピックStages of delivery. Management of the third and fourth stage無出典だった Schultze 様式・Duncan 様式の表に出典を付け、剥離の記述を原著の観察に合わせて精密化した。頻度が資料間で逆を示すことも明記した。(出典:Curatulo, Trans Edinb Obstet Soc 1894)
- トピックBirth Defects and Prenatal Diagnosis — Principles of teratologyWilson の催奇形性の原則が6つのうち4つしか載っていなかったため補完。母体フェニルケトン尿症について血中フェニルアラニン値ごとのリスク(360 µmol/L 超が持続すると知的障害90%超、小頭症は至適化の時期で5〜18%から90%超まで変わる)、先天性CMV感染で出生時無症候例の13.5%に後遺症(主体は感音難聴)が生じること、先天性トキソプラズマ症で母子感染率と重症度が妊娠時期に対して逆向きであり古典的三徴が現在はきわめてまれであることを追加した。(出典:GeneReviews: Phenylalanine Hydroxylase Deficiency)
- トピックMuscular System — Skeletal (striated) muscle「傍軸中胚葉=体節」という等号を是正した。分節して体節を作るのは体幹側の傍軸中胚葉で、頭蓋顔面の骨格筋は未分節の傍軸中胚葉に由来する。ただし舌の内舌筋・外舌筋は後頭部体節に由来するので「頭頸部の骨格筋はすべて未分節の傍軸中胚葉から」と閉じて書かない。あわせて somitomere に用法が2つあり(分節時計の文献では体節になる直前の単位、Meier 1979 に始まる用法では頭部中胚葉の体節の痕跡)、頭部が分節するか否かが決着していないことを書き分けた。(出典:Rosero Salazar et al., J Dent Res 2020、Onai et al., iScience 2023)
- トピックMuscular System — Head, limb & body-wall muscles外眼筋の由来を「眼窩前体節分節」と書いていたのを、頭部中胚葉が前脊索・咽頭・側方に分かれ、前方の前脊索の中胚葉が6つの外眼筋を作るという現行の整理へ改めた。後頭部体節から舌筋が生じる行にも出典と機序を付けた。(出典:Chang & Kioussi, J Dev Biol 2018)
- トピックSkeletal System — Skull頭蓋の中胚葉性の間葉を「傍軸中胚葉・体節分節」と書いていたのを「頭部傍軸中胚葉」に改めた。用法が割れている somitomere をこのノートでは使わない方針を明示した。
- 疾患根尖性歯周炎ADA 2024 の歯痛に対する鎮痛薬の用量(イブプロフェン400 mg・ナプロキセンナトリウム440 mg・アセトアミノフェン500 mg)に対象年齢が書かれておらず、12歳未満の小児へ読み替えられる余地があったため、同ガイドラインが対象を12歳以上と定義していることを明記した。
- 薬剤(dex)ibuprofen歯痛の一時的管理における位置づけを追加。確定的な歯科治療が受けられない状況で、非オピオイド鎮痛薬が第一選択であり、イブプロフェン400 mg 単独またはアセトアミノフェン500 mg との併用が推奨される(1日最大2,400 mg、対象は12歳以上)。
- 薬剤paracetamol歯痛の一時的管理における役割分担を追加。非ステロイド性抗炎症薬との併用では500 mg、非ステロイド性抗炎症薬が禁忌の場合は単独で全治療用量1,000 mg を用いる(1日最大4,000 mg、対象は12歳以上)。配合錠による累積量にも注意が要る。
- 薬剤lidocaine歯痛の即時的な除痛における位置づけを追加。2%リドカイン+1対10万アドレナリンなどの短時間作用型局所麻酔薬が提案されており、補助的な局所麻酔は鎮痛薬を置き換えるものではない(対象は12歳以上)。
2026
09.06発生学の骨格・筋の臨床ノート、ビタミンD欠乏・くる病、アカシジアの計10ノートを一次資料で是正した。
- トピックSkeletal System — Clinical半椎の位置づけを「再分節化の障害」から「椎体片側の形成不全」へ改め、Klippel-Feil症候群(癒合椎)を分節不全側として整理した。(出典:Congenital Scoliosis: A Comprehensive Review)
- トピックSkeletal System — Clinical胸骨裂について「頭側から尾側へ融合するので尾側に欠損が残りやすい」という記述を削り、実際に最も多いのは上部(頭側)型(自験11例中7例、63.6%)で理由は分かっていないと改めた。(出典:Primary Closure of a Partial Superior Sternal Cleft、Primary repair of sternal cleft)
- トピックSkeletal System — Clinical合指症を、皮膚性(指間のアポトーシス不全)と骨性・近位に及ぶ型(より早期のパターニング異常)に書き分けた。(出典:Syndactyly: phenotypes, genetics and current classification)
- トピックThe Embryonic Period, Weeks 3–8 — External appearance外観指標の表にCarnegie段階と受精後日数を併記し、足板の出現を第7週から第6週(段階16)へ、肘の区別を第6週から第7週(段階18)へ改めた。足の指列は資料内で段階18と19に記述が割れることも明記した。(出典:External surface anatomy of the postfolding human embryo)
- トピックMuscular System — Head, limb & body-wall muscles咽頭弓の表で第4弓(輪状甲状筋=上喉頭神経)と第6弓(その他の喉頭内筋=反回神経)を1行に潰していたのを分離し、四肢筋の神経支配が複雑な理由を「複数体節の筋芽細胞が混在するため」から「前駆細胞が体節の分節パターンを解除して四肢芽へ入り、支配神経も遠位で分節パターンを失うため」へ是正した。(出典:Evolution of the muscular system in tetrapod limbs)
- トピックMuscular System — Cardiac & smooth muscle血管平滑筋の由来を「大部分が臓側中胚葉」から、血管ごとに由来が異なるモザイク(咽頭弓動脈=神経堤、背側大動脈=体節の硬節、冠動脈=前心外膜、肺血管=胸膜中皮、腎血管=後腎間葉)へ是正し、心筋細胞の核を「単核」から「単核〜2核」に訂正した。(出典:Origin and differentiation of vascular smooth muscle cells)
- トピックMuscular System — Clinical筋原性調節因子の記述を訂正した。骨格筋が完全に欠損するのはMyoDとMyf5の二重欠損マウスであり、MyoD単独ノックアウトは生存し組織学的な筋の異常も出ない。ヒトのMYOD1欠損(周産期致死性の胎児無動連鎖)・MYF5欠損(EORVA)の報告規模も追記した。(出典:Deficiency of the myogenic factor MyoD causes a perinatally lethal fetal akinesia、Identification of a Novel Frameshift Variant in MYF5)
- トピックMuscular System — ClinicalPoland症候群の片側性を「多い」から「ほぼ常に」へ改め、鎖骨下動脈供給途絶説を途絶部位と表現型の対応として展開し、動脈異常を認めない症例があることも併記した。(出典:A narrative review of Poland's syndrome)
- トピックOsteomalacia and Rickets米国内分泌学会2024年版が具体的な充足・欠乏の値を支持しなくなった一方で、日本内分泌学会・日本骨代謝学会の判定指針(30 ng/mL以上=充足)は現行であることを両者の射程の違いとともに明記し、XLHへのブロスマブについて国内診療ガイドライン(2026年)の推奨の強さと妊娠・授乳中は投与しないことを提案する旨を追記した。(出典:X連鎖性低リン血症性くる病・骨軟化症診療ガイドライン、Assessment criteria for vitamin D deficiency/insufficiency in Japan)
- トピックVitamin D deficiency米国内分泌学会2011年版の25(OH)D閾値が2024年版で撤回済みであることを追記し、栄養性くる病の治療量・予防量と日本小児内分泌学会の診断基準(6項目)を数値つきで補った。年齢区分の誤り(「12歳以上」→「12歳超」)も是正した。(出典:Global Consensus Recommendations on Prevention and Management of Nutritional Rickets、Vitamin D for the Prevention of Disease)
- 疾患くる病・骨軟化症栄養性くる病のビタミンD治療量の年齢区分を国際コンセンサスの原文に合わせ、「12歳以上」を「12歳超」に是正した(12歳ちょうどは3000〜6000 IU/日の区分に入る)。またXLHへのブロスマブを無出典の「第一選択」から、国際ワーキンググループ2025年版の年齢別の推奨の強さ(12か月以上は強い推奨、6〜12か月は条件付き推奨)へ改めた。(出典:Global Consensus Recommendations on Prevention and Management of Nutritional Rickets、X-Linked Hypophosphatemia Management in Children)
- 薬剤cholecalciferol栄養性くる病のビタミンD治療量の年齢区分を「12歳以上」から「12歳超」に是正し、年齢・体重によらず経口カルシウム500 mg/日を併用することと投与期間が最低12週であることを追記した。(出典:Global Consensus Recommendations on Prevention and Management of Nutritional Rickets)
- 薬剤valbenazine禁忌欄が米国添付文書だけを反映していたため、日本の電子添文が挙げる「先天性QT延長症候群又はTorsade de pointesの既往」を追記した。あわせて、禁忌に誤って入っていた気分障害(米国添付文書では警告であり禁忌ではない)を外し、日本の効能又は効果が遅発性ジスキネジアの1項目だけであることを明記した。(出典:ジスバルカプセル 電子添文)
2026
09.05血液・呼吸器・感染・消化器・神経・内分泌・眼皮膚にまたがる疾患ノート30件を新設し、Ranke複合の実質側成分、食道異物の緊急度、Tarlov嚢胞の位置づけ、涙道造影の弱点の向きを一次資料に合わせて訂正した。
- トピックGranulomatous diseases of the lungRanke複合の実質側成分を「結核腫(実質病変)」としていたが、正しくは**Ghon巣**(初感染時の胸膜下の小さな乾酪性肉芽腫)である。結核腫は肉芽腫が融合して腫瘤を作った占拠性病変で、Ranke複合の成分ではない。同じコーパスの微生物ノートは正しく書いており、このファイルだけが食い違っていた。
- 疾患結核腫結核腫を新設。中枢神経ではリング状増強病変、肺では孤立性結節として現れるが、成り立ち(乾酪壊死性肉芽腫の腫瘤化)は同じ。⚠️ ATS/CDC/IDSAの結核治療ガイドライン全文に "tuberculoma" は0件で、治療期間は定められていない。「肺外結核だから6か月」と機械的に当てはめない。
- 疾患クリプトコーマクリプトコーマを新設。⚠️ 「*C. gattii* の病気」は成り立たない——ガイドラインの記述は参照番号つきの引用で、40報告47例の症例集積では *C. neoformans* 74%・*C. gattii* 26%と実数は逆である。
- トピックExamination and diseases of the esophagus. Dysphagia. Foreign body in the esophagus食道異物の緊急対応の列挙に磁石を無条件に含めていた。成人(ESGE 2016)の緊急2〜6時間は食道の完全閉塞・食道内の鋭利物・食道内の電池の3つに限られ、磁石は準緊急24時間である。⚠️ ただし小児は線引きが違い、分泌物を処理できない有症状例の食道内磁石は2時間以内、複数個の磁石や電池との同時誤飲は無症状でも摘出する。
- 疾患食道異物食道異物を新設。成人586例で受診時無症状が42.8%と最多、上部食道が70.8%という疫学が「全例に画像評価」という実務判断の骨格になる。ボタン電池・鋭利物・完全閉塞の3つが緊急、磁石は複数個または電池との同時誤飲で緊急化する。
- 疾患気腫性胆嚢炎気腫性胆嚢炎を新設。⚠️ 胆石は本症の発症機序の主要因とは考えられておらず、これが男性優位を説明しうる。「常に外科緊急症」という像も、超音波の普及で軽症例が拾えるようになって修正されている。
- 疾患肝肺症候群重症度分類の「軽症 80 mmHg以上」を出典の表記どおり「80 mmHg超」に変えたが、原典(ERS Task Force 2004)は "≥ 80 mmHg" で境界の穴が無いため差し戻した。総説側の簡略化を写さないよう、診断基準がA–a較差の開大を軸にすることを注記した。
- 疾患骨髄腫腎骨髄腫腎を新設。⚠️ ALアミロイドーシス・軽鎖沈着症・転移性石灰化は同じ骨髄腫の腎障害でも別病変であって、骨髄腫腎の下位経路ではない。増悪因子として出典が挙げるのは脱水・高カルシウム血症・腎毒性薬・**感染**である。
- トピックMultiple myeloma and related plasma cell disorders「腎病変(骨髄腫腎)」の見出しの下にALアミロイドーシス・転移性石灰化を並べ、3経路として提示していた。同じファイルの上段の集計(パラプロテイン非関連病変に急性尿細管壊死9%)と矛盾していたため、骨髄腫腎を円柱腎症に限り、他を別病変として書き分けた。
- 疾患グランツマン血小板無力症グランツマン血小板無力症を新設。⚠️ 原因遺伝子の座位は *ITGA2B* が17q21.31、*ITGB3* が17q21.32で、同一バンドではない。デスモプレシンは本症では臨床的有用性が限られ、フォン・ヴィレブランド病での位置づけを持ち込まない。
- 疾患MYH9関連疾患MYH9関連疾患を新設。May-Hegglin異常・Sebastian症候群・Fechtner症候群・Epstein症候群を1つの遺伝子で束ねる。免疫蛍光による好中球封入体の検出は感度・特異度がほぼ100%で、イタリア登録では約60%が誤診されていた。
- 疾患Rosai-Dorfman病Rosai-Dorfman病を新設。emperipolesis(貪食された細胞が生きたまま胞体内に入る所見)とS100陽性・CD1a陰性が診断の軸。⚠️ コビメチニブの米国承認適応は "histiocytic neoplasms" であって本症を名指ししていないため、薬剤側の承認適応欄には置かない。
- 疾患神経セロイドリポフスチン症神経セロイドリポフスチン症を新設。⚠️ 「成人発症型では視覚が保たれる」は一般化できない——保たれるのはCLN4病とKufs型BのCLN6病で、`GRN`によるCLN11病は網膜ジストロフィーによる進行性視力低下を来す。CLN3病の生命予後は原文 "into the third decade" =20歳代である。
- 疾患進行性ミオクローヌスてんかん「神経セロイドリポフスチン症は成人発症型では視覚が保たれる」という一般化を、型ごとの書き分けに改めた。遺伝子数も資料により13と12で割れており(CLN9に対応遺伝子が無く、`ATP13A2`によるCLN12は別診断でも報告される)、その旨を注記した。
- 疾患Tarlov嚢胞Tarlov嚢胞を新設。⚠️ 出典が挙げる1.5 cmは「症候性との相関」ではなく「治療後の転帰が良好であることとの相関」で、しかも近年のメタ解析では有意でない。有病率「1%」と「15.59%」は分母が違うだけで矛盾しない。
- 疾患腸骨骨硬化症腸骨骨硬化症を新設。⚠️ 仙腸関節の骨髄浮腫の頻度は体軸性脊椎関節炎と差が無く(92.6%対85.2%)、HLA-B27陽性も35.2%に見られる。分けるのはびらん(7.4%対66.7%)と浮腫の局在である。「MRIで浮腫があるから炎症性」という経路が過剰診断の実態。
- 疾患前胸部キャッチ症候群前胸部キャッチ症候群を新設。⭐ 出典は "this is not a diagnosis of exclusion" と明記し、問診と診察で積極的に診断できるとする。赤旗となる基礎疾患は心臓性に限らず、肺疾患・喘息・逆流・免疫不全・結合組織疾患・骨格異常も含む。
- 疾患電子タバコ関連肺傷害EVALIを新設。⚠️ 脂質性肺炎ではない——8例の肺生検で「外因性類脂質性肺炎に特徴的な所見を認めなかった」とされ、病理は器質化肺炎およびびまん性肺胞傷害である。ビタミンEアセテートが気管支肺胞洗浄液から検出された。
- 疾患ハンタウイルス肺症候群ハンタウイルス肺症候群を新設。腎症候性出血熱の対概念で、新世界型の致死率30〜50%は旧世界型と桁が違う。⚠️ 前駆期に呼吸器症状が乏しく、一貫して異常を示す検査値は血小板数だけである。
- 疾患金属ヒューム熱金属ヒューム熱を新設。⚠️ 曝露3時間後にピークを迎えることが明示されているのはTNF-αのみ。カドミウムは「関与金属として最も多い」列挙に入る一方、鑑別では死亡に至りうる別個の症候群として扱われる。
- 疾患化膿性仙腸関節炎化膿性仙腸関節炎を新設。⚠️ 主出典はブルセラ症・結核による仙腸関節炎を定義上除外しており、治療レジメンも期間も異なるため化膿性菌と同列に扱わない。発熱は39例中16〜17例(41〜44%)にとどまり、出典内でも数値が割れている。
- 疾患機能性流涙涙道造影ノートの「加圧注入で不完全閉塞を押し通し機能性流涙を見逃す」という説明が向き違いだった。押し通されて見逃されるのは器質的な鼻涙管狭窄のほうで、その症例が「通水開通・造影正常・シンチ遅延」となって機能性流涙へ誤って分類される。涙道検査ノート3本の代用リンクも本ノートへ差し替えた。
- 疾患Posner-Schlossman症候群Posner-Schlossman症候群を新設。Fuchs虹彩異色性虹彩毛様体炎と並ぶ「炎症が軽いのに眼圧が上がる前部ぶどう膜炎」だが、⭐ 分ける軸は眼圧の高さではなく、発作性で間欠期に完全に正常化するかどうかである。
- 疾患リポイド類壊死症壊死性脂肪類壊死症を新設。⚠️ 糖尿病との関連は弱まる方向ではなく強まる方向に見直されている——1999年の65例で受診時11%に対し、2019年の米国4施設236例では58.5%が糖尿病を有していた。
- 疾患Apert症候群Apert症候群を新設。`FGFR2`の2変異(Ser252Trp・Pro253Arg)で9割超を占める。⚠️ 知的予後は資料で食い違うが、「約50%に発達遅滞」は1996年の報告の引用で、GeneReviewsのApert章はそれを施設収容例を含む古い報告として明示的に相対化している。
- 疾患下垂体偶発腫下垂体偶発腫を新設。大半は下垂体腺腫だがRathke嚢胞・空虚トルコ鞍も含む「偶然見つかった鞍部所見」という状態語。増大・卒中・新規内分泌障害の年率がいずれも低いことが経過観察の根拠になる。
- 疾患頭頸部パラガングリオーマ頭頸部パラガングリオーマを新設。⚠️ 分泌の有無を決めるのは副腎の内外ではなく交感神経性か副交感神経性かで、頭頸部は副交感神経性ゆえ原則非機能性。ただし最大30%がドパミンを産生するため、血漿3-メトキシチラミンを評価に加える。
- 疾患腎性低尿酸血症腎性低尿酸血症を新設。日本人の有病率は男性約0.2%・女性約0.4%。⚠️ 運動後急性腎障害の予防としてのキサンチン酸化還元酵素阻害薬は確立した推奨ではなく、ガイドライン自身が「確たる規則を定めることはまだできない」としている。
- 疾患Zimmermann-Laband症候群Zimmermann-Laband症候群を新設。歯肉増大・末節骨と爪の低形成・粗な顔貌を主徴とし、`KCNH1`・`ATP6V1B2`に加えて`KCNN3`が第3の原因遺伝子として同定されている。カリウムチャネル病としてまとめる提案がある。
2026
09.05薬剤・スコア・検査値・症状にまたがるノート30件を新設する過程で、Sanz risk scoreの血小板カットオフの向き、カナキヌマブの抗体分類、JAAM基準の凝固項目、PRETEXT分類の因子数を一次資料に合わせて訂正した。
- 疾患急性前骨髄球性白血病Sanz risk scoreの血小板カットオフが逆だった(原著は40超で低リスク・40以下で中間リスクだが、40以上/未満と誤記されていた)ため訂正し、ELN 2019のリスク層別化とアントラサイクリンの記述も原著に合わせて修正した。
2026
09.05薬剤ノート6件の承認適応・禁忌・用量を各国の添付文書に当てて是正した。グラチラマーの「定期的な血液検査は原則不要」が日本の電子添文と正反対だった点、クロミフェンの禁忌が適応対象そのものを禁忌にしていた点が最も重い。
- 薬剤glatiramer「定期的な血液検査は原則不要」という記述を4箇所で是正した。日本の電子添文8.3は投与開始前および投与中の定期的な肝機能検査を求めており、記述は正反対だった。あわせて英国SmPCが警告する重篤な肝障害(黄疸を伴う肝炎・肝不全、投与開始から数日〜数年後)とアナフィラキシー(死亡例の報告あり)を追記し、40 mg週3回は「少なくとも48時間あける」であること、日本では40 mg製剤・週3回レジメンが承認されていないことを国別に書き分けた。(出典:Copaxone 40 mg/ml SmPC、コパキソン皮下注20mgシリンジ 電子添文)
- 薬剤clomifene禁忌「卵巣嚢腫」が、この薬の主たる使用対象を禁忌にしていた。日本の電子添文2.4は「卵巣腫瘍及び多嚢胞性卵巣症候群を原因としない卵巣の腫大」で、多嚢胞性卵巣症候群による腫大は明示的に除外されている。あわせて欠けていた禁忌3項目(エストロゲン依存性悪性腫瘍、アンドロゲン依存性悪性腫瘍、活動性の血栓塞栓性疾患)を補い、禁忌を〈効能共通〉と〈排卵誘発・調節卵巣刺激に限る〉に書き分け、日本の承認適応が「排卵障害にもとづく不妊症の排卵誘発」「生殖補助医療における調節卵巣刺激」「乏精子症における精子形成の誘導」の3つであることを明記した。(出典:クロミッド錠50mg 電子添文)
- 薬剤fulvestrant「閉経後(進行乳癌)」という制約の書き方を是正した。英国・EUのSmPC 4.1で閉経後に限られるのは単剤療法の適応だけで、パルボシクリブ併用では「閉経前・閉経周辺期の女性ではLH-RHアゴニストと併用する」と明記されている。制約の本質は閉経ではなく卵巣機能の抑制である。半減期を「約1か月」から終末半減期40日へ直し、カピバセルチブ併用の適応を追加し、血栓塞栓症の頻度区分が1/100以上1/10未満で「まれ」ではないことを明記した。(出典:Faslodex 250 mg SmPC)
- 薬剤norfloxacin用量が誤っていた。日本の電子添文の用法は1回100〜200 mgを1日3〜4回で、1回400 mgを1日3回・14日間となるのは腸チフス・パラチフスのときだけである。米国では2016年に承認が取り下げられ現在流通が無いこと、EUでは2008年に複雑性腎盂腎炎の適応が取り下げられ2019年のキノロン系レビューでは使用制限つきで存続したことを追記した。肝硬変のSBP予防(EASL 2018、一次予防はChild-Pugh 9点以上かつビリルビン3 mg/dL以上等、二次予防400 mg/日、いずれもI;1)は日本では適応外である旨も明記した。(出典:バクシダール錠 電子添文、EASL 非代償性肝硬変CPG 2018)
- 薬剤vigabatrin非結節性硬化症の乳児てんかん性スパズム症候群で「高用量ステロイドとの併用が優先される」としていた記述を、第一選択はACTHまたは高用量ステロイドで、ビガバトリンはそこへ上乗せする位置づけであると是正した。MRI異常を「可逆的」と断じていた点も、日本の電子添文が死亡に至った報告を含む重大な副作用として定期的な頭部MRIを求めていることを踏まえて是正した。日本の承認適応が点頭てんかんのみであること、用量、視野検査の間隔も国別に補った。(出典:サブリル散分包500mg 電子添文、Sabril 500 mg SmPC)
- 薬剤sodium cromoglicate喘息での位置づけを「吸入ステロイドが中心で限定的」から現行の記述へ更新した。GINA 2026 Strategy Reportはクロモン系(クロモグリク酸ナトリウム・ネドクロミル)を小児6〜11歳の「推奨しない」の項に置き、pMDI製剤が世界的に販売中止になったと記している。ただし運動誘発性気管支攣縮の運動前投与はEvidence Aとして残っており、点眼・点鼻・経口製剤の適応は国ごとに現存する。重大な副作用として気管支痙攣・PIE症候群・アナフィラキシーを追記した。(出典:GINA 2026 Strategy Report、インタール吸入液1% 電子添文)
2026
09.05赤痢のXDR株の数値が出典に存在せず、抗菌薬と溶血性尿毒症症候群の関係が腸管出血性大腸菌の話の流用で向きが逆だった。志賀毒素の機序の記述とあわせて、赤痢菌・大腸菌の関連ノート4件へ波及是正した。
- 疾患赤痢「CDCの2023年health advisoryによればXDR株の割合は2021年0%→2024年17%」という記述を是正した。当の文書には2021年・2024年・17%のいずれも出てこず、逐語は「2022年に約5%、2015年は0%」である。米国全体の現行の値はMMWR 2026(PulseNetの2011〜2023年、感受性データのある16,788株中510株=3.0%がXDR、割合は2011〜2015年0%→2023年8.5%)へ置き換えた。あわせてXDR赤痢が年齢中央値41歳・96.1%が成人と成人男性に偏る分布であることを追記した。(出典:MMWR 2026;75(13):173–178)
- 疾患赤痢「抗菌薬投与が毒素放出を介してHUSリスクを高める可能性」という記述を削除した。これは腸管出血性大腸菌(STEC)の話で、IDSA 2017が抗菌薬回避を推奨しているのは推奨35のSTEC O157等であり、赤痢菌によると推定される細菌性赤痢の有症状者はむしろ推奨30の「経験的抗菌薬を投与しない」原則の明示的な例外に挙がっている。早期の有効な抗菌薬投与が便中志賀毒素の低下と低いHUS発症リスクに関連するという報告も併せて記載した。裏づけの取れなかった「10歳未満」という年齢閾値は「小児では合併しうる」に後退させた。(出典:IDSA 2017 感染性下痢症ガイドライン、Bennish ら, Clin Infect Dis 2006)
- 微生物Shigella dysenteriae志賀毒素の作用を「60Sリボソームサブユニットの一部を切断する」としていた記述を、28S rRNA上のアデニン1個(A-4324)のN-グリコシド結合を切ってアデニンを遊離させるRNA N-グリコシダーゼ活性へ是正した。リボソーム本体もrRNA鎖も切断していない。同じ誤りをmicrobes/escherichia-coliと微生物学トピック2件でも是正した。XDRの数値の誤帰属と「10歳未満」の閾値も赤痢の主ノートと揃えた。(出典:Endo ら, Eur J Biochem 1988;171:45–50)
- 微生物Shigella sonnei「最も軽症な種」という印象が耐性の実態と食い違うため、本菌がXDR赤痢菌の多数派(PulseNetのXDR 505株中333株=65.9%)であることを追記した。あわせて近年の増加が男性間性的接触・ホームレス状態にある人・海外渡航者・HIV陽性者に偏り、CDCの2023年報告では年齢中央値42歳・82%が男性であることを補い、「保育園の幼児」像だけで見ないよう注意を加えた。(出典:MMWR 2026;75(13):173–178、CDC Health Advisory 00486, 2023)